都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
今回、セイヨウオオマルハナバチの発見に伴い、役所の対応に不信感を抱く。蜂の捕獲作戦などと企画して、捕獲する態度だけ示そうとする。
いざ、巣が発見されたら、それこそ大収穫とばかり、飛んでくるものと思っていた。しかし、彼らは全くの逃げ腰体勢。こんなことで、本当に駆除しようとしているのだろうか。我々だって、大変な事態だと思うから、参加しているのであって、暇つぶしではない。
彼らこそ、本当に蜂の勉強をして、すぐに駆けつける体制をとるべきではないか。少なくとも見にくるぐらいは、あってもいいのではないか。雑兵を追いかけて、本丸に討ち入るべきときに指揮官が逃げ腰では、やる気が失せるというもの。
今回は自宅庭ということもあって、放置するわけにも行かず、自ら駆除せざるをえなかった。
今回の経験から言わせていただくと、セイヨウはスズメバチのような攻撃は全くしないということです。それなりの防護(防虫ネット、防寒服、マスク、皮手袋、ゴーグル等)はしたが、一ヶ所も刺されることはなかった。
今後、監督官庁のかたには、蜂の勉強をして、本当は駆除までして頂きたいが、せめて指導できるくらいにはなってほしい。彼らはそれが仕事で給料を貰っていることを忘れている。我々はボランティアである。
したっけ。
アイヌの人たちにとって、秋になると一斉に川をのぼってくる鮭は、太古の昔から冬を越すための貴重な食料でした。人々は同時に鮭がある年突然帰って来なくなる不安を感じ、自然に対する畏敬の念をいだき、必要な分だけを採り、神に感謝して大切に食べるという風習が生まれてきます。
私たち北・東日本に住む日本人が、年末に食べる歳取り魚として特別な意味を持っているのも昔の風習のなごりなのかもしれません。
現在では養殖や稚魚放流事業の成功によって漁獲量も安定し、日本人が「最もよく食べる魚」「なじみのある魚」「好きな魚」になっています。
サケ目サケ科サケ属。河の上流で孵化した小魚はそのまま海へ下り、北太平洋、北大西洋で3~4年過ごし、 成魚になって生まれ故郷の河に産卵のために戻ってきます。これを母河回帰と言います。(80%が母河に戻ってくるそうです。) 日本では北海道が主な漁場。世界ではアラスカ、カナダ沿岸、ノルウェーなどで漁獲されます。
店頭に並ぶ鮭には「種類の名前」と「採れる時期による名前」があります。白鮭の獲れる時期による名前を考えてみます。
白鮭は、淡い紅色の味の良い鮭で、尾鰭に白色の放射条があるのが特徴。「秋鮭」も「トキシラズ」も幻の魚といわれる「鮭児(ケイジ)」も名前は違うけど、どれも同じ白鮭なのです!
