十一面観音の文章を書いているときだった。
俺は、大いに迷った。
「観音の頭の上に、11の顔が、乗っている」のか、「載っている」のか?
・・・どっちが正しいんだろう?
普段は迷わない。
「子供を自転車に乗せる」と言うし、
「文章を雑誌に載せる」という。
「乗せる」と「載せる」の違いは明白だと思っていた。
しかし、十一面観音はどうなるのか?
まず俺はいろいろ考えた。
そして結論が出た。
「動くもの」は、乗せる・・・
「動かないもの」は、載せる・・・
しかし、必ずしも、そうじゃないようだ。
「艦載機」と言うではないか!
これは空母に載っている、「動く飛行機」のことだ。
つまり、動く場合でも、「載せる」を使うのだ。
・・・いろいろ考えた末、やっとわかった。
「動いて、意志を持つもの」・・・これは、「乗せる」だ。
「動かないもの、また動いても、意志を持たないもの」・・・これは「載せる」だ。
だから猫の場合は、
「猫を自転車に乗せる」となる。
花は・・・
「花を自転車に載せる」となる。
・・・ただし、これですべてか言うと、例外もある。
「車両積載量」と言う場合、
「人間が乗る」場合も多い。
でも、この場合は、人間を「物」として扱い、体重だけを考えている。
「エレベーター積載量」も同様だ。
もっとも、エレベーターに乗ったとき、普通は、
その中で、何か意志的なことはしないけどな。
男も女もじっとしてる。
こうしてみると、十一面観音は、「載せる」が正しいとなるようだ。
でも、十一面観音という守護霊に守られている場合は、どうだろう?
十一面観音は生きているわけだから、「乗せる」を使っても、
あながち、間違いとは言えないと思うが・・・どうだろうか?
「俺の肩には、守護霊が、乗っている」とかさ・・・
また擬人化などする場合もそうだ。
花でも、「大好きなリラの花を自転車に乗せて」と言っても、
間違いではないだろう。
「自分の命より大切な、プラモデルを、乗せて」・・・とか。
ぬいぐるみもそうだ。
「かわいいぬいぐるみを、体の上に乗せて」は正しい。
でも・・・
「クビの取れたぬいぐるみを、体の上に載せて」も正しい。
じゃあ、恋人の遺体はどうなるんだろう?
「死んだ美代ちゃんを、車の助手席に乗せて、最後の別れに、ドライブした」
嫌いな夫の遺体の場合は?
「冷たくなった、大嫌いな夫の死体を、トランクに載せて、火葬場まで運んだ」
・・・ちょっと怖い話になってきたので、
今日はこのくらいにしよう!
ちょっと調子にのったかな?
ん?
調子に「乗る」・・・でいいんだよな・・・
俺は意志を持ってるんで、うん、「乗った」でいいんだな。
最後に、「調子に載った」なんて、書いたら、お笑いだよな、ハハハハ。
ただし最近は、「載せる」を使うべきところでも、「乗せる」でも、
許している場合も多いようだ。
・・・・というわけで、
「乗せる」と「載せる」の違いは、意外に難しかったぜ!
まだまだ、俺のわからない日本語の不思議って、たくさん、あるんだろうな。
うまくできてますね。
ときどき、ビックリするほどです。
極上のブログです。
日頃、気になっていたもやもやが霞が晴れるようにスッキリと・・。
最近、~してやる、という際に、あげる、という人が多くてうんざりします・・。
丁寧に言ってるつもりなのでしょうが、テレビアナや専門家のはずのコメンテーターまでもが、お花に水をあげるだの、と言うのは閉口します。
人間以外のものには~遣る、と教わった気がしますが・・。
しかしながら、大地さん流の解釈なら”命の次に大切な花ならあり”なんですね。
テレビに出てる連中は、そこまで考えてないと思いますが・・。