都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「大観覧車」と「ジェットコースター」どっちか選べって?
深層心理を調べようって作戦だな。それなら、こっちが先に調べてやるよ。
まず「大観覧車」を選ぶ男の心理からだ。 相手のことを良く知らないで、恋には落ちないんだそうだ。出会いからグループ交際または親しい友達づきあいを経てやっと恋人と用心深い。だから相手のことを知りたくて、相手を質問責めにするようだぜ。思い切りが悪いから、途中でちょっと違うかなって思っても、関係を白紙には戻しません。かすかな期待を抱きつつ、現状維持で様子を見る、優柔不断なタイプだそうだ。 次は「ジェットコースター」を選ぶ男の心理だ。 惚れっぽさも標準的。行動力もほどほどの平凡人間だそうだ。適度に相手のことを知り、恋心を燃え上がらせるタイプだとさ。 小説や映画のようなドラマチックなれんあいを期待しているようだけど、出会って直ぐには恋に落ちないそうだ。 多少我が儘なところがあるので、注意しないと気分が盛り上がらなくなっちまうそうだ。気を付けな。 うだうだ言ってるけど、本当はオレ、どっちも苦手なんだ。出来ることなら、両方避けたいくらいだ。 高所恐怖症で「大観覧車」じわじわ上がっていくと、恐ろしくてオシッコチビリそうになるのさ。手のひらからは、汗がぽたぽた落ちて、彼女の手を握るどころの騒ぎじゃねえ。やっと天辺にきたら、今度はじわじわ下りていく。今、書いてるだけで、汗びっしょりだ。 それにも増して、ぐるぐる回る「ジェットコースター」はもっと嫌いだ。揺れたり、回ったりするのに全く駄目で、ブランコに乗って目を回した男だ。情けねえ。だからこっちはオシッコチビルことはない。縮み上がって漏れる心配はねえ。ただ気絶する心配がある。 だから、選ぶとすりゃ、オレの性格的には「大観覧車」なんだが、こいつは辛い時間が長過ぎる。仕方がねえから「ジェットコースター」だ。どっちも、みっともない結果になるんだから、時間が短いほうがいい。気絶しちゃえばもっといい。 あ~、みっともないことがバレちゃったじゃねえか。それにしてもオレたちの時代にそんなもん無くてよかったよ。 したっけ。