晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

寡聞にして日本が<クラスター爆弾>を所有している事を知らなかった。。。

2008-05-31 05:57:36 | 国際関係
『クラスター爆弾』と言う、<無差別大量破壊兵器>の削減(禁止?)交渉を、他人事みたいに傍観しておりました。

『対人地雷』と同じで、「なんて<非人道的>武器を作り出すんだろう」とか、「そんな非人道的武器が普及している状態は異常だ!」とか、嘆いておりました。。

そうしたら、「日本は<最新型以外全面禁止>には反対」と言うニュースを聞いて、『ムッ。。。』と。

(結局日本も賛成に回りましたが)
(それに、この会議に不参加のアメリカとロシアの非人間的自分勝手さには怒りを覚える)

<目から鱗!>というか。。。

まさに<晴天の霹靂>と言うか、<日本は関係ない>なんて思い込んでいた自分の<浅はかさ>に、ただただ恥じ入ってしまった次第です。

落ち着いて考えてみれば、<当然>と言えば当然、でした。
金にあかせて、<最先端の武器>を手当り次第に購入して来た<防衛庁>ですもの、持っていない訳が無い。

一発14000ドル程だそうです。
総計276億円相当を<保持>している、という事は、およそ1600発くらい有るという訳だ。

<自衛>のみに存在する<軍隊ならざる軍隊>が、<大量破壊兵器>持って何するって言うのだ??
いったい、これを使用するのに、<どのような状況>を想定しているのか??

それから、日本の<軍事予算>が気になって調べてみたら。。。
年間400億ドル前後らしい事が分かりました。
4兆8000オクエン。

これが<多い>のか<少ない>のか。。。

いずれせよ、自民公明政府と、霞ヶ関は、<自衛隊>を海外に<出したくて出したくて>たまらない。
<国際貢献>などと言う<意味不明>の言葉をお題目に(そういえばお題目政党が<与党!>だった。。。)、国民の目を欺こうと必死。

現実的には<国際テロ>防止に全く関係ない<ペルシャ湾給油>を無理矢理継続し、今度は中国に<自衛隊機>を飛ばしたくて。。。

政治家がおつむが空っぽなのは言わずもがなとしても、外務官僚までがそこまでバカだったのか(!)と、もはや怒りも湧いてこない。

国際貢献とは、<軍隊>を派兵する事ではなく、ましてやアメリカ軍に貢ぐ事とは全く<無関係>である。
こんな明確な<事実>に、<トーダイ>出てる<カンリョウクン>が気がつかない訳が無い、と思うのは<買いかぶり>でしょうか。

もしかして、<本当に>そう思ってたりして。。。。。

『後期高齢者』と言う<言葉>を考えだしたヤツを引きずり出せ!
何と言う<不遜な>言葉だろうか。
何と言う<傲慢な>表現だろうか。

そもそも『介護保険』などと言うシステムなど、フランスでは恥ずかしくて言葉すら訳せない。
その上75歳以上をさらに<線引き>する発想など、人間のオツムから出てくるとは信じ難い。

<人間の尊厳>に対する挑戦!
<畜生道に堕ちた者>の発想。

<老いも若きも、病気も出産も>、なべて一つの『医療保険システム』でカバーするのが<当たり前>だろ!
<年金>も、そもそも保険料未払いだの、不払いだのという状況がおこるシステムが、<先進国>ではあり得ない。

アルバイトだろうが、パートだろうが、失業保険金であろうと、あらゆる『収入』には全て<保険料>の負担がかかる。
支払う方も、支払われる方も。

何度転職しようと、失業しようと、社会人として収入が有れば必ず保険金は負担するのは、<国民の義務>であり、だからこそ、病気やケガには医療保険が適用され、定年時からは<年金>が支給される。

これが<先進国>のあり方あります。

老齢者会はいきなりやって来た訳ではない。
ずっと以前から<分かって>いた事ではないか。
それに対処するシステムを構築し、維持するのが先進国の<政府>の存在理由だ。

翻って我が<日本>は??

