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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「ネットが崩す公私の境」の授業(2)

2021年10月04日 | 国語のお勉強(評論)
第二段落(4~8)


4 ところで、本の書き手を表す〈 著者 〉という言葉は、英語ではオーサーであり、それは権威(オーソリティー)という言葉と深い関係にある。そして、「著者という権威」の成立は、グーテンベルクの活版印刷術の成立以降である、ということがしばしば語られる。
5 活版印刷というメディアとともに、「著者性」というものが発生したのだとすると、インターネットを中心とした電子メディアが、大きな位置を占め始めている今日、〈 「著者」のあり方が、大きな変容を被ってきている 〉ことは十分に考えられる。ここにおいては、従来の、権威者の一方的な情報発信と、受動的に享受する多数の読者という上下構造が消失し、著者の権威性の崩壊ともいうべき事態が発生している。だれでもが簡単に〈 「著者」 〉となり得る構造である。
6 インターネットにおける著者と読者(情報発信者と受信者)の問題は、目下のところ、混乱をきわめているように思われる。
7 一方では、これまで〈 泣き寝入りせざるを得なかった 〉者が、発言手段を得て、不正を告発することができる。他方では、十分な論拠も証拠もないまま、一方的意見をホームページに掲載したり、匿名性を利用した個人の誹謗中傷がまかり通ったりしている。一人の勇気ある発言が不正をただすこともあれば、その発言が、個人やコミュニティーや企業を崩壊させることもある。
8 ともかく、これまで一般の個人が持っていた、ビラやミニコミ、投書欄への投稿などという発言手段に比較して、〈 インターネットの持つ力は圧倒的である 〉。


Q5「メディア」の意味は何か。
A5 媒体。何らかの情報を伝える手段。

 例 新聞・雑誌・テレビ・ラジオ   …… マス(大量・大衆の)メディア
   インターネット    …… マルチ(巨大・多方向)メディア
   手紙・電話・言語・表情・服装etc…… パーソナルメディア

Q6「 「著者」 」と「著者」の違いは何か。それがわかるように、それぞれ20字以内で説明せよ。
A6 著者 … 権威性をもつ、印刷された書物の書き手。
  「著者」 … 誰もがなれるインターネット上の書き手。

「『著者』のあり方が、大きな変容を被ってきている」について、

Q7「変容」し、どのような事態が生じているか。10字以内で抜き出せ。
A7 著者の権威性の崩壊

Q8 なぜそうなったのか。本文のことばを用いて40字以内で説明せよ。
A8 インターネットの普及により、だれもが簡単に「著者」となれるようになったから。

「泣き寝入りせざるを得なかった」について、

Q9 なぜ「泣き寝入りせざるを得な」いのか。(60字以内)
A9 不正により不利益を被るようなことがあっても、
  その事実を世間に公表し、不正をただしていく手段をもっていなかったから。

Q10 「泣き寝入り」とは、この場合誰がどうなることか。
A10 不正により不利益を被った者が、その事実を告発する手段がなく
   不本意ながらあきらめてしまうこと。

Q11「インターネットの持つ力は圧倒的である」とあるが、なぜか。(40字以内)
A11 多数の人々への情報発信が、従来のメディアに比べてきわめて簡単に行えるから。


前近代 … 特定の人しか読者になれない時代
  ☆ グーテンベルクによる活版印刷の発明
 ↓    活字書物文化
     「著者という権威」(=著者性)の成立
近代 … だれもが読者になれる時代
 ↓  ☆ インターネットの登場

現代 … だれもが「著者」になれる時代
        ↓
    著者の権威性の崩壊
       ∥
  具 不正告発 誹謗中傷 etc
       ∥
   インターネット……圧倒的な(発信)力
コメント
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