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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「之」の用法

2012年06月29日 | 国語のお勉強(漢文)

 「之」の用法

 一字一字の漢字は、つまり「語」は、文のどの位置におかれるかで、働きが決まる。
 この漢字はいつも、名詞とか、この漢字はいつも動詞ということはない。
 同じ漢字でも、SやOの位置に置かれているときは名詞で、Vの位置におかれた時は動詞だ。
 訓読する際も、それに従って読んでいくことになるから、読み方(訓読み)が複数存在することになる。

 「之」の用法は次の三つ。

① S V OのOの位置に置かれた場合。
 V レ 之 … これ(を)

② S VのVの位置に置かれた場合。
 S 之 … ゆ(く)
 S 之二(場所)一 … (場所)にゆ(く)

③ つないでいる時
 N 之 N … の   S 之 V … の

 名詞をつなぐと、「○○の○○」という名詞句ができる。
 「S之V」も、「SがVすること」という意味の名詞句ができる。
 「之」も、「所」「者」と同様に、一続きの言葉を体言化する重要な文字だ。

 「S之V」は「也」をともなって、
  S 之 V 也 … SがVするに際しては(副詞句)
  S 之 V 也 … SがVすることについては(主題提示)
 と用いられる。

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