黒い司法 0パーセントからの奇跡 2020 137
70点
死刑判決を受けた黒人の被告人の
無実を証明するために、弁護士が頑張る...
1980年代
まだ黒人差別が色濃いアラバマ州で
実際にあった事件を映画した
法廷ものというよりは
黒人差別によって引き起こされた
司法制度の歪みを伝えてくる力作です
守ろうとする黒人被告人のことを
知れば知るほど
事件のことを知れば知るほど
明らかに無実なのに、
なぜ死刑判決が出てしまったのか
というある種の謎の圧力の正体を
突き止めようっていうのをメインの推進力に
どうしたら
死刑判決をひっくり返せるかの
証拠集め、証言、証人集めを
しながらも
黒人差別によって歪められた
真実、司法制度、検察の正義感など
に
阻まれ、
黒人の命が軽んじられている世界の歪みを
突きつけてきます
ついで
黒人差別による世界の歪みだけでなく
死刑制度に対する疑問を
強く投げかけるような
ある
衝撃のシーンもあり、かなり
心にズシンと来るものはありましたが
やはり法廷もの好きとしては
法廷ものじゃないとわかっていても
やっぱり
欲しいんですよね
何かしらのどんでん返しというか
思いもよらなかった意外な証拠が出てきて
裁判がひっくり返るみたいな展開が
それが
この作品は特になくて
話のわかる裁判長で良かったね的な
方向になってくだけなので
そこの法廷もののエンタメとしては
ちょっと弱いかなあと思いました
真実から逃げて
正義から逃げて
その代償に黒人の人権が危ぶまれている
その現実は
現在進行形だし
日本にも絶対にある
弱い者の人権蹂躙は絶対ある
その事を常に頭に入れておきたい
忘れちゃ行けないと教えくれる
世界の歪みを見せてくれる映画でした〜