辛いもの、苦いものを敬遠する若者が増えているという。すし店では、わさび抜きを注文する
若者が目立ち、眠気覚ましのガムも刺激を抑えた商品が発売されている。子どものころから
味覚や嗜好(しこう)があまり変わらず、「大人の味」が苦手な若者が増えているようだ。
「『サビ(わさび)抜きで』という注文をよく受けます。ここ数年、多くなったという印象です」
東京都渋谷区の「すしざんまい渋谷東口店」の小川誠一郎店長(38)は話す。JR渋谷駅前の
繁華街で24時間営業し、若い世代を中心に1日300人を超す来客がある。サビ抜きを
リクエストするのは「圧倒的に20代の若い方で、特に女性が目立つ」という。
わさびのピリッとした刺激があってこそ、すしの味が引き締まるが、「わさびを付けて
食べたことがない」と話す客もいるという。
「そういう方には、試しに少しだけ付けましょうか、と勧めることもあります」と小川さんは語る。
回転ずし「くら寿司(ずし)」を全国展開するくらコーポレーション(本部・堺市)は数年前から、全皿を
サビ抜きにし、テーブルに備え付けのわさびを好みで付けてもらう仕組みにした。広報宣伝部の
中野浩さんは「子ども連れのお客様からサビ抜きの注文が多く、実験的に数店舗で別添えにした。
わさびを使わない人が予想以上に多く、順次、全店に拡大した」と説明する。
導入後、若い男性のグループ客の一人から「今までは頼みにくく我慢していたが、実はサビ抜きが
食べたかった」という反応もあったという。(>>2-10につづく)
http://mainichi.jp/life/food/news/20100205ddm013100131000c.html
※画像:「わさび抜きは珍しい注文とは感じなくなりました」と話す小川店長(左)=「すしざんまい渋谷東口店」
http://mainichi.jp/life/food/news/images/20100205dd0phj000002000p_size5.jpg
辛いものを好まないという東京都練馬区のアルバイト男性(22)は「おすしは大好きだが、わさびを
付けると味が変わってしまう。小さいころから慣れた味がいいし、わさびがない方が魚そのものを
味わえると思う」。男性はうどんや牛丼に唐辛子を使わず、おでんも「からしをつけない方が、だしの
味がよく分かる」が持論だ。
眠気覚ましや気分転換のためのミントガムも、強い刺激が苦手な人向けの製品が登場している。
キャドバリー・ジャパン(東京都)が昨年10月に発売した「クロレッツアイス ライト」はメントール成分を抑え、
「キツくないのが ちょうどいい」が宣伝コピー。刺激が強すぎるという声を受けて商品開発したという。
同社マーケティング本部の内山元春ブランドマネジャーは「クロレッツの発売25年で初めての要望と
いってよく、時代とともに消費者の嗜好に変化が生じていることを実感した」と話す。
同社はマーケティング会社「味香り戦略研究所」(横浜市)と昨年9月、「刺激に対する嗜好性調査」を実施。
20~40代の男女計1236人に、購入頻度が高い第3のビールの銘柄やレトルトカレー商品を調査した。
苦みの強い第3のビールや辛いカレーを好む男性は、40代が23・8%に対し20代は17・5%。逆に、
あっさりしたマイルドな味を好む人は40代が39・3%、20代が45・6%に。女性もほぼ同様の傾向だった。
同研究所は「若い世代は従来より、味覚が未成熟な状態といえるかもしれない。ゲームやインターネットを
しながらの『ながら飲食』の傾向もあり、味への関心が薄らいでいるのではないか」と分析している。
味覚障害に詳しい冨田耳鼻咽喉(いんこう)科医院(練馬区)の冨田寛院長は「香辛料の辛さや刺激物は
痛覚や温度覚で感じ取るもので、甘さや苦さ、しょっぱさを感じる『味覚』とは異なる。辛いものが食べられ
なくても味覚障害ではない」とし、「『マヨラー』(マヨネーズばかり料理にかけて食べる人)の味覚を調べた
こともあるが病気でなく、好みの問題だった。刺激物を避けたり、逆に辛いものばかり食べるなどの嗜好の
偏りは、子どものころからの食生活を反映していると思う」と話していた。(以上)
わさびや七味をつけるから味覚が成熟しているとは思わないが、わさびや七味に触れる機会が減るようなことになってしまうと食文化の衰退?につながるかも・・・。しかし、わさびを苦手とするのをネットほかに理由を求めるのは無理があるだろ・・・・。