4兆8000億円も<防衛費>を支出してる場合か、と言いたい。
ましてや、276億円分の<クラスター爆弾>の予算をつけたやつの顔が見たいデス。

老人医療保険料を0にしても、全経費1~2兆円で済むそうですね。

もう一度言います。
『大量破壊兵器』をいったい<何時><誰に><何の為に>使用するつもりなのですか。



コメント (1)
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拝啓『民主党』様、お願いです。

2008-05-21 02:10:39 | 社会問題
在日米軍兵士が日本国内でオーストラリア人女性を強姦して、裁判中に帰国してしまい、米軍が何も手を打たないまま、アメリカで<時効>になってしまった酷い事件の、<慰謝料>だか<賠償金>だかを、日本政府が代わりに支払ったそうです。

そこで、『民主党』様お願いです。
(というのも、現実的には他に選択肢がないから。。。)

一日も早く『政権』を取ってください。

そして、即座に『日米安保条約』を廃棄してください。
この条約は、双方のどちらかから<破棄>が言い出せるそうですよね、

『日米地位協定』なんていう、アメリカ植民地政策の賜物のごとき協定を、一刻も早くなくす為に。
『思いやり予算』などと言う、アホみたいな無駄遣いを、一刻も早く止める為に。

全国各地の<基地>のある町の<日本人同胞>に、枕を高くして眠れる日が、一日も早く訪れる為に。
『横田基地』という、実際には戦略的には必要が無いくせに絶対米軍が手放さない<都心の>飛行場を、我々<日本人>が使える日が一日も早く来る様に。

その後、もし<世界戦略的に>どうしても『軍事同盟』が必要なのであれば、新たな<平等な>条約を結んでください。

歴代自民党首相達、防衛庁長官達、防衛族議員達が繰り返した来たセリフ。。。

「日本は自国民の血を一滴も流さず、米軍に全てを守ってもらいながら、その間ただ<経済繁栄>だけ追求して来た」
「今日の日本の経済的繁栄(?)は、挙げてアメリカに全て守って来てもらったからである」
だから、当然<基地>を提供し、<可能な限り>経済的にも支援するべきなのだ。。。

これは、自民党の先生方の<トラウマ>の様ですが、<日本の非武装化>と米軍の日本駐留は、あくまで<アメリカ>が望んだ事だった事を、思い出してください。

第二次大戦後、アメリカは、日本が再軍備する事を<極端に>嫌いました(恐れた。。。?)
日本の非武装化はアメリカの大命題だったのです。

そして、旧ソ連と共産中国の膨張を食い止め、太平洋側への浸透を食い止める為に、日本列島を『浮沈空母』として利用する事が、彼等の利益を守る上で、絶対に必要だったわけです。

日本は、<必死で>がんばって、経済的基盤を固める事が、『自由主義陣営』の強化に取って<不可欠>の事項であった訳です。

そして<歴史は>アメリカの<繁栄と強大化>のために彼等が描いたシナリオ通りに動いて来た訳です。

我が日本は、いっさいの<軍事的貢献>をしてこなかった事と、<その間>に経済的繁栄を(つかの間であったにしろ)築けた事は、何ら後ろめたい事ではなく、まったく恥じるべき事でもないのです。

全てはアメリカが望んで来た事、そのままなのですから。

それなのに、<理不尽>きわまりない『地位協定』やらなんやらに縛られて、いっさいの<対等>な立場に立てないような『軍事同盟』など、即刻破棄してしかるべきだと思うのですが。

いつまで<アメリカ合衆国>の植民地扱いをされ続けるおつもりですか?

小沢さん、いかがでしょうか。

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毎日例によって<頭にくる>ことが多すぎて。。。

2008-05-20 04:09:26 | 社会問題
テンプレートを変えてみました。

以前の物とどちらが良いか、などご意見をお寄せ下さい。

それにしても、毎日あきれる程<頭にくる事の連続>で、更新するのに<何に>的を絞るか決めかねて、数日悶々としておりました。

●またまた<クジラ>の件!

