ある医療系大学長のつぼやき

鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog

人生無駄になることは一つもない

2010年04月28日 | 日記
午前中事業仕分けの本番が終了。今、理事長室でブログを書いています。

実は昨夕、ぐっすり眠れない日が続いていたので、緊張感をほぐすためにビールを飲んで寝たのですが、やっぱり2時頃に目が醒めてしまって、かえって頭がボーとしたまま、明るくなるまで布団の中で過ごしました。

もう、何時間かで仕分け本番というのに、「この質問にはどう答えたらいいだろう。あの質問にこう答えるのはまずいかな。」などという質問が、しょっちゅう頭に浮かんできます。「融資、交付、分析・研究・相談」という財務・経営センターの主な事業を、仕分けの場で、早く言えるように、なんども繰り返し。

明るくなってからシャワーを浴びて、6時半にマンションを出発、7時には竹橋について学術総合センターの近くのファミリーレストランで朝食。

7時半頃からファミレスでTBSの密着取材開始。

8時半にTBSの記者と学術総合センターへ出勤。フジテレビとテレビ朝日も密着取材に参加。

記者さんの「自信ありますか?」という質問に「自信ありません。」と即答。この期待はずれの回答に記者さんも苦笑。

9時20分に出発。日本橋の会場には9時半過ぎに到着しました。狭い説明者待合室で、多くの説明者の方々と待機

10時過ぎに仕分け会場へ。いっぱいの取材陣と、そしてテレビでよく顔を見せていただく仕分け人の方々が入場されました。でも、胸がどきどきするわけでもないし、不思議に落ち着いていましたね。

10時15分からいよいよ仕分け開始。果たして、私がどれだけ発言の機会があるのかわかりませんでしたが、仕分け人の方から、大学病院と他の病院との違いが質問が出て、それに対する文科省の方の回答に仕分け人の方が納得されず、けっこう早い時期に私に質問が振られました

「教育、研究、高度医療、地域医療の最後の砦」というたいへん重要な機能を持った病院であることをご説明し、地域にとってかけがえのない病院であることを説明しました。

私の「国立大学病院を第二の夕張にしないように・・・・」という言葉が、かなり仕分けの皆さんの印象に残ったらしく、けっこうどんどん私に質問が来ました。何をどうお答えしたのか、もう正確には思い出せないのですが、でも、国立大学と附属病院が危機的状況にあることなど、仕分け人の方々にどれだけご理解いただけたかどうかは別にして、たいへんな状況であることを発言できて、よかったと思っています。

仕分けの結果は、惨憺たるもので、6つの事業すべて廃止ということでした。

記者会見で敗戦の弁。

今回の結果はたいへん厳しいものであり、財経センターそのものが空中分解してなくなること。私はこの財経センターを改革して、国立大学と大学病院そして、地域住民と国民のためにお役に立とうとこの4月に理事長に就任したが、それがかなわず、たいへん残念であること。

これからどうされますか?という質問には

まず、職員に対して、目標を失っても日常の業務に支障がでないようにお願いすること。次には、国立大学と附属病院が困らないように、財経センターとは違うところで、支える仕組みをつくっていただくように、国にお願いしたいこと。そして、職員の今後の身の振り方について考えること。

TBSの記者さんは、その後もずっと財務経営センターまでついてきて、私が放心状態になっているところを16時頃まで取材されました。

17時頃にテレビ朝日の報道ステーションの記者の方が取材にお越しになりました。今日の夜の報道ステーションで報道されるとのこと。

せっかく理事長に就任したのにどう思われますかという質問には

「人生は一所懸命やって結果的に無駄になることと、成功することの繰り返し。しかし、私の人生経験からは、無駄になったことも、必ず役に立っています。人生無駄になることは一つもない、というのが私の信念です。今回もたいへん貴重な経験をさせていただいたので、これを無駄と考えずに、次の人生に活かそうと考えています。」ということをお話しました。

これから、いっしょけんめい仕分けの準備をしていただいた職員の皆さんと、打ち上げ(?)に行ってきます。







 


コメント (1)
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