60歳からの視覚能力

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見る位置を変えたイメージ

2006-05-02 23:40:38 | 視角と判断

 図Aは朝鮮半島ではありません。
 180度回転するするとほとんどの人が知っている図形となります。
 これはアフリカ大陸の輪郭なのですが、180度回転した状態をイメージするのは容易ではありません。
 紙の上に描かれた図形であれば、紙を180度回転させればよいのですが、モニター上ではそうもいきません。
 これが90度回転した図形であれば顔を横に傾ければ分かるのですが、180度回転させたものは分かりません。
 こういう場合は逆側から見ている状態をイメージすればわかるようになります。
 
 街路地図を見る場合でも、方向が分かりにくい場合は地図のほうを自分の体の向きに合わせて回転させれば分かりやすくなります。
 ところが、街中にある案内板などを見るときは、案内板を動かすことは出来ないので、自分が案内板の中の現在地に立った状態をイメージしなければなりません。
 イメージを頭の中で回転させることができればよいのですが、よほど簡単な図形でない限り、形を崩さずに回転させて想起するのは難しいものです。
 それに対し、自分が見る位置を移した状態をイメージすれば、比較的分かりやすくなります。

 図Bは帽子をかぶった女性の肖像像がですが、逆さまから見ると額にキズのある男の顔に見えます。
 このように複雑な画像の場合は、頭の中でイメージを回転させて見るということは難しいので、逆さまの絵を見ているとイメージしながら見ればよいのです。
 絵を逆さまにして見なくても、逆さまになっていると思ってみれば、逆さまにした状態のような感覚でみる事が出来るのです。

 人間はサルに比べると逆さまにした顔を見分けたりするのが不得意なのですが、逆さに見た状態をイメージすることは出来ます。
 実際に見る角度を変えるのではなくても、角度を変えて見た状態をイメージすることは出来ます。