調査捕鯨船が、乗組員に<現物支給>を<違法>に行っていたのかどうか、はさておき、グリンピースが宅急便の集配センターに忍び込んで、荷物を持ち出した。

唖然。。。

これは、誰が何と言おうと、法治国家にあっては疑う余地のない『住居不法侵入』と『窃盗』以外の何物でもないですよね。

あの、航海上で<海賊行為>を平気で働く連中とイイ、今回のGPとイイ、<環境保護>とか、<動物愛護>とか、ある種のお題目を唱えると何でも許されると信じているバカが、世の中に居ることが、信じられない。

<違法行為>に対するGPの組織としての責任、実行メンバーの責任もさておき、「重要な証拠が手に入った以上、入手手段が違法とは言えない」とかホザイた件の<弁護士>は、法に携わる専門家として、その資格を<剥奪>されてしかるべき程の<違法行為>だと、固く信ずるものです。

それにつけても、あの<海賊船>に乗り込んで、<アジ演説>を行ったバカ女といい、今回のGP日本支部といい、<日本人>で有る事を忘れ、<我が国の固有の文化>を一方的に否定し、暴力行為を繰り返す<異国>の連中の中に身を置いて、<反日行為>を平然と行って、得意になっている<勘違い人間>には、まず<日本国籍>を返上してからにして欲しい、と思いませんか?

海外生活をしていると良く出くわす、現地人と結婚している日本女性で、普通の日本人に対してあたかも<優越感>を抱いているかの様に振る舞う<勘違い女>がいますが、ルーツは同じ様に思えますね。

バカとしか言いようが無い。。。

●舞鶴の女子高生殺人事件。。

またか。。。

死者にムチ打つ気は毛頭有りません。
犠牲になったご本人には、心よりご冥福をお祈りする物です。

私が若かった頃までは、日本で<殺人事件>というと、大変に特殊な<おどろおどろしい>出来事だったのです。
殺人事件が頻繁に話題になるアメリカという国に大いなる疑問を抱いていた物でした。

それがいつの頃からか、新聞を開くと<毎日>どこかで<死体>が見つかった記事にお目にかかる様になり、近年では、毎日<幾つもの>死体がみつかるような社会になってしまった。

とにかく我が祖国は、全てにおいて、『分不相応』とか『我慢』という概念が無くなってしまったようです。

十代の子供が学校さぼって<ゲームセンターで遊ぶ金>欲しさに、一人暮らしのお年寄りの家に強盗に入る。
高校生が<彼女に別れ話>を切り出されて殺してしまう。
いい年の大人の男が、<一方的に惚れた女性に交際を断られた>とストーカーになる。
女子中学生が、ブランド品持ちたくて、見知らぬおじさんに売春する。

女性に発情して、男として堂々と女性を獲得する<力>も<能力>もなく、一方的に<暴力>で思いを遂げて、何ら思う所も無い。

第一、世界広しといえども、<痴漢>などという存在は、日本をおいて他には無いと断言出来ます。

30ン年のパリ生活で、たったの一度だけ<地下鉄車内>で女性に触った男が居たのを目撃しました。
<アル中>のホームレスとおぼしき男でしたが、座っていていきなり目の前に立っていた女性のお尻に触ったのです。
当の女性は、文字通り<怒鳴りつけ>ました。
(日本の女性は何で何も言わないで触られてるんだろう。。。)
男はののしられながら<ヘヘヘ>と笑っていました。
つまりこんな事は、目がどんよりと濁って涎を垂らして、何年も風呂に入っていないような異臭を発している、<アル中の廃人>同様の人間にして起こしうる、30ン年に一回の確率の出来事なわけです。

翻って日本では、ごくごく<普通>に見える<堅気>の一般人の男が、公衆の場で、見ず知らずの女性の体を<執拗に>触る輩が公然の事実として存在している。

こんな事は、たとえ<未開>の社会においても<あり得ない>事だと思う。
そんな<異常>な<行為>や<人間>が、ごく普通に社会にウジャウジャいて、その事自体周知の事実であり、誰もそんな社会が異常だと思わず毎日がすぎてゆく。。

