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●転職規制に公序良俗違反判決●

2012年01月19日 11時15分03秒 | 労働法

労働者の自由を拘束するような労働契約については、民法90条の公序良俗違反として、無効とされますが、つい1/13に、東京地裁で、こうした裁判がありました。外資系生保アリコの役員が別の生保に転職した際、「退職後2年以内に競合他社に就業するのを禁止し、違反した場合は退職金を支給しない」とする契約を根拠に退職金を支払わなかったものですが、この契約条項の有効性が争われた裁判です。原告男性は、会社の機密情報に触れるような立場ではなく、転職によってアリコに実害が生じたとは認められないとして、転職禁止の範囲が広くまた、制限期間が2年は長すぎるとして、転職禁止規程を無効と判断しました。このような転職禁止義務を、労働法上では「競業避止義務」といいますが、この競業避止義務違反には、退職金の減額、不支給を合意させられるケースが多くありますが、その有効性には疑問がある場合があります。ちなみに、この裁判の結果、退職金の不支給に関する契約は無効とされたことにより、会社は退職金の支払義務が生じました。その金額3,000万円だそうです・・・


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