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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

たいてい「ウソ」

2023年02月17日 | 学年だよりなど
2学年だより「たいてい「ウソ」」




 修学旅行、おつかれさまでした。行事を楽しみ、その中で自分を成長させる貴重な機会だったと思います。非日常体験だったからこそ得られたものを、今後にいかしていこう。
 ホテルのエレベーターの中に、こんな広告があった。




~  きれいな人の「なんにもやってません」は、たいていウソです。~




 ルスツリゾート内にある「アンチエイジング専用ラウンジ」という施設の案内だ。
 3年前に見かけたときも、「たしかに、そうだな」と思い、学年だよりでも紹介したが、時を経て少し気持ちが変わった。
 「きれいな人の『なんにもやってません』は、たいていウソです」という言い方は正しくない。
 実際には、「きれいな人の『なんにもやってません』は、『200%』ウソです」が正解だ。
 「きれいな人」をいろんなものに置き換えて見ると、よくわかる。
 勉強ができる人の「なんにもやってません」は、たいていウソです。
 試合に勝ったアスリートの「たいしたことはやってません」は、たいていウソです。
 ビジネスで大成功した社長の「かわったことはやってません」は、たいていウソです……じゃないよね。どれも「10000%ウソ」だ。
 われわれから見ると、ものすごい成果をあげている人が、「特別な努力をしてるわけじゃない」的なニュアンスを口にする場合がある。
 決して当人は、ウソをつこうとか、他人を油断させようとか、かっこつけようとか思っているわけではない。
 平均的なレベルからみたら大変な努力だが、当事者たちにとっては、「普通」になってしまっているのだ。だから、時に「なんにもやってません」という言葉になる。
 超進学校の生徒が、どれくらい勉強したかと聞かれて、こう答える。
 「そんなに言われるほど、やってたわけではありません、せいぜい毎日5時間くらいですよ」
 きれいな人と普通の人の差は何か。違いは何か。
 勉強ができる人とそうでない人の差は何か。違いは何か。
 そもそも「差」と「違い」はどう異なるのか。
 きれいかどうか、勉強ができるかどうかが、「差」だ。つまり結果を表す。
 「違い」とは、その「差」を生み出す原因のことだ。
 十分な睡眠をとって、適度な運動をして、栄養のあるものを食べて、サプリも摂って、エステにも通って、姿勢良くすごして、半身浴をして、パックして……みたく、つまり毎日5時間勉強するぐらいの「普通」の努力の違いが、差となって現れる。
 結果には原因がある。原因が結果を生む。おそらく例外はない。

コメント
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