5時の空に満月が沈んでゆく。東京へ帰る日、朝食前に鷲が峰に登ろうと前の晩決めておいた。まだ誰も起きてない窓を開けると冷たい空気がシーンと入り込んでくる。守屋山では散々だった足は上まで登ってこられるか?、と不安。5時半出発。快晴の空に朝日を浴びた鷲ヶ峰が前方にみえる。歩き出してみると脚は軽くハイピッチで登ることができる。高度を上げて行くにしたがい、展望が開け日が昇った方向に、黒いシルエットで蓼科山・横岳・天狗・赤岳・編み笠と八ヶ岳が、薄っすらと富士の蔭、甲斐駒・北岳・どっしりとカールをいだいた仙丈・遠く塩見の南アの稜線、少し靄って中央アルプス、木曽駒ヶ岳、乗鞍のスカイライン、穂高から鹿島槍までの稜線、360度の大パノラマを満喫し大満足で下ってきた。
|