やっつけ映画批評!

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リズと青い鳥 2018 60点

2019-01-15 12:43:58 | 映画


将来に悩む吹奏楽部ののぞみとみぞれ...




聲の形の
やまだなおこ監督作品です

自宅でのトレーニングや
楽器の深いディテールなどはないので
吹奏楽部スポコンものとしては
全然物足りないし


将来の進路に悩んで、勉学か部活か
みたいな将来葛藤ものとしても
弱いんですが


この映画の主軸は
あくまで
劇中に出てくる
おとぎ話になぞらえた
人間の心の変化という
ものすごく、繊細な機微を
描いていました

アニメっぽくない
むしろ映画っぽくもない
リアルな日常の会話から
(何人も同時にしゃべってるので情報量めちゃくちゃ多いんですけど)

のぞみとみぞれの
彼女ら自身から見える人間性と
外的、周囲から見える彼女達の人間性
とのズレが

徐々に浮かび上がり

随所に入る
おとぎ話内での登場人物との
リンク、
そして大きなうねり、変貌を
遂げていくのは

なんだろ

朝井リョウの
「17歳が踏み出す1歩は、世界を跨ぐほど大きい」という一文を思い出しましたし

その踏み出した1歩にある
痛み、憧れ、嫉妬、好意とか
ほかもうあの時期感じていた
色んな複雑な感情の機微が
溢れ出して来ていました



ただ
映画的な盛り上がりは
冒頭にあげたスポ根としての弱さが祟り
それほど燃えないし

あまりに
一瞬の輝きの部分を切り取っているので

個人的には正直に
そこまで楽しめなかったかなと

このふたりの10年後とか想像すると
めちゃくちゃ胸がいっぱいになる

青春の思い出のアルバムの破り捨てられた
1ページのような
映画でした~