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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

自信(2)

2022年06月07日 | 学年だよりなど
2学年だより「自信(2)」




 数百年前、数千年前の世界と現在を比べると、私たちの身の回りの環境は大きく変わっている。
 そんなに大きな話にしなくてもいいかな。スマホが一般に普及したのは、みなさんが生まれてからだ。みなさんのご両親が子どもの頃には、携帯電話さえなかった。
 みなさんのおじいちゃんおばあちゃんが子どもの頃になって、やっと冷蔵庫や自家用車が普及し始める。日本全国に電気がゆきわたるのは、戦後の1950年代のことだ。
 ほんの数十年間で、電気のない暮らしから、スマホやPCが普通の暮らしに変わったのだ。
 人間自体はどうだろう。
 数十年前、二足歩行できる人間はまだ少なかった……ということはない。
 日本人が文字を覚えたのは戦後とか、腎臓が機能し始めたのはまだ数十年の歴史だ……というようなこともない。
 人間の身体は、体型こそ少しずつ大きくなってきているものの、機能自体は何十年、何百年と変わっていない。いや、基本的な人間の「OS」は石器時代から変わっていないという。
 ソフトはいろんなものがどんどん生まれたが、OS自体はずっと同じ……それが人間だ。




~ 男も女も、数百間年の人類の進化のなかで、類人猿や霊長類を加えれば数千万年の歴史のなかで、脳(感情や意思決定)のプログラムを徐々に更新してきた。
 人はそれにくわえて文化的・社会的な影響を強く受けているが、それでもOS(オペレーティングシステム)は旧石器時代からたいして変わっていない。生殖は生存と並んで生きものの(より正確には「利己的な遺伝子」)にとってもっとも重要で、男と女のモテのOSには、時代や国、文化を超えた普遍性(ヒューマン・ユニバーサルズ)がある。
 (橘玲訳『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた』SBクリエイティブ) ~




 生命として、生きることともに最も大事な仕事が、自分の遺伝子を残すことだ。
 この一大事に比べたら、勉強とかスポーツとか仕事とか地位とか名誉とかは、あってもいいけど、なくても何の問題もない程度のものだ。
 このあたりまえの大前提に立つならば、どんな男が女子からモテそうかなどということは、考えるまでもなくはっきりしている。
 遺伝子の供給体として、ともに子どもを育てる人として、有能そうであるかどうかだ。
 女子は、無意識のうちに、「1、優秀な遺伝子をもっているか? 2、よきパートナーになるか? 3、よき父親になるか?」を判断しようとする(男が何にも考えてないことは実感としてわかっているだろう)。
 結果的に、体の健康、心の健康、賢さ、意志力、やさしさ・男らしさといった資質が、重視されることになる。

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