日々、土器実測(仮)

発掘された遺物の図化作業メインのお仕事ブログのはずが、日々の徒然・スピ話ばっかりになっちゃってる日記。

流儀あれこれ

2008年07月05日 | 仕事
同じ部署、センター内でも、担当者によって流儀やこだわりがあり、
それによって図の書き方も微妙に変って来ます。
特に古代の土器について、調整を表現する訳ですが、ミガキが入っている
部分に欠損や摩滅があったとしても、そこがミガキ以外の調整である事は、
殆どないと云えると思います。
他の調整も重なっている場合は、或いは若干それらが見えていると云う事は
あるかもしれませんが、イキナリそこだけケズリなんて事は、まずない訳で。
そう云う前提で、欠損部も図化の範囲に含まれる場合、キッチリ単位を
表現しなくても(ないから出来ませんし)、ここはミガキだと云う事で、
アバウトでも表現しようと云う人と、ないものはないのだから、きっちり
割れ口を入れて欠損とする、摩滅は一切図化しないと云う人もいます。
が、図化する場所に選んだ部分に、欠損・摩滅があっても、他の同じ位置に
入っている調整を引っ張って来て表現すると云うやり方もあります。
これを絶対ダメと云う人もいますが、情報が目の前にあるのに、あえて書かないと
云うのは、少々勿体無い気もします。
第一、必ずしもあるものをあるままに書くと云う流儀を曲げないままでは、選んだ
場所によっては表現し切れないものも必ず出て来ます。
むしろ目で見える情報があるなら、それは表現した方が断然いいと思う。
勿論臨機応変ですが、頑なに拒むのもどうかと……。
器形との兼合いもありますから、正面がどこでもいい土器は、図化する部分を
選ぶのは難しいですよ。
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