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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

6月23日

2014年06月23日 | 学年だよりなど

  学年だより「コア(2)」

 「物心二元論」という近代的なものの見方、考え方を相対化すべきだとする主張を、現代文の時間に何度も読んできた。
 身体と心は別物であり、心は身体を制御できるというのが、物心二元論に基づく身体論だった。
 しかし、そのような理屈通りに人間の身体はできていない。
 むしろ、体の動きが心を規定する面も大きいと考える方が身体の実態に合致しているのではないか … 、そのような考え方が今は主流になっている。
 物事にやる気がわいてこない、前向きに取り組む気持ちになっていない精神状態が心のコアの部分にある場合、自然と行動やしぐさに現れてしまう。
 靴をパカパカ響かせて歩いてしまったり、人に会ってもあいさつできなかったり、ボタンをはずしたり、シャツを出したり、奇声を発したり、きのう寝てねえよアピールしてみたり、ゴミを散らかしてみたりする。
 そういう日常を過ごす人の人間性は、たとえばプロの人事担当にはすぐ見抜かれてしまうという。


  ~ 人の心のコアは隠そうとしても隠しきれないもので、人の性格は歩く足音にさえも露呈するものです。彼は、就職面接の視点として、協調性はあるか、穏やかな性格に見えるか、秘めたる闘志があるか、正義感があるか、我が強くないか、聞く耳があるか、独善的になるタイプか、人の見ていないところで怠け癖はあるか、部下に威張るタイプか、感性が豊かそうか、謙虚な人間か、伸びるタイプか … 等々心の内面を瞬時に見極めるとのことですこ感性の高い人は、成長するベースである謙虚さが備わり、決して靴を引きずり、ドタバタ歩くものではないことを知っています。実社会で経験豊富な「大人の目」は誤魔化せません。大学生が面接で、「10分や20分で俺の良さが分かるか?」とうそぶくのは、自分を知らない証拠、学生が自分で自分を誉めても、一流の社会人は別の視点で見ています。 (高梨明宏「読んで心と頭の良くなる勉強法」) ~


 では、どうすべきか。心のコアは変えようがないのか。
 そんなことはない。心を変えようとするのではなく、行動を変えればいいのだ。
 心と身体は結びついている。
 やる気を出すにはどうすればいいか。やればいい。
 やる気が出るのを待つのではなく、やる気を出そうと祈るのではなく、やる気が出ると書いてある本を読むのではなく、まずやること。
 やりやすいことでいいので、何かやりはじめること。それしかない。
 心と体は結びついている。
 前向きに生きるのはどうすればいいか。前向きの行動をすればいい。
 前向きになるのを待つことではなく、前向きになろうと意識することではない。
 元気な声であいさつし、机の周りの整理をし、かかとを引きずらずにサクサク歩くことだ。
 高梨明宏氏は、心を前向きにするもう一つの有効な方法も提示している。
 それは家の「お手伝い」をすることだという。

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