■鮭児(けいじ)-鮭司とも書きます。産卵する年令に達していない若い白鮭で、ロシア北部の河の生まれだと考えられています。エサを求めて回遊中に、産卵のため日本の河川に戻ってくる成熟した日本の白鮭につられて沿岸に寄ってきて捕獲されます。 まだ成熟していないので小型ですが、脂がのっていて美味しいそうです。漁獲量は非常に少く、普通の白鮭の数千匹に一匹の割合。一般の白鮭の10倍以上の値段で取引されます。
■時知らず(時不知)
鮭の旬である秋以外(春から夏にかけて)に採れるので”時知らず”というのですが、 最近では省略されて単に「時鮭」と呼ばれます。これでは何の事だか分かりませんよね。卵巣・精巣がまだ成熟していず、身肉に脂があるので大変美味しい鮭です。
普通、サケは産卵のために母川に帰って来る秋から冬に獲れるのですが、このサケは4~7月に北海道沿岸の定置網にかかります。つまり、シーズンを知らないという意味でトキシラズと呼ばれており、味がよいことから高値で取引きされています。
ところで、このトキシラズ、日本の川に上るのかというとそうではありません。本籍地は、ロシアと中国の国境を流れる大河、アムール川など。その故郷の川を目指して泳いでいるうちに日本の沿岸で捕獲されてしまったというわけです。
北海道では、単に「トキ」といわれ、今が旬です。
「時知らず」などと、間違っちゃったお馬鹿さんみたいな名前ですが、北海道人にとって「鮭」といえば「トキ」なのです。ナマラ旨いから、食べにきてみ。
オスは「鼻曲り」と呼ばれるので顔で分かります。
■メジカ-本州の河川に戻る鮭がその手前の北海道・東北沿岸で漁獲されたもので、成熟までまだ少し間があるので身に脂が残っていて美味しい。完全に熟すると鼻先が伸びてけわしい顔つきになるのですが、メジカはまだ鼻が伸びる前で目と鼻が近いという意味で”目近”と書きます。
■ アキアジ(秋味)、ギンゲ(銀毛)産卵のために故郷の河に近づいたもので、全身が銀色に輝いています。秋に出回る最も一般的な鮭。北海道ではアキアジ、東北ではギンゲと呼ばれます。
銀鮭は別種で日本近海では殆ど捕獲されないそうです。昔、200カイリ漁業規制前は北洋で漁獲された鮭です。養殖は行われていますので、スーパーには出回っています。
北海道ではアキアジのメスは1匹丸ごと販売されます。オスは切り身で販売されます。北海道の人間にとって、「アキアジ」は、イクラを食べるもので身はついでに食べるのです。ですから、丸ごと売らないと身が売れ残るのです。
イクラの醤油漬けをご飯にかけて食べたらやめられないべさ。
■ブナ-婚姻色である薄茶色~赤紫色の斑点模様が出た白鮭。 卵巣・精巣に栄養が移っているので身肉の脂肪分はかなり少なくなっています。河口付近で絶食に入った頃が薄ブナ、河を昇り始めて斑点が濃くなったものを本ブナと言います。
■ ホッチャレ-アイヌ語で”尻からばら撒く”という意味。産卵が終わって瀕死の状態で河を流されてくる鮭。身肉の脂肪分は0.1%になっていると言います。現在では天然の産卵もほとんど無いのでホッチャレを目にすることも 無いと思いますし、パサパサで不味いので食べる人もいないでしょう。しかし大昔に冬に備えて鮭を乾燥させて保存食を作るとすれば、脂肪分の少ないホッチャレの方が保存中の脂肪の変化がないので適しています
十勝では十勝川の堰堤(えんてい)に魚道を設置したため、鮭が遡上します。自宅から、徒歩5分ほどの売買川(うりかりがわ)でも、産卵が見られ、ホッチャレとなって息絶えた鮭が見られます。子孫を残すために自らの命を落とす。自然は残酷です。
鮭のピンク色はマグロなど赤身魚のミオグロビンではなく、カロテノイド系の色素(エビ、カニなどに含まれる)です。だから加熱してもマグロのように茶色にならず、きれいなオレンジ色になります。
回遊中の鮭の脂肪分は10%程度ありますが、産卵のため河口に近づく頃には卵巣や精巣に栄養分が集まり、身肉の脂肪分は急速に減っていき、産卵後のホッチャレでは0.1%にまで減ってしまうそうです。
最近は脂肪分が多い方が好まれるので、河口に近づく前に獲ったサケが喜ばれます。
200カイリ漁業規制前は、沖合いで10万トンを漁獲していましたが、漁業規制によって、「稚魚放流>戻ってきた鮭を沿岸で捕獲」という育てる漁業への変換が試みられました。現在では鮭の母川回帰も定着し、全体では漁業規制以前の2倍、毎年20万トンの水揚げがあります。育てる漁業の成功例と言えるでしょう。輸入も盛んで20万トン程度だそうです。
※1977年(昭和52年)にアメリカ・ソ連(現ロシア)両国が200カイリ漁業専管水域を実施し、多くの国々がこれにならった。
したっけ。