3学年だより「秋から伸びる」
「蛍雪時代」特集記事で、和田秀樹先生が「秋から実力を飛躍させる受験生」像として、次の七つをあげている。
~ 1 合格最低点まで「あと何点?」が見えている
2 学校に頼りきらず、やるべき勉強を自分で考える
3 苦手に執着せず、伸びる部分を優先し、得意に磨きをかける
4 模試の失点を細かく分析して受験対策に役立てる
5 本番のリハーサルとシミュレーションを十分にやっている
6 頑張りを支える生活習慣が確立している
7 不安な気持ちを勉強の原動力に転化できる ~
1~4には、現時点の自分に足りないものを分析し、残された時間のなかで、必要なことをこなしていくだけという勉強の原則が表されている。
今のみなさんの勉強は、大人が「趣味」としてやっているものとは違い、明確な期限をもった課題だ。大人がしている「仕事」と性質が近い。
就活のとき、その人の仕事能力を測る目安の一つとして、受験能力が参照されるのは、そういう意味で筋が通っているだろう。
5が示す「本番は練習のように、練習は本番のように」はあらゆることにあてはまる原則だ。
6・7の生活面についての話は、先日「合格体験談」を語ってくれた先輩達の話と重なる。
~「あせりや不安が生まれるのは当然。それは受験生の健全の姿だと思う。それさえ受験の醍醐味と思っていい経験にすればいい。家族や仲間が支えてくれる」(関谷航平先輩) ~
~「時間を決めて気分転換しよう。やっていると楽しくなってくるときは必ずある。体調に応じ最低ラインで終わる日があってもいい。疲れたら先生のとこへ行って話そう」(大西啓太先輩)~
勉強の成果をあげるには、その土台となっている身体と精神を安定させることが大切だ。
~ 秋ともなると、受験生なら誰でも不安を感じるもの。「落ちたらどうしよう」という不安と「受かりたい」という欲望は表裏一体であり、「受かりたい=勉強しよう」とポジティブな方向にもっていける人が、いわゆる「メンタルの強い人」なのだ。……不安なのは自分だけじゃない、ということを知るのも大切だ。 (和田秀樹「秋から伸びる受験生はここが違う!」蛍雪時代10月号) ~
精神を鍛えることが受験の目的の一つだ。
長い人生の中ではむしろこれこそが大きな糧になる。