官も民も、男も女も、大人も子供も、己の欲望を追い求める事のみが目的の社会を形成している。

既得権を守る為には<大臣>の指示も無視して恥じない役人集団。
自分が落選しない様にとういただ一事の目的で、理不尽な<道路行政>を突き進め、巨額の血税を浪費してて恥じない、国会議員達。
会社の利益のみを追い求めるため、社員を<道具>のようにこき使って顧みない経営者達。
男に捨てられたくない一心で、我が子を殺してしまう女達。
女と楽しむだけの生活しか考えられず、女の連れ子の幼児をいびり殺す男達。


15歳の年端も行かぬ女の子が、深夜に家を出て外をうろつく社会。
<襲ってください>と言わんばかりにスカートを短くしたがる女子高生たち。

いったい、日本には未来が有るのだろうか。



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『ベナン』レポート<番外編>

2008-05-15 02:25:31 | 旅行とレジャー


ベナンのみならず、アフリカ各地で<写真を撮る>事は、とても難しい事が多いのです。
今回のベナン・レポートにあたって、もっとたくさん面白い写真を添えたかったのですが、何しろ<写せない!>。

市場には、<なんやら不思議な物>や、<なんやら分けの分からん物>や、<なんやらケッタイな物>や、<なんやらチョー面白いもの>が溢れています。

直径15センチは有る巨大<エスカルゴ>とか!
<得体の知れない真っ黒な魚>の薫製の山とか!
巨大ナマズの活魚屋さんとか!
不思議な野菜(と思われる。。。)の種類の豊富さとか!

でも、カメラを向けるや否や、<悲鳴(女性)>や、<罵声(男性)>や、<非難(男女とも)>が雨あられと降り注いできます。
もちろん、最初から「写して良いですか?」なんて聞いても、即<拒否>。

まず一つには、どこの誰とも知れぬ輩に写されて、どこか知らないところで自分を晒すのはかなわん、という気持ち。
(それは私も同感。何の挨拶もなしに、いきなりレンズを向けられると頭にくる!)

それから、自分達の<生活>と、その<環境>、ひいては<自分の国>の<不潔さ>や、<貧困さ>などを、いかにも<先進国ヅラ>した外国人に<記録される>のはたまらん、という感情も有りそうです。

そして、昔からの<写真に写されると魂を抜かれる>と言う迷信にとらわれている人も、まだ居るらしい。。。
(何しろ国民の50%はブードウー教徒ですから)

その中で唯一の例外が、<子供達>でした。



何しろ、ここにもあそこにも、子供達が溢れてる。

やっと歩ける様になった1歳半くらいとおぼしき子供まで、ちゃんと役割分担があって、家族の生活の何らかの役割の一部を担っています。
しかし一部の国々と違って、<子供が欠かせない労働力>という訳ではなく、全員ちゃんと小学校に通っています。

最初は、カメラを向けるや否や<逃げ出す>か<隠れて>いた彼等も、ひとたび慣れてくれるや、後はもう<大騒ぎ>と化すのです。



教育は全て無料。
従って、小学校は各町内に有るのでは、と思える程あちこちにみられます。
(掘建て小屋みたいな校舎にせよ)
カメルーンなどは、児童が多すぎて学校が足りないので、午前と午後と別の子供達が通う<2部制>が多いのですが、ここベナンはそんな事は無く、あさ8時半から12時までと、午後15時から17時半まで、終日勉強に励んでいます。
それぞれの小学校は、夫々制服が決まっていました。



コトヌーのとある小学校の近くで、正午ころ<下校>のため外に集合しようとしていた子供達の一部が私たちを見つけて、駆け寄って来て大騒ぎが起こってしまいました。
何しろ彼等にとって、おそらく初めて見る生きた<東洋人>だったかも。。。
<級長>とおぼしき子供が駆けて来て、誰彼かまわず引っ叩きながら、<下校の手続き>の列に戻るよう、追い立てて行きました。





こちらは、首都ポルト・ノーヴォのとある小学校の生徒達の、下校時です。



黄色い制服のシャツが、なかなか素敵です。




女の子達の中には、<三つ編み>の先端に、色とりどりの飾りを結びつけている子を良く見かけます。



恥ずかしそうに、でも一生懸命に<歌>を歌ってくれました。




小学校から高校まで、始業時間前は、校舎の前にクラスごとに整列して、そろってから合図と共に中に入って行きます。
これは、ある高校の始業時の光景ですが、<高等学校>ともなると、さすがに立派な校舎が有ります。



