(脳内妄想だけれど)死ぬかと思った
僕の趣味の中でバイクとクラッシック鑑賞が一番長いのだけれど、車もそれなりに長かった。(今は車を持っていないのよ)
車でも前回書いた「脳内妄想」で出てきた峠をよく走っていた。
一番調子良かったのは、トヨタのトレノで走っていた時だ。
乗っていたトレノは俗に言われるAE86ってやつ。
まだ現行車種だったよ。←年がバレるよ
その頃、父親の仕事の関係で、トヨタディーラーと付き合いがあり、その販売チャンネルで扱っていたレビンを買うつもりでいた。
買う時期は特に決めていなかったから、「いつ買おうねぇ」なんて両親と話していたそんなある日、父親が
「車決めてきたから見に行け」
と一言。
喜び勇んでディーラーに行き、
展示場にある車を見ながら、
「あの赤いレビンかな?それともあっちの白いヤツ?」
と首を巡らせていると、よく知っている営業が来て、
「けんたの車はそれだ」
と指をさす方を見ると…
白黒のトレノがいた。
あの有名な豆腐屋のトレノとバンパーのラインが少し違うくらいで、ほとんど同じカラーだ。
レビンだと思いこんでいた僕は目が点になり、営業に
「レビンじゃないの?あそこにある赤いやつ」
と聞いた。
「そんなわけないじゃん。ありゃ新車だ」
とあさっさり。
レビンとトレノのどこが違うかというと、ライトのデザインしかないのだけれど、トレノという選択は頭の中にまったくなかった。
どこぞの携帯電話ではないけれど、まったくの予想外だったのだ。
大体、父親が「見に行け」と言ったけれど、レビンを選んだとは言わなかったし、レビンを選んだ保証はなかった。
もしかしたら、安いグレードの低いカローラだったかもしれない。
2ドアリフトバックだっただけでもまだ良かったのだ。
思い出せば、豆腐屋のトレノとの違いは、バンパーのラインだけではなかった。
豆腐屋はGT-APEXという最高グレード。
僕のは一つ下のGTV。
APEXはデジタルメーター、GTVは針のメーターで、ギミック大スキな僕は、デジタルメーターがすごく欲しかった。
この点だけが残念だったけれど、乗ってしまえば大して気にならなくなっちゃった。
それにAPEXと比べ、GTVの方がより走りに振られたモデルで、結果的にはこの方が良かった。←後に峠に通うようになったから
ちなみにレビンのイメージモデルは郷ひろみだったけれど、トレノは誰か知ってる?
メーカーは、かなり車のキャラクターを違う風に見ていたんだなぁと感じるキャストだよ。
僕には選ぶ権利がなかったため、もう納車日は勝手に決まっていた。
しかも、父親は車は選んだけれど、お金は1円も出してくれなかった。
トレノは活躍してくれたよ。
毎日乗り込んで、月のガソリン代は7万円を下回る事はなかった。
今考えるとすごい金額だね。
ちょうどその頃、
ブリジストンからPOTENZAブランドがデビューしたんだよ。
レーシングスリックそっくりのRE71と、カットスリックみたいなRE61の2タイプ。
RE71をすぐに買いました。
このタイヤは、ハイグリップがすぐになくなることを教えてくれたタイヤです。
5,000キロ持たなかったよ。
もう一つ教えてもらった事。
タイヤにも慣らしが必要だって事。
履いてその足で峠に行った僕は、
ハイグリップだからレールの上を走っているがごとく曲がっていくと思いこんでいたのに、ものすごくアンダーが出る。←アンダー出すのはタイヤのせいだけじゃないけれどね
やたら滑るから、すぐさま販売店に行き
「このタイヤおかしい。ものすごく滑るよ」
と訴えた。
タイヤ屋のおにーちゃんは、僕のタイヤを見て、
「わー、すごく角が溶けてる。こんなの久しぶりに見たよ。ところで慣らしはした?」
???
慣らし?
なにそれ?タイヤってそんなのいるの?
