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トヨタの「カイゼン」に改善が必要

2007-12-16 12:37:02 | 社会・経済
 名古屋地方裁判所での一審判決を国が受け入れて確定した。トヨタ堤工場に努めていた当時30才の従業員が残業中に倒れて致死性不整脈で死亡した事件。労働基準監督署は過労死と認定しなかったが、名古屋地方裁判所はこれを過労死と認定した。

 内容の詳細は不明だが、どうやらトヨタの収益性の源泉として有名な「カイゼン」活動が労働時間であると認定されたことが今回の判決の理由であるらしい。

 月2回のQC活動に月最大2時間分の残業代を払っていたらしいが、死亡当時の従業員の残業時間は106時間に及ぶ。しかし労働基準監督署はなんと実際の拘束時間を45時間としたというのも「すご~い」と関心させられる。だれかから金でももらってるのかしらん?

 外部からの想像だが、トヨタの「カイゼン」はほぼ業務だと言って良いのではないか?2兆円という利益を生み出してきた強さは、一部の人達の「カイゼン」ではなしえないと思う。

 その「カイゼン」活動や「創意くふう提案」が、業務でないということ自体がおかしい!

 またトヨタに泣かされているいわゆる下請けも大変な状況である。トヨタの2兆円の為に泣いているのは従業員や下請というのはよくささやかれている話だ。

 トヨタの課長以上の人達は、1~3ヶ月ぐらい下請けで働いてみればいい。何が起きているか?どういう人達の血と汗の上に自分たちが2兆円もの利益を生み出せているか。

 そして、今回の事を踏まえて、どれほどに従業員の「忠誠」的な「無報酬労働」によって支えられているか。

 工場のラインを構成する、機械にはお金を使う、そしてそのメンテナンスにもお金と人を使うのに、機械では絶対に引き出せない「創意くふう」という本当の価値を生んでいるものに対してお金を支払わないのは、まあ「搾取」というか、体のいい「ただ働き」である。

 トヨタ。環境に優しいハイブリッドも大事だし、生産台数世界一もいいが、従業員に優しいことが世界に誇れる企業に転換を迫られているのではないか。そういう予兆とも言える判決である。