さすがに<高校>ともなると、ちゃんとグランドが有って、やっぱり<サッカー>ですね。


そして、締めくくりは<大西洋>。

奴隷達を船積みして送り出したこの辺りの海岸は、とても波が高く、サーファーには<垂涎>という感じですが、実はとても危険で、外国人トウーリストが溺れる事故が良く有るそうです。



浜に木造の漁師の船が挙げてありました。




ベルギー空軍との共同作戦で、<沿海の哨戒>を行う飛行機が繰り返し飛来しています。




もはや<奴隷>は居なくなった今日、今日も大西洋は<天気晴朗なれど波高し>!



最後に、『ベナン』という国は、とても清潔でした。
おなかを壊す心配は有りません。

そして、路上に<物乞い>はいるものの、一部の国々のように、<観光客>と見ると群がって<小銭>や<タバコ>をねだる、という光景も、全く有りません。
<観光客>から<ボってやろう>という感覚も、全く見られません。

外見と違い、誰もがごく<普通に>暮らしていて、<精神的には豊かな国>で有る事が、よくわかった旅でした。


悠久の時を刻み続ける『ベナン』



Vive le Benin eternel!
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<奴隷海岸>ベナン

2008-05-14 04:17:53 | 旅行とレジャー
昨日に続いて、『ベナン共和国』レポート第2弾。

実質的首都<コトヌー>から海岸沿いに40キロ西に向かうと、ウイダという町が有ります。

ここは、カリブ海諸国や中南米で、<呪術的宗教>として話題になる、『ブードウー教』の発祥の地です。
そして、ここから、17~19世紀の三百年間、数千万人の<奴隷>がアメリカ大陸めがけて、<輸出>されて行ったのです。
まるで<オイル・サーディン>缶詰めのように船腹にぎゅうぎゅう詰めに積み込まれて売られて行った彼等が、故郷の信仰を守り続けて、カリブの風土のなかで白人に対抗する精神のよりどころとして発展し、<呪詛>や<黒魔術>や<怨念>やらが、誇張されて外の世界に伝わっています。

ウイダから250キロくら北にある、アボメーという町を拠点に17世紀に成立した王朝が、『ダオメー王国』といいます。

彼等は、周辺の他民族を征服し、捕虜を白人に<奴隷>として売り飛ばし、それで得られた金で西欧の<銃>と言うハイテク武器を調達して、あらに他民族に戦を仕掛けて、次々と奴隷を獲得しては、その王国の地位を固めて行ったのです。
当時、西欧諸国は小型の<大砲>一門を、男なら17人、女なら25人の奴隷と引き換えに売りつけて行ったそうです。

英/仏/西/蘭/独/ポルトガルの<奴隷商社>が、ウイダ近郊に競って<商館>を建設し、互いに牽制しあいながら、無数の<人間>を、奴隷として買い付け、アメリカ大陸に輸出していたのです。