このとき初めて、タイヤも慣らさなきゃ性能を発揮しないことを知ったよ。
エンジンも良かった。
「カムに乗る」というフィーリング表現があったけれど、ホントその表現その物のエンジンだった。
高回転からのシフトダウンで、ヒールアンドトゥがバッチリ決まりやすく、それまでものすごくだるいエンジンの車に乗っていたから、それだけでも嬉しかった。
ある初秋の日
その日は暇で、一人トレノに乗り、このまえ「脳内妄想(GSX-R編)」に出てきた峠を通って海に行ってみた。
海を見ながらジュースを飲み、ただボーっとする。
飲み終わると岐路につく。
こんな事をたまにしていた。←友達がいなかった訳ではないよ
いつものように軽快に峠を走り、登りが終わり下りに入る。
ふもとまで残り半分を切った頃にあのコーナーがやってきた。
90度回頭させる左コーナーを立ちあがり、降りも登りもしない短いストレートを駆抜けると、道は少し左に曲がりながら急激に下り坂になる。
コーナーは緩いけれど、急激に降るためブラインドになっている。
そこをいつものようにぬうわキロで侵入すると…。
おや…?
目の前にこちらを向いて車がいるよ。
で、反対車線に目を向けてもこちらを向いて車がいる。
コーナーを前にして追越をかけているやつがいるよ!!
頭の中には、正面衝突をするシーンと、エラク怒っている親父様の顔。
そんなことを思いながらも右足はブレーキを踏む。
左目の端に1m程度のスペースをみとめ、路肩の側溝に落ちないようにハンドルを調整。←ホントならタイヤを落してでも衝突は回避しなきゃならないのにね
びゅん!!
と音がして僕のミラーと相手のミラーが、それこそ紙一重の間隔ですれ違うのを見た。
路肩の砂に乗って左側がロックしないよう気を使うものの、景色がゆっくり回っている。
調整しきれずスピンしてるんだよ。
気付くとトレノは180度回転して対向車線に止まってる。
生きているし、トレノと相手がすれ違う音はしたけれど、当たった音がしなかった。
僕が衝突を回避するため逃げたコトと、当然相手も衝突を回避するから、運良く事故にならなかった。
状況を頭の中で整理していると、何も知らずに登ってきた車にホーンを鳴らされて我に返る。
周りを確認し、下り方向へトレノを向け動かす。
ヒトというのは不思議だねぇ。
なぜか笑いが止まらないんだよ。
死なずに済んだ安心感からかな?
でもね、車を走らせていて、あんなひどい目に会った僕にホーンを鳴らしたおっちゃんに腹が立ってきた。←自業自得と逆恨みだねぇ
それより原因を作り、そのまま逃げたヤツが許せない。
ふもとでUターンし、全開で登り始める。←懲りてない
下りの途中でヤツを追い越し、車を止めトレノから降りる。
相手に向って文句を言うものの、頭に血が上りすぎてろれつが回らない。
でもかなり怒っているのは伝わったらしく、相手は平謝りをしてる。
でもまぁ非としては半々なので、10秒ほど怒って帰ってきた。
落ちはこれといってない話しなのだけれど、敢えてこの話しから教訓を学ぶとしたら、
ブラインドコーナーを飛ばすのはやめにしようね。
僕の趣味の中でバイクとクラッシック鑑賞が一番長いのだけれど、車もそれなりに長かった。(今は車を持っていないのよ)
車でも前回書いた「脳内妄想」で出てきた峠をよく走っていた。
一番調子良かったのは、トヨタのトレノで走っていた時だ。
乗っていたトレノは俗に言われるAE86ってやつ。
まだ現行車種だったよ。←年がバレるよ
その頃、父親の仕事の関係で、トヨタディーラーと付き合いがあり、その販売チャンネルで扱っていたレビンを買うつもりでいた。
買う時期は特に決めていなかったから、「いつ買おうねぇ」なんて両親と話していたそんなある日、父親が
「車決めてきたから見に行け」
と一言。
喜び勇んでディーラーに行き、
展示場にある車を見ながら、
「あの赤いレビンかな?それともあっちの白いヤツ?」
と首を巡らせていると、よく知っている営業が来て、
「けんたの車はそれだ」
と指をさす方を見ると…
白黒のトレノがいた。
あの有名な豆腐屋のトレノとバンパーのラインが少し違うくらいで、ほとんど同じカラーだ。
レビンだと思いこんでいた僕は目が点になり、営業に
「レビンじゃないの?あそこにある赤いやつ」
と聞いた。
「そんなわけないじゃん。ありゃ新車だ」
とあさっさり。
レビンとトレノのどこが違うかというと、ライトのデザインしかないのだけれど、トレノという選択は頭の中にまったくなかった。
どこぞの携帯電話ではないけれど、まったくの予想外だったのだ。
大体、父親が「見に行け」と言ったけれど、レビンを選んだとは言わなかったし、レビンを選んだ保証はなかった。
もしかしたら、安いグレードの低いカローラだったかもしれない。
2ドアリフトバックだっただけでもまだ良かったのだ。
思い出せば、豆腐屋のトレノとの違いは、バンパーのラインだけではなかった。
豆腐屋はGT-APEXという最高グレード。
僕のは一つ下のGTV。
APEXはデジタルメーター、GTVは針のメーターで、ギミック大スキな僕は、デジタルメーターがすごく欲しかった。
この点だけが残念だったけれど、乗ってしまえば大して気にならなくなっちゃった。
それにAPEXと比べ、GTVの方がより走りに振られたモデルで、結果的にはこの方が良かった。←後に峠に通うようになったから
ちなみにレビンのイメージモデルは郷ひろみだったけれど、トレノは誰か知ってる?