若者が目立ち、眠気覚ましのガムも刺激を抑えた商品が発売されている。子どものころから
味覚や嗜好(しこう)があまり変わらず、「大人の味」が苦手な若者が増えているようだ。
「『サビ(わさび)抜きで』という注文をよく受けます。ここ数年、多くなったという印象です」
東京都渋谷区の「すしざんまい渋谷東口店」の小川誠一郎店長(38)は話す。JR渋谷駅前の
繁華街で24時間営業し、若い世代を中心に1日300人を超す来客がある。サビ抜きを
リクエストするのは「圧倒的に20代の若い方で、特に女性が目立つ」という。
わさびのピリッとした刺激があってこそ、すしの味が引き締まるが、「わさびを付けて
食べたことがない」と話す客もいるという。
「そういう方には、試しに少しだけ付けましょうか、と勧めることもあります」と小川さんは語る。
回転ずし「くら寿司(ずし)」を全国展開するくらコーポレーション(本部・堺市)は数年前から、全皿を
サビ抜きにし、テーブルに備え付けのわさびを好みで付けてもらう仕組みにした。広報宣伝部の
中野浩さんは「子ども連れのお客様からサビ抜きの注文が多く、実験的に数店舗で別添えにした。
わさびを使わない人が予想以上に多く、順次、全店に拡大した」と説明する。
導入後、若い男性のグループ客の一人から「今までは頼みにくく我慢していたが、実はサビ抜きが
食べたかった」という反応もあったという。(>>2-10につづく)
http://mainichi.jp/life/food/news/20100205ddm013100131000c.html
※画像:「わさび抜きは珍しい注文とは感じなくなりました」と話す小川店長(左)=「すしざんまい渋谷東口店」
http://mainichi.jp/life/food/news/images/20100205dd0phj000002000p_size5.jpg
辛いものを好まないという東京都練馬区のアルバイト男性(22)は「おすしは大好きだが、わさびを
付けると味が変わってしまう。小さいころから慣れた味がいいし、わさびがない方が魚そのものを
味わえると思う」。男性はうどんや牛丼に唐辛子を使わず、おでんも「からしをつけない方が、だしの
味がよく分かる」が持論だ。
眠気覚ましや気分転換のためのミントガムも、強い刺激が苦手な人向けの製品が登場している。
キャドバリー・ジャパン(東京都)が昨年10月に発売した「クロレッツアイス ライト」はメントール成分を抑え、
「キツくないのが ちょうどいい」が宣伝コピー。刺激が強すぎるという声を受けて商品開発したという。
同社マーケティング本部の内山元春ブランドマネジャーは「クロレッツの発売25年で初めての要望と
いってよく、時代とともに消費者の嗜好に変化が生じていることを実感した」と話す。
同社はマーケティング会社「味香り戦略研究所」(横浜市)と昨年9月、「刺激に対する嗜好性調査」を実施。
20~40代の男女計1236人に、購入頻度が高い第3のビールの銘柄やレトルトカレー商品を調査した。
苦みの強い第3のビールや辛いカレーを好む男性は、40代が23・8%に対し20代は17・5%。逆に、
あっさりしたマイルドな味を好む人は40代が39・3%、20代が45・6%に。女性もほぼ同様の傾向だった。
同研究所は「若い世代は従来より、味覚が未成熟な状態といえるかもしれない。ゲームやインターネットを
しながらの『ながら飲食』の傾向もあり、味への関心が薄らいでいるのではないか」と分析している。
味覚障害に詳しい冨田耳鼻咽喉(いんこう)科医院(練馬区)の冨田寛院長は「香辛料の辛さや刺激物は
痛覚や温度覚で感じ取るもので、甘さや苦さ、しょっぱさを感じる『味覚』とは異なる。辛いものが食べられ
なくても味覚障害ではない」とし、「『マヨラー』(マヨネーズばかり料理にかけて食べる人)の味覚を調べた
こともあるが病気でなく、好みの問題だった。刺激物を避けたり、逆に辛いものばかり食べるなどの嗜好の
偏りは、子どものころからの食生活を反映していると思う」と話していた。(以上)
わさびや七味をつけるから味覚が成熟しているとは思わないが、わさびや七味に触れる機会が減るようなことになってしまうと食文化の衰退?につながるかも・・・。しかし、わさびを苦手とするのをネットほかに理由を求めるのは無理があるだろ・・・・。