そのウイダから海に向かっての間に、塩分を含む水<汽水>をたたえた湖が有ります。
その近くで、何世紀にも渡って<塩造り>が営まれて来た集落が二つあります。



その内の一つ、ジェグバジの集落です。
手前が湖。



集落には、本来外国人は立ち入る事は、許されていません。
水たまりの多い砂地に、葦を編んで造った小屋が点在しています。



小枝を組んで造った<籠>の様な物があちこちに有ります。
その<底>と<内側>に灰の混じった粘土を塗り付けます。
その<層>が<フィルター>なのです。

その中に、<そこいら辺の砂>を詰め込み、さらに<そこいら辺の水>をたっぷり注ぎ込みます。
そこいら辺の<砂>は、じつはたっぷり<塩分>を含んでいるのです。

注がれた水が、砂の塩分を取り込んで、外に流れ出て来ます。



こんなような<容器>で水を回収します。
その際、途中から<ヤシの実の種>を5粒くらい入れた器に汲んでみて、種が浮き上がれば、塩分たっぷり。

地元民曰く。
「お天気のいい日には、この砂がキラキラ輝く。それが<塩>なのだ。この自分達の土地の砂は、我々の<金>なのだ」と。

その内<種>が浮かばなくなると、濃度が低い訳ですから、その水は再度籠に戻して、もう一回砂をくぐらせるのです。
種が全く浮かばなくなると、作業はそこまで。

砂を全部掻き取り、また一から同じ作業が始まります。
つまり、<塩分濃度計>を昔から使っていたのですね。
感心しました。



その<塩水>は、小屋の中の釜で煮詰められます。



小屋の中のかまどに火がたかれ、狭い小屋の中は、煙で目が痛くなるほどでした。

グツグツ、グツグツ。
その内、塩が出来上がります。

熱さと煙たさでフラフラになって外に出て、湖の岸辺にいってみたら、地元の女性が<丸木舟>で対岸に渡ろうと、漕ぎだして行ったところでした。



一幅の絵の様に<美しい>光景でした。

私が中学生になって、学校でいただいた教科書の中に<世界地図帳>が有りました。
すごく新鮮な気持ちになってページをめくっていると、アフリカの一部の海岸に、<異様な>記述があったのです。
それが、『象牙海岸』と『奴隷海岸』だったのです。

まだアフリカに<独立国>は少なく、西欧の植民地か、信託統治地区にすぎなくて、国境線という物も、あまり引かれていなかったので、<白い部分>がたくさん有る地図に、とても不思議な気持ちになったものでした。

そしてその<異様な>地名に、一種畏怖の念を抱いて、また一種えも言われぬエキゾチスムを感じた物でした。

その後アフリカ各地が独立国となって行き、<象牙海岸>はそのまま国名として残りました。
『コート・ジボワール(英=アイボリー・コースト)』です。

しかし、さすがに<奴隷海岸>という地名は残りませんでした。
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西アフリカの小国『ベナン共和国』はかっての<奴隷海岸>

2008-05-12 23:41:18 | 旅行とレジャー
『ベナン』という国名を聞いた事は有りますか?

西アフリカの大西洋岸に大きくえぐれたような所が有ります。
その北がわの海岸に面して、東西80キロメートル程の海岸線を持ち、そのまま真っすぐ北に500キロメートル程の、幅の狭い縦長の国土を持つ、人口850万人位の小さな国です。

首都は海岸に沿って東のほぼ外れの『ポルト・ノーヴォ』という静かな町で、海岸中央部の『コトヌー』が人口も経済力も、国第一の都会です。
といっても、人口は80万人。
交通手段は、パリからエール・フランスで約5時間。



一言で言って、極端に排気ガスで汚染された町でした。
他のアフリカ諸国の様に(ぽんこつ)タクシーはほとんど見当たらず(居る事は居るのですが)、ほとんどが<バイク・タクシー>で、ドライバーは背中に<鑑札番号>がついた黄色いシャツを着ています。



ウンカのごとくに走り回っているバイクと車とが吐き出す<排気ガス>で、町中が霞んでいます。

例によって他のアフリカ諸国と同じ様に、通りと言う通りの両側には<物売り>が延々と並んでいるのですが、ペットボトルやコーラの空き瓶にガソリンを入れて売っている屋台の多い事!

きっとあれこれ<混ぜ物>をして薄めているに違いなく、整備不良のン十年前の車やバイク(30年前の物とおぼしきヤマハ・メイトが現役でウジャウジャいます!)のエンジンとが相まって、町中に青白い排気ガスをモウモウとまき散らして、よくぞ接触事故を起こさない物だ、とあきれる程ぎりぎりで走り回っています。

その<エネルギー>たるや。。。



ここコトヌーには、<西アフリカ最大!>といわれる市場が有ります。
この写真の様に<広い!>道から、奥へ奥へと入って行くと、とにかく食料品から日用品、あるいはなんだか訳の分からない物まで、幅1メートル、奥行き数メートルの<屋根付き>の露天が続くわ続くわ。。。