メーカーは、かなり車のキャラクターを違う風に見ていたんだなぁと感じるキャストだよ。
僕には選ぶ権利がなかったため、もう納車日は勝手に決まっていた。
しかも、父親は車は選んだけれど、お金は1円も出してくれなかった。
トレノは活躍してくれたよ。
毎日乗り込んで、月のガソリン代は7万円を下回る事はなかった。
今考えるとすごい金額だね。
ちょうどその頃、
ブリジストンからPOTENZAブランドがデビューしたんだよ。
レーシングスリックそっくりのRE71と、カットスリックみたいなRE61の2タイプ。
RE71をすぐに買いました。
このタイヤは、ハイグリップがすぐになくなることを教えてくれたタイヤです。
5,000キロ持たなかったよ。
もう一つ教えてもらった事。
タイヤにも慣らしが必要だって事。
履いてその足で峠に行った僕は、
ハイグリップだからレールの上を走っているがごとく曲がっていくと思いこんでいたのに、ものすごくアンダーが出る。←アンダー出すのはタイヤのせいだけじゃないけれどね
やたら滑るから、すぐさま販売店に行き
「このタイヤおかしい。ものすごく滑るよ」
と訴えた。
タイヤ屋のおにーちゃんは、僕のタイヤを見て、
「わー、すごく角が溶けてる。こんなの久しぶりに見たよ。ところで慣らしはした?」
???
慣らし?
なにそれ?タイヤってそんなのいるの?
このとき初めて、タイヤも慣らさなきゃ性能を発揮しないことを知ったよ。
エンジンも良かった。
「カムに乗る」というフィーリング表現があったけれど、ホントその表現その物のエンジンだった。
高回転からのシフトダウンで、ヒールアンドトゥがバッチリ決まりやすく、それまでものすごくだるいエンジンの車に乗っていたから、それだけでも嬉しかった。
ある初秋の日
その日は暇で、一人トレノに乗り、このまえ「脳内妄想(GSX-R編)」に出てきた峠を通って海に行ってみた。
海を見ながらジュースを飲み、ただボーっとする。
飲み終わると岐路につく。
こんな事をたまにしていた。←友達がいなかった訳ではないよ
いつものように軽快に峠を走り、登りが終わり下りに入る。
ふもとまで残り半分を切った頃にあのコーナーがやってきた。
90度回頭させる左コーナーを立ちあがり、降りも登りもしない短いストレートを駆抜けると、道は少し左に曲がりながら急激に下り坂になる。
コーナーは緩いけれど、急激に降るためブラインドになっている。
そこをいつものようにぬうわキロで侵入すると…。
おや…?
目の前にこちらを向いて車がいるよ。
で、反対車線に目を向けてもこちらを向いて車がいる。
コーナーを前にして追越をかけているやつがいるよ!!
頭の中には、正面衝突をするシーンと、エラク怒っている親父様の顔。
そんなことを思いながらも右足はブレーキを踏む。
左目の端に1m程度のスペースをみとめ、路肩の側溝に落ちないようにハンドルを調整。←ホントならタイヤを落してでも衝突は回避しなきゃならないのにね
びゅん!!
