joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

ムッ

2007年08月25日 | 日記


最後の一搾りの暑さ、という感じでしょうか。

蒸し暑い、というのは嫌ですね。

この住んでいる世界が嫌な世界というのは、嫌なものです。

映画 『エターナルサンシャイン』

2007年08月25日 | 映画・ドラマ
『エターナルサンシャイン』(原題“Eternal Sunshine of spotless mind”)という映画を観たのは、もう1ヶ月以上前のこと。

この映画が作られたのはもう3、4年前のことです。たしか脚本がアカデミー賞にノミネートされていました。賞を取ったのかもしれない。脚本を担当したのが、傑作『ジョン・マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』を作ったチャーリー・カウフマンだと聞けば、納得する人も多いのでは。

『エターナルサンシャイン』も、上記ニ作品に似ています。話の内容が妙に入り組んでいながら、そのややこしさによって観る人の感情の奥に潜んでいるものをぐりぐりと表に出していくのです。

平凡な会社員ジョエルは、ある朝いつものように会社に行こうとするが、気まぐれで急に行き先を変え、海に行こうとする。そこで彼は不思議な女性クレメンタインと出会う。二人は意気投合するのだが… 画面を観ていると、どうやら二人はそれ以前から知り合っていたらしい。ん?でも最初の場面では、二人はたった今出会ったばかりのはず。なのになぜ前から知り合いなんだ。前から知り合いなのに、なぜ二人はお互いのことを知らないんだ???

こういった謎を映画は最初に観客に提示し、観客は徐々に、二人が以前から知り合いでいながら、なぜまた初めて出会ったかのような態度を取るのか、その理由を知ることになります。


チャーリー・カウフマンの脚本は、二つの話を同時進行で進める。そして、それらの話が意外な結びつきをもっている。

ただ彼の脚本の素晴らしさは、その意外な発想・アイデアで映画が終っていないところです。そのような意外性のある話を書きながら、その意外性が後々で観る者が普段見ないようにしていた奥深い感情に直面するように促しているのです。

ちょうどこの映画が、恋愛の痛みを観客に再体験させるように。


僕はチャーリー・カウフマンの映画を観ていていつも感じるのは、そのような話のおもしろさと同時に、登場人物たちの生活観・リアルさが画面から伝わってくること。アパートの古ぼけた感じや、道路の汚さ、豊かさと貧しさ、そういった生活のリアルさが画面からとてもよく伝わってくる。それはハリウッドかインディーかという違いではなく、作り手がどれだけ日常描写に細心の注意を働かせているかということだと思う。

レンタルDVD店に行って、何も借りたいものがないけど何か借りておきたい、というときに借りると、トクした気分になる映画だと思います。


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