その狭い通路を、頭の上に商品をのせて売り歩く、<店>を持たない物売りがひしめいていて、足の踏み場も無い程。

なんと、水を張った洗面器で<活魚>を売る魚屋の集まった一角も有りましたが、魚はほとんど薫製です。



<サバの薫製>も有りました。


碁盤の目のように通りが走る町並みで、基本的な通りは、一応舗装してある物の、横道は全て<泥道>。
インフラの整備が行き届いていなくて、そういう通りでは下水道などほとんど無いも同然なので、常に水たまりが出来ています。



町中のあらゆる所に、体長20センチくらいのトカゲが居て、中にはとてもカラフルなカワイイ(!)やつも居るのですが、カメラを持って近づくと、とっとと逃げてしまうので、なかなか写真に撮れません。
家の外壁や塀の上で、互いに<ガン>飛ばしあって、首を振っている様子はとても愛らしい。


こんなヤツや。。。


こんなヤツが。。。


特に舗装していない道路脇には、アルミの鍋を3つから7~8個並べて何やらグツグツ煮ていて、形だけの<木の枝>を組んで造った囲いの中で食事をする<飯や>がたくさん有ります。
『マキ』と呼ばれて、市民達にとって無くてはならない存在なのです。



揚げ物屋さんも有りました。
左の鍋は、丸いボール型のドーナツ。
右はカットした<ココナッツ>を揚げて居ます。




中にはこんな風に、やや広い場所に生け垣で囲って天井を布で覆った、結構<高級>なマキもあります。




基本的には、トマトで色をつけたお米(ご飯)に、魚かチキンのあげた物を添えて食べるのが一般的。


それより、この国は、すこぶるおいしいマンゴーとパイナップルが有ります。

パイナップルは、やや細長い緑色の物で、皮を簡単に切り取って、柔らかいので芯まで食べられます。
カメルーンで食べた<完熟>パイナップルも美味いと思ったけれど、ここベナンのパイナップルは<格別>です。

そして、マンゴー。



何しろ、町中至る所に(野生の)マンゴーの木が立ってるんです。

普通のマンゴーももちろん有りますが、道路脇で売ってるのは、色がマッ黄色で大きめのレモン大のもの。



これが甘いのなんのって。。。
初めての体験!

ただしこのマンゴーは、繊維だらけで、確実に歯の隙間に挟まって、後々苦労します。
ふつーに食べるには、普通のタイプのマンゴーの法が良いかも。。。

続きをお楽しみに!

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旅から帰ってみると、又々<日本の平和ボケ>に怒り心頭!

2008-05-09 23:03:03 | 社会問題
西アフリカ<ベナン共和国>に行っていました。

帰ってみると、<パンダ>だって!!

中国主席と我が福田『総理大臣』の首脳会談の主軸の話題が<パンダの日本への貸し出し>依頼だった。。。

NHKの7時のニュース(衛生放送でパリでも見られるのです)の最初のタイトルが<中国主席は日本へのパンダ貸し出しに前向き>だった、と愚妻から聞いた瞬間爆発してしまいました。
NHKの7時のニュースは、一応日本の<知的レベル>のバロメーターなのですよ。
それが<パンダ>だって!!

もちろん民放の話題は、その日一日中<パンダ>。

自称<世界の超大国>同士の<首脳会談>の中心議題がパンダ。。。
恥ずかしい!

愚妻いわく。
「このニュースを見たトタン<福田さんってこんなにバカだったんだ。。>と思った!」

愚妻かさねて曰く。
「今この時期だからこそ、他に<話題>が有るでしょ。。。!

<毒ギョウザ問題を始めとする、世界中を脅かしている中国製品の安全問題>しかり。
<チベット問題を始めとする中国政府の人権に対する意識の問題>しかり。
<東シナ海の不法ガス田開発問題を始めとする、日本の主権侵害問題>しかり!」


とまあ、ここまでは<普通>の反応デス。

ただ、<首脳会談>なんて物は、所詮事務方(=外務カンリョウ)の前もって決めたシナリオに則って進められるもの。

オリンピックとその後の万博という、彼等の<自尊心>を多いに満たす<大イベント>を控えた中国側に取って、彼等の微妙な問題は決して表だたせたくない。

長く続いたギスギスした両国の関係が、福田<チョー親中政権>の誕生により、改善の兆しが見えて来た現在、今後の両国の関係の良好な維持の為には、<話題>はホノボノとして、<毒にも薬にもならない>ような<平和>っポイ話題が一番、と言う事で決められたシナリオだったのでしょう。
タイムリーな話題でもあるし。

