しかし、何て僕はこうも仕事が速いのだろう?
上司の指示には的確かつ迅速に従い、一切逆らうことをしない。そして、部下には絶えず笑顔で接し、上から降りて来る様々な要求にも、身を挺して守る。
つまり、上司からも部下からも愛される、素晴らしい人間なのである。
だから、人より早く仕事を切り上げ、こうしてゆっくりと映画館で映画を観ることが出来る。
僕は、日本一、いや、ひょっとして世界一の幸せ者なのではないか?
で、「恋は五・七・五」である。
監督は、「バーバー吉野」で一躍脚光を浴びた女性監督、荻上直子。つまり、監督としての第二作目ともなる作品だ。
しかし、これは・・・。ちょっとキツイ。
全てが類型的・パターン化されているのだ。それを見せられるのはちょっと辛い。
帰国子女で、日本語の漢字があまり書けない女の子。
先生の指導もあって、俳句部なる俄仕立てのクラブに入るハメになる。学校が統廃合されてしまう危機に直面している学校は、何でもいいから全国大会なるものに出場して名前を売れと、生徒を煽っている。
「全国俳句甲子園」なる高校生たちのイベントが開かれることになり、落ちこぼれの男女五人組生徒が、それに向かって奮闘する姿が描かれる。
よくあるパターン。いわゆる「ジュブナイル」ものである。
これまでも、「スウィング・ガールズ」とか、「ウォーター・ボーイズ」とか、「ロボコン」とか、この手の映画は、たくさんたくさん創られてきた。
そして、これまでその手の映画にハズレがほとんどなかったのは、落ちこぼれのエネルギーがいい方向に流れ、そこに一種のカタルシスが生まれたからである。
つまり「九回裏逆転満塁さよならホームラン」が、映画の中で実現できたからこそ、評価されてきたのだ。
しかし、この「恋は五・七・五」。酷いくらいに、主役の五人組をステレオ・タイプに描くのだ。ちょっと余りな類型化。
観ているうちに、爽快感とか面白さとかではなく、描く人物像に腹が立ってくる。
もう少し凹凸を付けるべきだった。 淳一
上司の指示には的確かつ迅速に従い、一切逆らうことをしない。そして、部下には絶えず笑顔で接し、上から降りて来る様々な要求にも、身を挺して守る。
つまり、上司からも部下からも愛される、素晴らしい人間なのである。
だから、人より早く仕事を切り上げ、こうしてゆっくりと映画館で映画を観ることが出来る。
僕は、日本一、いや、ひょっとして世界一の幸せ者なのではないか?
で、「恋は五・七・五」である。
監督は、「バーバー吉野」で一躍脚光を浴びた女性監督、荻上直子。つまり、監督としての第二作目ともなる作品だ。
しかし、これは・・・。ちょっとキツイ。
全てが類型的・パターン化されているのだ。それを見せられるのはちょっと辛い。
帰国子女で、日本語の漢字があまり書けない女の子。
先生の指導もあって、俳句部なる俄仕立てのクラブに入るハメになる。学校が統廃合されてしまう危機に直面している学校は、何でもいいから全国大会なるものに出場して名前を売れと、生徒を煽っている。
「全国俳句甲子園」なる高校生たちのイベントが開かれることになり、落ちこぼれの男女五人組生徒が、それに向かって奮闘する姿が描かれる。
よくあるパターン。いわゆる「ジュブナイル」ものである。
これまでも、「スウィング・ガールズ」とか、「ウォーター・ボーイズ」とか、「ロボコン」とか、この手の映画は、たくさんたくさん創られてきた。
そして、これまでその手の映画にハズレがほとんどなかったのは、落ちこぼれのエネルギーがいい方向に流れ、そこに一種のカタルシスが生まれたからである。
つまり「九回裏逆転満塁さよならホームラン」が、映画の中で実現できたからこそ、評価されてきたのだ。
しかし、この「恋は五・七・五」。酷いくらいに、主役の五人組をステレオ・タイプに描くのだ。ちょっと余りな類型化。
観ているうちに、爽快感とか面白さとかではなく、描く人物像に腹が立ってくる。
もう少し凹凸を付けるべきだった。 淳一