お昼も夕食も摂れなかった。
長い時間拘束される会議からやっとの思いで解放され、お昼に食べられなかったサンドイッチを頬張りながら次なる仕事の打ち合わせをした。
外はすっかり日が暮れている。
オフィスビルの窓から、師走の夜の街が見えた。
家路を急ぐ車が国道4号線で列を作り、歩道を急ぎ足で行き交う人々たちが寒そうにコートの襟を立てている。
疲れている。
重しを全身に絡めているような疲労感と、モチベーションの上がらない奇妙な倦怠感とが交錯する。
次の会議場所に向かうために外に出た。
西の空に、とても綺麗な満月が浮かんでいた。
こんなに美しいお月さまなら、少し足を延ばして海辺へと出向き、冬の冷たい海風に曝されながら、独り静かに月見と洒落込むのに・・・。
ところが、今夜はとても辛い仕事の打ち合わせが待っている。
何件かの電話をやり過ごし、連日連夜続いている緊張感に満ちた打ち合わせに参加した。
仕事は9時過ぎに取り合えず散会。あとは野となれ、山となれ。
まったく食欲がわかず、疲労困憊の体に鞭打って、独り夜のドライブへ。
いつものように、郊外の高速インターチェンジ近くの静かな公園の横に車を停車させ、大音響で音楽を鳴らした。
沁みてゆく。そして染みてゆく。それから浸みてゆく。心の中に。体の奥底まで。
少しだけ生き返った。
何故か、車がほとんど今夜は通らない。
ひっそりと静まり返った車道の先に、高層マンションの明かりが灯っている。
みんな、それぞれの明かりの下で、テレビを見たり、遅めの夕食を摂ったり、映画を観たりしているのだろうか・・・。
持つんだろうか・・・俺。
もう5年である。5年間、苦しみ続けて来たんじゃないか。
失われた5年間。
でも、よくよく考えてみたら、ここ数十年間、あっちに行ったり、こっちに行ったりしながら、ぐだぐだ悩み続けて来たわけだけど・・・。
結局、何も変わらず、すべてが澱のように溜まってゆく。
12月に完成させるはずだった、太宰治文学賞への応募も、原稿用紙40枚の辺りで止まっている。
このままだと、時間切れで今回も提出不可能ということになるんだろうな。たぶん。やれやれ。
もうそろそろ限界だろう。
決断しないと。最終決断をしないと。このままじゃあ、やり切れない。
などとつらつら考えていたら・・・某文学賞、一次審査通過の知らせ。
ちょっと、嬉しい。ほんの、ちょっと。
長い時間拘束される会議からやっとの思いで解放され、お昼に食べられなかったサンドイッチを頬張りながら次なる仕事の打ち合わせをした。
外はすっかり日が暮れている。
オフィスビルの窓から、師走の夜の街が見えた。
家路を急ぐ車が国道4号線で列を作り、歩道を急ぎ足で行き交う人々たちが寒そうにコートの襟を立てている。
疲れている。
重しを全身に絡めているような疲労感と、モチベーションの上がらない奇妙な倦怠感とが交錯する。
次の会議場所に向かうために外に出た。
西の空に、とても綺麗な満月が浮かんでいた。
こんなに美しいお月さまなら、少し足を延ばして海辺へと出向き、冬の冷たい海風に曝されながら、独り静かに月見と洒落込むのに・・・。
ところが、今夜はとても辛い仕事の打ち合わせが待っている。
何件かの電話をやり過ごし、連日連夜続いている緊張感に満ちた打ち合わせに参加した。
仕事は9時過ぎに取り合えず散会。あとは野となれ、山となれ。
まったく食欲がわかず、疲労困憊の体に鞭打って、独り夜のドライブへ。
いつものように、郊外の高速インターチェンジ近くの静かな公園の横に車を停車させ、大音響で音楽を鳴らした。
沁みてゆく。そして染みてゆく。それから浸みてゆく。心の中に。体の奥底まで。
少しだけ生き返った。
何故か、車がほとんど今夜は通らない。
ひっそりと静まり返った車道の先に、高層マンションの明かりが灯っている。
みんな、それぞれの明かりの下で、テレビを見たり、遅めの夕食を摂ったり、映画を観たりしているのだろうか・・・。
持つんだろうか・・・俺。
もう5年である。5年間、苦しみ続けて来たんじゃないか。
失われた5年間。
でも、よくよく考えてみたら、ここ数十年間、あっちに行ったり、こっちに行ったりしながら、ぐだぐだ悩み続けて来たわけだけど・・・。
結局、何も変わらず、すべてが澱のように溜まってゆく。
12月に完成させるはずだった、太宰治文学賞への応募も、原稿用紙40枚の辺りで止まっている。
このままだと、時間切れで今回も提出不可能ということになるんだろうな。たぶん。やれやれ。
もうそろそろ限界だろう。
決断しないと。最終決断をしないと。このままじゃあ、やり切れない。
などとつらつら考えていたら・・・某文学賞、一次審査通過の知らせ。
ちょっと、嬉しい。ほんの、ちょっと。