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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

メモ(2)

2023年05月01日 | 学年だよりなど
3学年だより「メモ(2)」




 アウトプットするためにインプットする――のだとすれば、どれだけ新しいアウトプットが可能になるかどうかが、その授業の評価だ。
 受ける方も、教える方にも。
 この一時間を受けた結果、どんなアウトプットが可能になったのか。させたのか。
 解けなかった問題がとけるようになった、知らないことを知った、つながっていなかった理屈がむずびついた、新しい言葉を覚えた、ものの見方が変わった……。
 さまざまな形でそれは現れる。
 みなさんは、授業をすべて録音して後で聞いたりはしない。時間のムダだと知っているからだ。
 世の中では意外にそうでもなくて、たとえば雑誌に載っているインタビュー記事などは、インタビュアーが2時間インタビューして、全部録音して、それを文字興ししたものから作られている。
 そのような「普通」のインタビュ―にせず、アウトプット的なメモをするちきりん氏は、そのやりかただけで、業界のトップクラスにいるそうだ。




~ 「取材や講演など、誰かの話を聞いている時に、相手の言ったこと=インプットではなく、それを聞いて自分が考えたこと=アウトプットを、その場でメモる」というのは、けっこう高度なビジネススキルで、このスキルもってる人は多めに見積もっても1割強しかいないっぽい。なので、このスキルを身に付けるだけで「トップ10%くらいの仕事の早い人」になれる。
 難易度がすごく高いわけじゃないけど「インプットではなくアウトプットをメモる」という概念を知らない人がまだまだ多い。また、「インプットを聞きながら、そのインプットから(自分のアタマで考えた)アウトプットを(その場で)メモる」ためには、「インプットをアウトプットに変換するスピード」が非常に重要なんだけど、このスピードを上げるにも相当の訓練が必要。この訓練が先日からよく眩いてる「自分の意見を考える訓練」で、「他者の意見(=その人が考えたこと)への反応」ではなく、「自分の意見」をすぐに考えられるか、が問われる。(「Chikirinの日記」)~




 獲得した情報をもとに「自分の意見」を生み出していく作業というか、頭の使い方を、いま文科省が旗をふって教育の目標にしようとしている(現実はまた別だが)。
 その方針のもとに共通テストも、二次試験も、私大の入試もどんどん変わろうとしている。
 だから「インプット→アウトプット意識」は、そのまま入試に役立つ。
 自分で勉強しているときに、急に他のことをひらめくことはないだろうか。
 電車に乗っている時や部活の練習に、突然ほかのことを思いつくような経験が。
 問題を解く手立てが、とつぜん朝シャンプーしているときに思いついたり。
 友人との会話がそういうきっかけになったりするときは、その友人は、知的活動を促してくれるナイスな存在だから大事にしたい。 そしてすぐにメモして、頭よくなっていこう。

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