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高田昌幸著「真実―新聞が警察に跪いた日」

2012-04-24 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育


警察、税務署、検察。
泣く子も黙らせる絶対権力だ。

最近でも東京新聞や朝日新聞に税務調査が入った。
何らかの圧力なのだろうか。
小沢は国税と社保庁を合体して歳入庁にしようとしたが、これには既得権益層の大反撃が見られた。
特に絶対権力を奪われる財務省にとっては許せない事だ。

検察は違法な捜査をしてまでも特定の政治家や一般人を犯罪人に仕立てる。
国策捜査。
最高裁判所も一体となって協力することもある。
恐ろしい事だが現実として認識されつつある。

東洋経済が脱原発論を展開し、東電に対し厳しい報道を続けていた時期に編集長が痴漢で逮捕されたとか。
今後の東洋経済の原発への姿勢に注目。
植草も同じ手口でやられた、と本人は主張する。
高橋洋一のローレックス盗難も不自然だ。

この本の警察のやり方。
ヤクザそのものだ。
北海道新聞が震え上がったのもよくわかる。
軍隊と並ぶ暴力装置である警察。
自分たちの利害のためにも暴力は行使されることがあるようだ。

「北海道警察の元大幹部が裁判所に提出したA4判で四〇〇ページ近くもある膨大なその証拠文書には、
裏金報道をきっかけに厳しく対立した北海道警察との関係修復を図ろうとする北海道新聞社の幹部らの「秘密交渉」の一部始終が詳細に書き記されていた。」

高田 昌幸
1960年高知県生まれ。法政大学卒業後、1986年に北海道新聞社入社。本社報道本部次長、東京支社国際部編集委員、ロンドン支局長などを経て、2011年6月に同社を退社。2004年、取材班代表として、北海道警察裏金問題を追及する一連の報道で新聞協会賞、日本ジャーナリズム会議(JCJ)大賞、菊池寛賞を受賞。

孫崎 享‏ツイートより。

高田昌幸著『真実』:
北海道新聞は2003年から約1年半北海道警察の裏金問題を報道。
結局道警本部長が北海道議会で謝罪する事態に。
かつ9億円幹部等の負担で全額返済。
この裏金報道は2004年新聞協会賞を受賞する。
しかしこの本はこれからスタート。

道警は追い詰めた北海道新聞に反撃を開始する。
道警は「自分達は裏金作りを認め議会で謝罪してじめつけ。
道新も裏金問題で騒ぎすぎ・やり過ぎだ。
新聞社がけじめをつけていない」とけじめを要求。

道警本部長にきた樋口氏(後警視総監)が対応。
「うちから求めていることがあるだろう。そのけじめが必要なのだ」。
道新不祥事が発覚する。

北海道新聞は道警のしめつけに、たまらず、「裏金取材班の解体」を行う。
先ずデスクで指揮した高田氏は外れロンドン支局へ。
後、運動部担当へ。
さらに取材の同僚記者は皆警察担当を外れる。

警察の追求はここで終わらない。
「おわび社告」掲載を要求。
更に佐々木元総務部長〈道警NO2)が高田氏を名誉毀損で訴える。

道新は道警と手打ちを模索。
それは高田氏を差し出す形で。
裏金報道を行った記者の首を差し出す形で。
暴力団みたい。

早坂氏(道新)は佐々木氏に「佐々木さんの提訴方針が避けられないのであれば、事前に道新がどこまで負けるかを決めておく出来レース裁判をやりましょう。
形だけ裁判やって和解しましよう」と働きかけ。

この本の問いかけ。
「新聞は何故警察権力に屈せねばならなかったのか。組織はなぜ個人を切り捨てながら生き延びようとするのか」。
北海道警察と北海道新聞の姿はまさに日本社会の縮図。
正義のために、組織のために戦っているはずの人間を組織が裏切る。

戦った高田氏は母体の北海道新聞に裏切られる。
もし、日本のマスコミを論じようとするなら、この本を読むべきである。
そしてマスコミの暗部を理解すべきである。
そして、日本社会は組織を守る人間を平気で切る淋しい社会であることも、同時に知って下さい。

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