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書評(NHK趣味どきっ! お寺の知恵拝借)

2016-08-28 07:50:48 | 書評(仏教)


毎週放映で8回分の番組のテキスト。寺で行われている仏教の修行の一端を、一般人の我々が体験するための講座だ。仏門に入って修行することに憧れたとしても、現実的にはとてもできることではない。だけど家にいてもできることはたくさんあり、そんな仏教の修行のエッセンス、あるいは一面を日々の生活に取り入れることができそうだ。
内容は前半の4回が、作務、坐禅、精進料理、滝行。後半の4回は、曹洞宗僧侶で庭園デザイナーの枡野俊明氏が講師となって、心を磨く作務、心を調える坐禅、精進料理のおもてなし、“心の庭”づくり、となっている。前半4回目の滝行は密教系の天台宗によるものだが、それ以外は全て禅宗から取材したものである。
おもしろかったのは前半2回目に紹介されている「考える禅」。禅宗の臨済宗の修行では、公案禅という、老師から公案という問題を出されて坐禅中にその回答を考える修行法が行われるが、門外不出であり一般人が体験することは難しい。その公案禅の考え方を取り入れて、ある問いかけに対する答えを坐禅中に考えるやり方が提案されている。心を一つのことを考えることに注意集中させる方法であり雑念にとらわれないやり方として、こういう坐禅法があるのもなっとくできる。ただし、一人で坐禅するときでもこれはできるのだろうか?そこが問題だ。



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