と音がして僕のミラーと相手のミラーが、それこそ紙一重の間隔ですれ違うのを見た。
路肩の砂に乗って左側がロックしないよう気を使うものの、景色がゆっくり回っている。
調整しきれずスピンしてるんだよ。
気付くとトレノは180度回転して対向車線に止まってる。
生きているし、トレノと相手がすれ違う音はしたけれど、当たった音がしなかった。
僕が衝突を回避するため逃げたコトと、当然相手も衝突を回避するから、運良く事故にならなかった。
状況を頭の中で整理していると、何も知らずに登ってきた車にホーンを鳴らされて我に返る。
周りを確認し、下り方向へトレノを向け動かす。
ヒトというのは不思議だねぇ。
なぜか笑いが止まらないんだよ。
死なずに済んだ安心感からかな?
でもね、車を走らせていて、あんなひどい目に会った僕にホーンを鳴らしたおっちゃんに腹が立ってきた。←自業自得と逆恨みだねぇ
それより原因を作り、そのまま逃げたヤツが許せない。
ふもとでUターンし、全開で登り始める。←懲りてない
下りの途中でヤツを追い越し、車を止めトレノから降りる。
相手に向って文句を言うものの、頭に血が上りすぎてろれつが回らない。
でもかなり怒っているのは伝わったらしく、相手は平謝りをしてる。
でもまぁ非としては半々なので、10秒ほど怒って帰ってきた。
落ちはこれといってない話しなのだけれど、敢えてこの話しから教訓を学ぶとしたら、
ブラインドコーナーを飛ばすのはやめにしようね。
日ごろの走りが回避動作を自然にさせたのでしょうか?
まさしく九死に一生を…の世界だったんですね。
公道はなにが起こってもおかしくないので気をつけましょう。
PS…オイラはTE51レビン(TWINCAMでも対策入ってたった110ps…)
私はその時日産でしたよ~
中途半端な排気量?やっぱり最低で2Liter?
な分けでスカイラインRSを買いましたよ~
めっちゃ早かったな~リミッターを解除してたから多分200は越えましたね~
やっぱり走りゃは日産です。
私のレビンmixiで見てね!
> ブラインドコーナーを飛ばすのはやめにしようね。
以前GRミーティングに参加したときに元白バイ隊の鬼隊長に指導して貰ったことがあり、その時しきりに「コーナーは先が見えた時にアクセルオン!それまでは安全速度をキープしろ」でした。まぁ安全速度と言いながら結構飛ばしてましたけどね(笑)。「先が見えないところでは飛ばさない!」百戦錬磨のオヤジの小言は今でも守るように心がけてますよ(笑)。
レース(?)の話凄いですね
よく峠なんか走ると、車の走り屋の事を聞くことがあるのですが…すれ違えないじゃんなんて考えは、そういう事だったんですね
Uターンで全開も凄いです笑
一応スポーツシフトで一速がバックの位置でしたが、なにより安さが魅力の車でした。
マイナー過ぎてなんだか私らいかもです。
ちなみにホイールはジョージアーロ。
かっこよいホイールなのに、車に全然なじんでなかった。
ちなみにさん太さんMR2のってたの!
すごいですね。かっこいー。
多分たぬきさんかな?
あの頃は動体視力も判断力もあったんですよねぇ→遠い目
リスクは承知の上でも、いざ自分に降りかかると涙目になりますよ。
いまではとてもじゃないですが、飛ばして走れませんよ。
やっぱりああいう世界に常にいないと、判断が遅くていけません。
もう一生戻れることはないでしょう。
4AGだって130PSでした。
ネットだったらあまり差がないかも。
でもダウンヒルでは2Lクラスよりかなり速かったですよ。
RSは確かにカッコよかったですが、GA70スープラが出てからは、トヨタの時代だと思いますよ。( ̄ー ̄)
自動車も進化の過渡期でしたから、楽しい車がいっぱい出ましたよねぇ。
いまは欲しい車が見当たらない…←買えないですが
mixiは一生懸命パスワードを思い出します。
何色でした?
深い藍色のMR2が欲しくて欲しくて…。
僕は買えませんでしたが、友達がその色のスーパーチャージャーを買いましたよ。
オートマだったので、アクセルオフにすると荷重が抜け、雨の日に比較的速いスピードで交差点なんかに入ると、すぐにリアが出てコントロールが大変だった思い出があります。
楽しい時代だったなぁ。
今では先の見えないコーナーどころではなく、コーナー自体を飛ばしませんよ。(飛ばせない?)
やっぱり日ごろの訓練が足りないと、腕も判断も退化しますね。