第二段落(4~8)
4 ところで、本の書き手を表す〈 著者 〉という言葉は、英語ではオーサーであり、それは権威(オーソリティー)という言葉と深い関係にある。そして、「著者という権威」の成立は、グーテンベルクの活版印刷術の成立以降である、ということがしばしば語られる。
5 活版印刷というメディアとともに、「著者性」というものが発生したのだとすると、インターネットを中心とした電子メディアが、大きな位置を占め始めている今日、〈 「著者」のあり方が、大きな変容を被ってきている 〉ことは十分に考えられる。ここにおいては、従来の、権威者の一方的な情報発信と、受動的に享受する多数の読者という上下構造が消失し、著者の権威性の崩壊ともいうべき事態が発生している。だれでもが簡単に〈 「著者」 〉となり得る構造である。
6 インターネットにおける著者と読者(情報発信者と受信者)の問題は、目下のところ、混乱をきわめているように思われる。
7 一方では、これまで〈 泣き寝入りせざるを得なかった 〉者が、発言手段を得て、不正を告発することができる。他方では、十分な論拠も証拠もないまま、一方的意見をホームページに掲載したり、匿名性を利用した個人の誹謗中傷がまかり通ったりしている。一人の勇気ある発言が不正をただすこともあれば、その発言が、個人やコミュニティーや企業を崩壊させることもある。
8 ともかく、これまで一般の個人が持っていた、ビラやミニコミ、投書欄への投稿などという発言手段に比較して、〈 インターネットの持つ力は圧倒的である 〉。
Q5「メディア」の意味は何か。
A5 媒体。何らかの情報を伝える手段。
例 新聞・雑誌・テレビ・ラジオ …… マス(大量・大衆の)メディア
インターネット …… マルチ(巨大・多方向)メディア
手紙・電話・言語・表情・服装etc…… パーソナルメディア
Q6「 「著者」 」と「著者」の違いは何か。それがわかるように、それぞれ20字以内で説明せよ。
A6 著者 … 権威性をもつ、印刷された書物の書き手。
「著者」 … 誰もがなれるインターネット上の書き手。
「『著者』のあり方が、大きな変容を被ってきている」について、
Q7「変容」し、どのような事態が生じているか。10字以内で抜き出せ。
A7 著者の権威性の崩壊
Q8 なぜそうなったのか。本文のことばを用いて40字以内で説明せよ。
A8 インターネットの普及により、だれもが簡単に「著者」となれるようになったから。
「泣き寝入りせざるを得なかった」について、
Q9 なぜ「泣き寝入りせざるを得な」いのか。(60字以内)
A9 不正により不利益を被るようなことがあっても、
その事実を世間に公表し、不正をただしていく手段をもっていなかったから。
Q10 「泣き寝入り」とは、この場合誰がどうなることか。
A10 不正により不利益を被った者が、その事実を告発する手段がなく
不本意ながらあきらめてしまうこと。
Q11「インターネットの持つ力は圧倒的である」とあるが、なぜか。(40字以内)
A11 多数の人々への情報発信が、従来のメディアに比べてきわめて簡単に行えるから。
前近代 … 特定の人しか読者になれない時代
☆ グーテンベルクによる活版印刷の発明
↓ 活字書物文化
「著者という権威」(=著者性)の成立
近代 … だれもが読者になれる時代
↓ ☆ インターネットの登場
現代 … だれもが「著者」になれる時代
↓
著者の権威性の崩壊
∥
具 不正告発 誹謗中傷 etc
∥
インターネット……圧倒的な(発信)力
4 ところで、本の書き手を表す〈 著者 〉という言葉は、英語ではオーサーであり、それは権威(オーソリティー)という言葉と深い関係にある。そして、「著者という権威」の成立は、グーテンベルクの活版印刷術の成立以降である、ということがしばしば語られる。
5 活版印刷というメディアとともに、「著者性」というものが発生したのだとすると、インターネットを中心とした電子メディアが、大きな位置を占め始めている今日、〈 「著者」のあり方が、大きな変容を被ってきている 〉ことは十分に考えられる。ここにおいては、従来の、権威者の一方的な情報発信と、受動的に享受する多数の読者という上下構造が消失し、著者の権威性の崩壊ともいうべき事態が発生している。だれでもが簡単に〈 「著者」 〉となり得る構造である。
6 インターネットにおける著者と読者(情報発信者と受信者)の問題は、目下のところ、混乱をきわめているように思われる。
7 一方では、これまで〈 泣き寝入りせざるを得なかった 〉者が、発言手段を得て、不正を告発することができる。他方では、十分な論拠も証拠もないまま、一方的意見をホームページに掲載したり、匿名性を利用した個人の誹謗中傷がまかり通ったりしている。一人の勇気ある発言が不正をただすこともあれば、その発言が、個人やコミュニティーや企業を崩壊させることもある。
8 ともかく、これまで一般の個人が持っていた、ビラやミニコミ、投書欄への投稿などという発言手段に比較して、〈 インターネットの持つ力は圧倒的である 〉。
Q5「メディア」の意味は何か。
A5 媒体。何らかの情報を伝える手段。
例 新聞・雑誌・テレビ・ラジオ …… マス(大量・大衆の)メディア
インターネット …… マルチ(巨大・多方向)メディア
手紙・電話・言語・表情・服装etc…… パーソナルメディア
Q6「 「著者」 」と「著者」の違いは何か。それがわかるように、それぞれ20字以内で説明せよ。
A6 著者 … 権威性をもつ、印刷された書物の書き手。
「著者」 … 誰もがなれるインターネット上の書き手。
「『著者』のあり方が、大きな変容を被ってきている」について、
Q7「変容」し、どのような事態が生じているか。10字以内で抜き出せ。
A7 著者の権威性の崩壊
Q8 なぜそうなったのか。本文のことばを用いて40字以内で説明せよ。
A8 インターネットの普及により、だれもが簡単に「著者」となれるようになったから。
「泣き寝入りせざるを得なかった」について、
Q9 なぜ「泣き寝入りせざるを得な」いのか。(60字以内)
A9 不正により不利益を被るようなことがあっても、
その事実を世間に公表し、不正をただしていく手段をもっていなかったから。
Q10 「泣き寝入り」とは、この場合誰がどうなることか。
A10 不正により不利益を被った者が、その事実を告発する手段がなく
不本意ながらあきらめてしまうこと。
Q11「インターネットの持つ力は圧倒的である」とあるが、なぜか。(40字以内)
A11 多数の人々への情報発信が、従来のメディアに比べてきわめて簡単に行えるから。
前近代 … 特定の人しか読者になれない時代
☆ グーテンベルクによる活版印刷の発明
↓ 活字書物文化
「著者という権威」(=著者性)の成立
近代 … だれもが読者になれる時代
↓ ☆ インターネットの登場
現代 … だれもが「著者」になれる時代
↓
著者の権威性の崩壊
∥
具 不正告発 誹謗中傷 etc
∥
インターネット……圧倒的な(発信)力