聖アレクシオ
?-430年ごろ
アレクシオは、イタリアのローマの裕福な貴族の家に生まれ、何不自由なく育った。結婚も決まっていたが、神に生涯をささげたいとの思いから、式の当日に姿を消し、エデッサに行った。そこでは、自分の身分を明かさず、物乞いをしながら苦行の生活を送った。
言い伝えによれば、アレクシオは17年後に両親の家に戻り、息子とは気づかれないまま、使用人として過ごしたという。彼が亡くなったとき、貧しい衣服の中から彼の本名と経歴が記された1枚の紙が見つかり、荘厳な葬儀が行われ、人々から「神の人」と賛えられたといわれる。