漢文の講習4日目。今日はいっちょ漢詩をやってみようと意気込んで教室に入ると、参加人数が減っていた。
がっかり。
でも内容はばっちり。
入試に出る漢詩は律詩が圧倒的に多い。さすがに四句しかない絶句では20点、30点の問題を作るのは大変なのでしょう。全部で8句あるけど、2句ずつの「聯」を単位として意味をとっていこう。限られた言葉で言いたいことを表そうとするので、普通の漢文よりも簡潔に書かれています。イメージとしては単語の羅列です … と説明しようとして、そうだ「よこはまたそがれ」だと思いついた。
日本の歌謡史に燦然と輝く五木ひろしの名曲「よこはまたそがれ」は、もちろん今日の受講者15名、誰も知らなかった。しょうがないので、歌詞を黒板に書いてひととおり歌う。
♪ よこはま たそがれ ホテルの小部屋
くちづけ 残り香 煙草のけむり
ブルース 口笛 女の涙
あの人は 行って行ってしまった
あの人は 行って行ってしまった
もう帰らない
単語の羅列だけど、情景が浮かんできませんか。
そして最後の最後に気持ちを歌う。
漢詩も基本構造は同じで、第一聯(1・2句)から第3聯までは、情景描写。
そして第4聯つまり尾聯(7・8句)で一気に自分の心情を述べる。
前半の叙景と最後の叙情の部分を重ね合わせて、全体の意味を読み取っていけばいいのです。
絶句は、律詩の後半4句分だと思えばいいですね。
最高の説明と思ったのだが、伝わったかな。漢詩にしてみょうか。
横 浜 黄 昏 宿 舎 房
接 吻 残 香 煙 草 烟
哀 歌 口 笛 女 之 涙
彼 人 已 去 不 復 還
お、なんか、それっぽいが韻は踏めなかった。