団塊オヤジの短編小説goo

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都月満夫の短編小説集2

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都月満夫の短編小説集

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「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
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「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
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「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」

アイヌ語について考える

2009-06-27 14:34:39 | 雑学・豆知識・うんちく・小ネタ

アイヌ語はアイヌの人たちの独自の言葉です。このアイヌ語に触れる身近なものとして地名があります。アイヌ語の地名は北海道をはじめ、サハリン(樺太:カラフト)や千島列島、それに東北地方にもあります。たとえば、登別(ノボリベツ)や稚内(ワッカナイ)にも使われている「ペッ」や「ナイ」という言葉は、アイヌ語で「」を意味しています。このことから、こうした地方には昔からアイヌ語を話す人たちが暮らしていたことがわかります。
 しかし、それよりもっともっとたくさん見たり聞いたり使ったりする機会のあるアイヌ語は、地名です。アイヌ語の地名は、明治政府により漢字に置き換えられました。それも二文字という限定つきでした。ですから、本来の地名とは異なり、中抜けしていたり、頭尾だけに短縮されたものもあります。たとえば「登別」はもともと「ヌプル・ペッ」という発音で「濁った水」という意味。そのヌプル・ペッというアイヌ語を漢字で表現しようとして登別という字をあてたのです。ですから「」という字や「」という字にはもともと何の意味もありません。

 このように「別」とか「内」、あるいは「尻」という字が終わりにつくところは、北海道の中ではまずアイヌ語の地名だとおもって間違いありません。「」は「」を表す「ナイ」、「」は「土地」とか「」とかを表す「シリ」に漢字をあてたものです。たとえば稚内(ワッカナイ)は、「ヤム・ワッカ・ナイ」がもともとの名前だといわれ、「冷たい・水の・川」の意。利尻(リシリ)は「リ・シリ」で「高い・山」の意です。

 このほかにも語源を調べて行くといろいろと面白いことがわかります。襟裳岬の「エリモ」は「エンルム」が語源で「」のこと。つまり襟裳岬は「みさき岬」ということになりますね。知床岬の「しれとこ」は「シリ・エトコ」「土地の・突出部」で、要するに「」のことであり、これもまた「みさき岬」になります。千歳空港の千歳は、アイヌ語の地名ではありません。ここはもともと「シ・コッ」「大きな・沢」と呼ばれていたのですが、「シコッ」は「死骨」につながって縁起が悪いというので、江戸時代におめでたい「千歳」という名に変えたのだそうです。「シコッ」というもとの地名は、いまでも支笏湖の名前で残っています。自分たちで漢字に置き換えて、縁起が悪いとは、何という言い草でしょう。

札幌に「月寒」というところがあり、いまは「ツキサム」と読んでいますが、昔は「チキサプ」という名前のところでした。「チキサプ」が「ツキサップ」になり、それに月寒という漢字をあてたら、漢字に引かれて呼び方が「ツキサム」になってしまったのです。また「屈斜路湖」は「クッチャロ」という地名からつけられた名ですが、この「クッチャロ」というのは「湖が川になって流れ出す出口」のことです。そこにあった村が有名だったので、この湖全体を和人が「くっしゃろ」と呼ぶことにしたのでした。

アイヌ語は意外なほどみなさんがふだん耳にしている言葉です。たとえば、貝殻をおなかに乗せて割る動物園の人気者「ラッコ」は、みなさんよくごぞんじですね。このラッコという言葉はアイヌ語なのです。それからクリスマスにサンタクロースがソリを引かせてやってくる赤鼻の「トナカイ」。これも北欧の言葉だと思うかもしれませんが、れっきとした樺太のアイヌ語なのです。お酒を飲む人には居酒屋でお馴染の「シシャモ」。これも「スサム」というアイヌ語からきています。スサムという魚の名はもと「スス・ハム」の縮まった形で「柳の葉」という意味です。シシャモはちょうど柳の葉みたいにみえるでしょう。アイヌの民話に、「柳の葉が川に落ちて魚になった。その魚を食べて空腹を満たした。」という話しがあります。

その他の地名

石狩川「イシカリペツ」:曲がりくねった川

歌志内「オタウシナイ」:砂の多い川

大楽毛「オタノシケ」:砂浜の中央

小樽「オタルナイ」:砂の多い川

札幌「サットポロ」:乾いた広大な土地

空知「ソーラプチペ」:滝のかかる川

洞爺湖「トヤ」:湖畔

美利河「ピリカペツ」:美しい川

富良野「フラヌイ」:臭気をもつ川

登別「ヌプルペツ」:色の濃い川

摩周湖「マシュウントウ」:カモメの沼

室蘭「モルエラン」:緩やかな坂

知床「シリエトク」:地の果て

白糠「シラリカ」:湖のあふれるところ

支笏湖「シコットウ」:川の湖

帯広「オペフ」:川尻が分かれ分かれする川

 釧路とか十勝とかいった大きな地名は、それが本来どこにつけられていた名前なのかがはっきりせず、おまけにもとの語形がよくわからないので、いまだに語源に関しては定説がないのです。

アイヌ語は文字を持たない言語です、その発音をローマ字やカタカナに直して表示しています。また、言語には濁音がないため半濁音表記しています。濁音がたいためB・D・G・JそしてF・Q・X・Zで始まる言語がありません。

では何故アイヌの人たちは文字をもたなかったのでしょう。

文字の起源は商業取引にあって、品名、数量、生産地、売主、渡主、買主、日時などを確実に記録することで、正確を計ることにあったと言われています。

文章は実態を象徴しますが、逆に書き残したい当人にとっては、不要な部分を削除することができます。大意で自分に都合の良い様に、時には優位な描写も可能であります。それをもって自らの証拠、証明とすることもでき、さらには、人の心を傷つける恐ろしい道具ともなりえるのです。

アイヌの人々は、文字を発明や工夫、借用や応用をしなかったのは、それを必要とする社会体制(例えば、国家や政治など)になかったからです。相手に対し、虚偽や隠ぺいなどを一切排除し、何事にも公明正大でした。常に真摯な態度で相互に対応し、協力し合うことの必要な社会でありました。ですから文字の誕生はなく借用の需要もまったく不要であったのです。

したっけ。

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倉内佐知子

「涅槃歌 朗読する島 今、野生の心臓に 他16篇(22世紀アート) 倉内 佐知子 22世紀アート」

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