所詮日本の官僚の考える事はその辺のレベルどまりなんだ、やっぱり。。。

だがしかし!!
やっぱりチガウだろ。

中華人民共和国は、かねてより<指導部>と称する一部少数による<独裁国家>で、近年、国内は<貧富の差>の著しい拡大と、党幹部の腐敗により一触即発の状態に有る事は、世界中の認める所。

そのような国内の危険な状況は、日本と言う<スケープゴート>に国民の目を向けさせることで、辛うじて切り抜けて、少数<指導部>の権力維持が出来ていた訳です。

受け入れ国側(つまり中国)に、安全確保が100%義務づけられている外国公館である<日本大使館>に、ウンカのごとく押寄せたデモ隊が投石を続けるのを、大使館警備の任に有る警察官達が<笑顔>で見ているだけで、何の手出しも警備もしない。

(この映像は世界中のテレビで流されて、<中華人民共和国の後進性>を多いに世界に宣伝したものでした)

そのくせ、その出来事の直後に日本で開かれた<国際環境会議>(タイトルはウロ覚えですが)にはちゃっかり代表団を送って来て、「中日両国はこの問題では多いに協力しあえる関係にある」とニコニコと記者会見していた。

<協力できる>ではなくて、『助けてください』ダロ!

<小泉>と<安倍>と言う<反中国>政権の間は、それが巧く作動して来た。

そこへ持って来て、日本の<親中国政権>誕生により、オオッピラに日本にすり寄って行ける環境が整った。

前述した通り、中国は日本を<悪者>にしておきたい。
ただし、中国政府は、日本の技術が欲しくて欲しくてたまらない。
末期的症状に達している国内の汚染と環境問題は、今の所対処できる技術を持っているのは日本だけのようで。。

そうした状況下での、コキントウ主席の来日だった訳でした。

そのような状況にあればこそ、日本としては、はっきりと主張すべきは主張する。
それが、日本の国益と安全を代表する『首相』の役割でしょうが。

中国側がオリンピックを控えて焦っている、今この時期だからこそ、はっきり言えるハズなのですよ!

そんな事も読めない、コーキュー官僚と政治家サン達。。。

そして国民はと言うと、<パンダ>で国中大騒ぎ。
一頭借り受けるのに一億円ですゾ!
しかも<税金>で払う訳だろ!

パンダが居なくても、日本の安全も国益も損なわれる事は無い。

しかし、中国製品の安全が確認できないと、日本の子孫達の安全は確保できないのです!
(何世代後にトンでもない影響が出てくるのか。。。)

わが領土内の天然資源を、領海ぎりぎりから<盗掘>されると、日本の将来の経済は確保できないのです!

中国が人権擁護の意味を理解しないと、そんな野蛮な<超大国>を隣に持つ日本の安全は、確保できないのです!

そして何より、チベット問題が明確にならないと、<センカク列島>などの我が国日本の<固有の領土>の保全が、危ういのです!!!

<超大国>だと自ら勝手に思い込んでいて、それを改めて世界中に認知させたい両国の首脳は、その自らが求める国力のレベルの器でなくてはならないのですよ。。。

<東シナ海>に建設した盗掘施設は、今更撤去なんて出来ない。
ギョーザだって国内の<労働争議>の陰が見え隠れする以上、あくまで<日本>側に責任をなすり付けるしかない。
ましてや、チベットを手放せる訳が無い。

そんな<彼等>の心中に、まるで<おもねった>かの様に、全く触れないですませられた。
今頃彼等は、ホクソ笑んで居る事でしょう。

やっぱり日本は<チョロかった>ってね。

オリンピックどころでは無いのですよ、コキントウさん!
パンダどころでは無いのですよ、福田サン!

<首脳会談>のお膳立ての裏を愚妻に説明した所、曰く。
「それでもやっぱりフクダサンはバカ!」

我が愚妻に拍手でした。


コメント (1)
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