晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

「二週間後」日本社会の民間の自己治癒力と政治の不在の葛藤が、増々顕在化した日々だった。

2011-03-25 21:18:28 | 政治と社会
二週間が過ぎた。

悪夢と言う言葉でも追いつかない程の、壮絶なる「巨大津波」を引き起こした『東北大震災』から、はや二週間。

各地には、未だに津波の傷跡が生々しく残っている。


そして、復興の為のオーガナイズも、部分的では有るが、着々と進んで来ている。
『関西淡路大震災』の教訓が、随所に行かされている事が肌で感じ取れる。

夫々の、地域社会レベルと、民間レベルでの、復興に向けた支援体制の構築への努力は、インフラの復旧を中心に、目に見える形で、そして目に見えない所でも、進められている様だ。

そして、それらの復興への再生力の貴重な芽吹きが、<国レベル>で妨げられているバカバカしい状況が、頻繁に見聞きされる。
その様な、国難にあって国を救えない「国家体制」を持ってしまった事が、慚愧に堪えない。


【2週間後の<妄言集>】

◇「極めて高い緊張感で事態にあたる」菅直人首相
◇「被災地に政府職員を派遣」菅直人首相
◇「原発は悪化を防ぐという対応」菅直人首相
◇「阪神の態勢はどうだった?」菅直人首相
◇「退避範囲は、あくまで専門家の判断を尊重」菅直人首相
◇「私は大丈夫と発言してない」枝野官房長官
◇ 屋内退避「ゆとりをもった安全性を優先させた形」枝野官房長官
◇「原発作業は安全管理の徹底を」枝野官房長官
◇ 節電対策「生活のあり方でお願い十分あり得る」枝野官房官 ◇ 税と社会保障改革「被害の全体像を考慮して検討」枝野官房長官
◇ 西日本への「可能性は否定できない」枝の官房長官
◇「30キロ圏外の退避は詳細分析し判断」枝野官房長官
◇ 風評被害野菜の補償「予断を持って言う段階ではない」枝野官房長官
◇ 電力不足「抜本的な対策へ生活様式変更も」枝野官房長官


そして、各地で震災時の人々の勇気有る行動ぶりや、その後の秩序溢れた行動ぶりが、ニュースをにぎわせている。



原発は、レベル6の事故段階に達した。

しかし。
東電社長は姿を表さない。
東電も、原子力保安院も、見え見えの情報の隠蔽ぶりが、世界中の避難を浴びている。


原発復旧に壮絶な戦いを挑んでいる作業員の、既に3名とか5名とかの死亡が、非公式ソースで漏れ伝わっている。
それらの作業員が、何処の会社の所属であるかは、発表しない。


「被曝の理由」なるものの解説を、冷静に行うテレビの解説員。

白々しい限りだ。

「アラームを誤警報と思ったらしい」
「長靴を穿かずに水に浸かって作業していた」
「被曝量検出の係員を随行させていたなった」

と言う事は。
作業員達に「事の深刻さ」を正確に説明していなかった訳だ。

建屋の内部に入っての作業に、「使い捨て」簡易防護服と「短い」作業靴。
検出サポート係を随行させなかったのは、「被爆させたくなかった!」からだそうだ。

結論は、<『下請け会社』の派遣社員だから、どうでも良い>扱いをしている事になる。

正体が曝された、東電本社。
その東電の体質が、福島県、栃木県、茨城県、更に北関東全域を「人の住めない土地」に変えつつ有るのだ。

そして、この3名の被爆が明らかでなかったら、「核燃料の漏洩」という最悪の事実も、一万倍の汚染も、国民が知る事が出来たのは、もっとずっと後になって、より大きな被害が現れてから、になっていたに違いない。


想像はしていた物の、ここまでの酷い結果を突きつけられると、唖然としてしまうのみ。

「東電様から頂いた資料に依ると」と発言する『保安院』。
癒着と、力関係がもろ見え。

民間企業の暴走をチェックする「公共中立機関」では無く、産経省の内部機関で、東電は官僚の天下り先であった。

そして更には。
「人体に対する<直接>の影響はないが念のため」「<直ちに>影響はない」と繰り返す『御用学者』と『テレビ局解説委員』と『官房長官』の発言。


無人の「いわき市」。
南相馬市の欠乏状況と援助の不在。
役場から全住民まで、丸ごと疎開する自治体。
せっかく津波から逃げ仰せたのに、避難所でストレスや薬品欠如の為に亡くなる人々。
退避命令の為、肉親の捜索も出来ず、瓦礫の下に打ち捨てられたままの被災者たち。
丹誠込めた作物が、商品として出荷出来ず、刈り取って捨てる無念さを忍ぶ農民たち。
蛇口から「放射能汚染」の水が出て来る上水道。

かたや。

被曝を恐れるより、自らの使命感に依って行動する、消防隊員。
感謝の笑顔に慰められると語る、「不眠不休」の自衛隊員。
被災者に無料配布する為に、工場をフル稼働して物を作り続ける工場オーナー。
肉親の安否も確認せず、被災者を守り続ける避難所の職員。

恥を曝すプロ野球の一部オーナーとコミッショナー。
国民に勇気と希望を与える『高校球児』たち。


その間、『災害対策本部』である「首相官邸」の無為無策。
世界中に、不信感を植え付け、国家の信用を喪失しながら、何の具体的な異様も伴わない「メッセージ」を読み上げるだけの『総理大臣菅直人』が、今後も指揮を取り続ける。。。


このようにして、「二週間」が過ぎた。


コメント (2)
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