うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

ムソルグスキー〈展覧会の絵〉〈はげ山の一夜〉他 ゲルギエフ/VPO

2022年03月06日 | 社会・経済
ムソルグスキーが友人の建築家〈画家〉、ヴィクトル・ハルトマンの早世を惜しんで、彼の絵から得た印象を基に、展覧会で一枚ずつ絵を見ているような形で組曲に仕立て上げたもの。
もとはピアノ曲だが、後に様々な形で編曲がなされており、ラヴェルが管弦楽ように編曲したものが有名だ。

ラヴェルの編曲は指揮者のクーゼヴィツキーの依頼により1922年に編曲された。今からちょうど100年前のことだ。

前に書いたが、指揮者のワレリー・ゲルギエフはロシアの出身で、今日のクラッシック界の重鎮である。本国ロシアではプーチン氏と親交があり、それがために今、西側のオーケストラからはじき出されている。

運営側がゲルギエフ氏に今回の侵攻をどう思うか、と聞いて、返答がなかったから解雇した、とのことだ。正直耳を疑うが、欧州大陸の楽団の事情はよくわからない。

しかしながら、ゲルギエフ氏の政治信条は彼の芸術とは何の関係もない。
ので、CDを買ってみた。ちょうどムソルグスキーってCD、持っていなかったのだ。

アマゾンで注文した。メールでは配達完了とあったので探したが、どこにもみつからない。仕方ないからアマゾンに電話した(お問い合わせページに行くのに苦労した)。

対応してくれたのは曹さんという中国の方。ひじょうにネイティブな日本語とまでは行かないのだが、こちらの意思は伝わる。一生懸命丁寧に対応してくれる様子が伝わってきて、なんか可愛い。

無料で再送してくれることになった。

正直、時節柄どこかで政治的圧力がかかって、没収されたのかと思ったよ。

前奏曲(プロムナード)の印象的な旋律は誰でも聞いたことがあるだろう。
そして15曲目の「キエフの大門(La grande porte de Kiev)」

この先、世の中がどうなっていくのか本当にわからないけど、全てが落ち着いたらゲルギエフ氏にこの曲を再演してもらいたいと思うなあ。。



金曜日に接種して、土曜はほぼ寝てました。
本当に、24時間のうち16時間ぐらい寝ていた。もっとかもしれない。

熱は非常に上がりはしないのだが、どうも具合が悪い。
寝て、あっちの世界で仕事する夢見てた。

向こうで仕事するときはどうも、こうすればいいはず、と見通しを付けるのだが、その先行かないんだよね。完成しないの、仕事が。

自分でも呆れるぐらい寝てたが、今朝になって検温したら、だいたい平熱に戻ってた。
腰が痛くて、肩がものすごくこっている。
腰はなんとか直ったが、肩こりはちょっと残る。
こういう副反応の人って、珍しいかもしれない。


ゲルギエフ氏のほか、歌手のアンナ・ネトレプコ氏もメトでの出演を禁止されているらしい。

日本でも在日ロシア人や、ロシア料理店に攻撃的なメールを送りつけたりとか、起きているらしい。

ネットを見ていると、世の中には一定数の馬鹿がいることは間違いないようなので、そうなることは予想はしていたが、ロシア料理屋さん、時間がとれたら今度行ってみたいですね。。


少し前にSNS(FB)でややロシア擁護的なコメントを寄せている人がいる、と書いたことがある。

この方によるとザポロジエ原発への攻撃はロシア軍ではないかもしれない、早期にチェルノブイリが制圧されたのは、ウクライナが何らかの行動を起こして、それをロシアのせいだと宣伝するのを抑えるためかもしれない、という。
流石に反応を気にしてなのか、ひょっとしたら単なる妄想かもと、この方にしてはかなり引いた表現になっている・。

が、事実国連では原発の攻撃はウクライナの工作員がやった、と露国連大使が言ったり(ウクライナ大使は激怒)、プーチン大統領が、原発制圧はウクライナが「汚れた爆弾(核物質を混合させた爆弾)」を開発している情報があったからというコメントを、つい先ほど出した。

このレトリックはちょうど、アメリカがイラクは大量破壊兵器を保有している、という名目で攻撃した、という歴史と重なり、ひじょうに興味深い。
今回のロシアとの違いは、アメリカはそれを開戦事由として掲げていたのに対し、ロシアは制圧時にはなにも言わず、今になって急に言いだした(国際女性デイの集いで出た質問に答える形で)ことだ。

初めから目的がはっきりしていたのなら、戦闘開始前に公言しているはずだと思う。


とはいえ、氏(FBで見解を語っておられる方)の視点は貴重だ。自分にはないものの見方をしていて、僕に刺激を与えてくれる。
我々が日本のメディアから受け取る情報は、基本的に西側諸国経由のものが多い。現下の情勢に関して言えば、ロシアよりはウクライナ発のものが多い。

FB氏はどちらかというとロシア側の視点に立ってコメントすることが多い(いかなる場合にも武力行使には賛成しない、と断ってはいる)。

ただ、FB氏のものの見方を全面的に肯定することはできない。

戦争にどちらが正しいということは、断言できるが絶対にない。
ただし、事実関係(どちらが先に撃ったか、誰が撃ったか)は厳然と存在はする。それは、時間を置いて考察する場合には有益だ。

しかしそれを、現に今起きている戦争の最中に行っても無益だ。戦場にいなければ(いても)事実はわからないし、双方プロパガンダを発するから検証など不可能だ。

ウクライナ政府の公表がかなり「盛って」いることは、ネット上ではかなり知られていることだ。『キエフの幽霊(戦闘機でロシア機を滅多打ちにした謎のウクライナ兵士』の写真がゲームから取ったもので、兵士の写真は3年前のものだったことも、ニュースで報じられている。

現実に兵力差がひじょうに大きいのだから、何か騎士道的ではない作戦を立てることも、自然と起きていることだろう。ポイントであれがおかしいなどと言っても仕方がない。

・まあ、西側報道にある種のうさん臭さを感じる、その点を突きたい、ということなのだろうけど。


正しい戦争などないし、戦場に正しさを求めること自体が問題だ。
以下ふたつ、引用します。

『黒い雨』で主人公が独白した言葉;

「戦争はいやだ。勝敗はどちらでもいい。早く済みさえすればいい。
いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和のほうがいい。」

また、ドラマ「ザ・ホワイトハウス」のなかで、首席補佐官と、かつて補佐官がベトナム戦争に出兵していたときに上官だった将校(今の地位は不明)が語り合う場面がある。

将校は大統領のスピーチ草稿に「アメリカは第二次大戦の戦争犯罪を裁く裁判を主導した」と書かれていることに異議を唱える。

反論する補佐官に将校は、かつて補佐官が出撃した作戦が、誤って民間施設を攻撃し、11人の民間人が死亡していたことを伝える。
そして、ショックを受けている補佐官にこう語る。


君も戦争犯罪人として裁かれていたかもしれない。
全ての戦争は犯罪だ。

二日分なので長くなりました(すいません、音楽の話はあまりなかったです)。。



コメント
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