「えべっさん」とは「神様」のことを「神さん」と呼ぶ、関西人得意の馴れ馴れしい笑いの表現で、全国的には「えびす様」または「恵比寿神」と呼ばれている七福神の一人です。 もともとは持ち物の釣り竿と鯛からも分かるように海の神様ですが、後に農業や商業の神様としても信仰されるようになりました。日本の国を作ったとする、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の息子とされ、七福神の中では唯一国産の神様とされています。しかし「夷」や「戎」とも書かれることから、異民族の漂流者との説もあります。 恵比寿神様はあの福々しい顔に似合わず苦労人で、3歳まで足が立たず、それを理由に船に乗せて捨てられ(漂着先が西宮)、またあの福耳にもかかわらず耳が悪いとされています。また、格の低い神とされそこが逆に判官びいきの関西にうけている理由であり、また、関東ではうけなかった理由かもしれません。関東ではおなじ商売繁盛の祭りとしては酉の市があり、これは国家的英雄とされる日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀っています。因みに、今日は「残り福」「残りえびす」と云っての残り物の福をいただけるかもしれません。 |