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Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

ザンベジアは収穫期。

2017-05-20 15:33:15 | モザンビーク

モザンビーク・ザンベジア州の稲作農家は、カタツムリの貝殻を使って稔った稲を刈り取ります。
と書くと、なんだか童話の一節のようですがホントの話です。

貝殻の開口部が外側を向くように握りこみ、稔った稲の穂を一本づつ、摘み取るように刈り取っていきます。まだ機械化されていなかった頃、日本では鎌を使って稲の株元近くをザクザク刈って収穫しましたが、それに比べると時間がかかる方法です。

 

これが収穫用のカタツムリの貝殻。縁がかけて鋭利になっています。

摘み取った稲穂は一握りの束にまとめていきます。

 

刈り取った稲穂は圃場で脱穀します。風呂敷(じゃないでしょうけど、そんな感じの布)の上に広げて足で揉むんです。刈り取ったばかりで、まだ水分を豊富に含んでいる籾は比較的柔らかいのですが、こんな風にやさしく脱穀すればつぶれたり砕けたりしません。もとより稔った穂だけを選んで摘んでいるので未熟米も混入しませんし、品質はかなり高いと思われます。

 

レギンスはいてペディキュア塗ったおしゃれな農家さんでした。

 

刈り取るのは次回の収穫日まで自宅で食べる分だけ。もしくは頭に乗せて運べる量だけ。みんな販売することを考えていないので、おいしい高品質米を楽しめるのは農家の家族だけ。

こんな風に頭にのせて運びます。手ぶらなので軽々と運んでいるように見えますが、どれも20~30キロの重さがあるんです。

 

個人的には非常に好ましいライス・スタイルですが、私は商業化を勧める立場です。
全部いっぺんにバーッと刈り取ってバーッと脱穀してバーッと選別してバーッと乾燥させてバーッと売ってお金儲けようよ。バーバーライス。
ダメ? 気が進まない? …ま、そうだろうよなぁ。

 

 

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モリンガ・ムルンガ

2017-01-31 05:51:20 | モザンビーク

帰国を間近に控え、モザンビーク土産を物色しております。

町のスーパーで変なものを見つけました。
ペットボトルに入った緑色の粉。ボトルが元は飲料水用のもので、それをリユースしているのは好印象でありますが、ラベルくらいもっとちゃんと作ればいいのに。
粗末なラベルには「MORINGA」と書かれています。モリンガという植物の葉の粉末です。

ラベルのお粗末さも疑問ではありますが、更に大きな疑問は不自然なほどの内容量の差です。たぶん詰める時の作業が雑なのでしょう。日本では商品として受け入れられないシロモノだと思いますが、こちらではすべて同じ値段で売られており、そして客は特に吟味することなく適当に手に取って買っていくようです。売るヒトにも買うヒトにも品質管理の意識が皆無。何でも受け入れるやさしい社会なのかもしれません。

ま、いいや。一本100円くらいだし。オレもやさしい気持ちで買っちゃおう。土産にしよう。

モリンガは、繊維質はもちろん、ビタミンCやカルシウム、タンパク質にも富み、そのため最近は健康食品として注目されているようです。いろんなところでモリンガの名前を見るようになりました。
学名がMoringa oleifera和名をワサビノキ、スリランカでは「ムルンガ」と呼ばれていました。

閑話休題。

スリランカでは、この植物の実(み)はカレーにして食べます。すごくうまいんです。
ちょうどドラム・スティックのような太さ・長さのさやの皮を削ぎ、カレーで煮込みます。果肉が熱でゼラチン状にプルプルになります。さやを口に入れて歯でしごくように噛むとプルプルの果肉が豆と一緒に出てきます。マメ科植物のほのかな甘みがスパイシーなカレー味に溶け込んで、ああ、もうおいしさが止まらない。
普段はカレーと一緒に食べるライスも、ムルンガ・カレーの時は必要なし。ハウスボーイに「ムルンガだけ鍋ごと持って来て」と命じ、それだけで満腹になっちゃうほど。

モリンガ葉の粉末は、小さじ一杯分くらいをカップにとって熱湯を注ぎ、即席のお茶にして食前に飲むと、中性脂肪を低下させる働きもあるとのこと。
実はオジサンはその機能に期待しているんです。どういうわけか1500㎎/dl近くのビックラギョーテン値の記録保持者でありまして、私の血液はほとんどがアブラだと思われます。

帰国したら真面目な生活してモリンガ茶飲んで、長生きを目指そう。

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モザンビークの「フランゴ・ザンベジアーナ」

2016-11-30 04:18:30 | モザンビーク

アフリカ大陸南部の国、モザンビークに来ています。

1975年までポルトガル領だった国で、そのせいかアフリカにしてはレストラン等で供される料理が洗練されているような気がします。

私が滞在しているのはザンベジア州というところなのですが、ここにはフランゴ・ザンベジアーナという、ソースで味付けした地鶏(ぢどり)を炭火でじっくり焼いた郷土料理があり、これがすごくおいしいんです。皮はパリパリと香ばしく、中の身はしっとりシコシコの噛み応え。スープと炭火焼という違いはありますが、以前ご紹介したケニヤのクク・キベラに匹敵するうまさです。

どんなふうに料理するんだろ? 

興味に駆られて、グリルに観察しに行きました。
椰子の葉影に設えたグリルには、ヒゲの濃い、見た目からして暑苦しそうな料理人が汗を流しながら働いていました。
下味をつけたチキンをじりじりと焼きます。焼きながら、ときどき刷毛でソースを塗るのですが、このソースがちょっと不思議。塗った直後はとろみがあり、白濁していますが、焼き上がるころにはところどころ透明化してゼラチンのようになります。まろやかな酸味を含むその味はマヨネーズのようでもあり、ヨーグルトのようでもあり。味を探るとどこかにココナツの風味とレモンのさわやかさも感じられ、なんだか繊細でオシャレな感じ。

同じ皿に載っているのはシマ。ケニヤのウガリに似た主食です。
メイズの粉を炊いたものなので、同じと言えば同じですが、これは違うものですね。断じてウガリではない。
アフリカ南部に在住する日本人がケニヤを訪問してウガリを食べると、こぞって「シマの方がウマイ」とおっしゃるのですが、なるほどウガリよりも肌理(きめ)が細かくて舌触りがスムースです。マッシュド・ポテトのよう。
ですが、ウガリのような甘みやコクに乏しい。炊く前にしつこく研ぎ過ぎたコメのように味気ない。
トマトソースをかけて食べるのですが、それはそうでしょう。そのまま食べたら味に乏しく、はっきり言っておいしくないのです。二者を食べ比べれば、私の軍配はウガリに上がります。高々と。

・・・これは身内びいきでしょうか? もしくは縄張り根性かな?

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