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顔の回転

2006-05-06 23:49:15 | 視角と判断

 左側の図のうち、四つは同じ図形を回転したもので、残りの一つは鏡像で左右が反転しています。
 一つの図形には六個の顔が埋め込まれているのですが見分けがつくでしょうか。
 図形はほぼ三角形で、各辺が横顔の前面になっていて、それぞれの辺について上下逆方向から顔に見えるので合計6通りの顔となります。
 
 イメージを回転させて重ね合わせることが出来れば、同じものか鏡像かを判定することが出来るのですが、少し回転しても全体のイメージが変わるので、同じかどうかの判断がすぐつきません。
 たとえば一番上の左の図形の場合は、下を向いている顔左の横顔、上を向いている右の横顔、右を向いている右の横顔が目に入っているとします。
 これを60度時計と反対周りに回転させたのがその下の図なのですが、この場合は三番目が別の顔が見えやすくなってきています。
 同じ顔でも角度によってイメージが変わるので、見えやすくなったり見えにくくなったりするのです。
 
 なんとなく見ていると、いろんな顔の見え方が見えてくるので混乱するのですが、一つの顔に集中すれば見え方はすっきりしてきます。
 鏡像は左右が逆になるので、右の横顔であれば、左の横顔になります 。
 したがって、一つの顔に注目すれば、それが右顔になっているか、左が尾になっているかを見ればよいのです。
 そうすると、一番下の左を向いている顔に注目すれば、上の四つの図のうちこの顔が右顔になっているのは上から二番目の右側の図が鏡像であることが分かります。
 顔の場合はイメージを頭の中で回転するより、自分がその顔であるつもりになって回転したイメージを持てばよいので、判断は楽になります。

 右の図は左右が対照の顔なので、回転した顔なのか送でないのか分かりにくくなっています。
 笑い顔であるというイメージで見ると二番目の左は時計回りに60度、右側の図形はさらに60度回転させたものに見えますし、一番下は180度回転させたものように見えます。
 逆に怒っている顔であると見れば、上の顔が倒立して見え、まん中の左の顔は上の顔を時計回りに60度回転したように見えます。
 つまり,この顔は笑い顔にも怒り顔にも見ることが出来るのですが、どちらに見るかの決め手となるのは口の形です。

 笑っているほうの口に注目してしまうと、それが基準となって像が見え、倒立しているとか、時計回りに何度回転したなどと表現することになります。
 目に注目した場合は最初笑った顔のように見えても、逆側から見れば笑い顔に見えることが感じられるのですが、口に注目した場合は別の見え方が起きてきません。
 口に注目するとイメージの中で自分の顔を画像の向きに合わせやすくなるためです。