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レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

レイキャビク 巡礼の旅?(2)

2015-10-18 05:00:00 | 日記
前回から、ツーリストの方が見学のために訪れてもそれなりの価値があるだろうと思われる教会を、レイキャビク近郊のものに限ってご紹介しています。「だろうと思われる」だけですので、ハズレの場合はご容赦ください。

「教会堂なんてみんな同じで面白くもない」という向きもあるでしょうし、興味があっても趣味の違いもあるでしょうから、「絶対」と太鼓判を押せるものではありません。バルセロナのガウディによる「サグダラ·ファミリア教会」のような強烈な教会建築はアイスランドにはありません。

実際にこのブログのためいろいろネットで検索をしていたら、建築学科の学生さんが四年ほど前に書いた論文をみつけました。ところがその中で取り上げられていた教会ふたつはどちらも私なら「つまらない教会堂ワースト5」に選ぶであろう教会でした。(ひとつは私が居候しているネス教会ですが(^-^; )

建築学科の学生さんとは視点が違うのは明らかです。というわけで、個人の好みや視点が大きくものを言う対象であることはご承知おきください。

前回ご紹介したハットルグリムス教会とハウテイグス教会は、どちらも「いかにも教会」という感じの教会でしたので、今回は多少毛色の変わった?斬新な教会をご紹介したいと思います。




マクドナルドのマークのようにも見える?コーパヴォーグス教会
-Myndin er ur kirkjukort.is-


まずはレイキャビクの隣り町のコーパヴォーグルにあるKopavogskirkja
コーパヴォーグス教会です。この教会はハットルグリムス教会と同じ様に、小高い丘の頂上に建っていますが、あちらほど嫌味がなくこんじまりと穏やかな感じです。

それでもレイキャビクのあちこちから目につきます。丸い感じのカーブ曲線が特徴的で、あるおじいさんは「マクドナルドのマークのようだろう」と言っていましたが、確かに〜。

デザインはハルズル·ビャルトナソン氏という建築技師の頭領のような人とアーキテクトのラグナール·エミルスソン氏で、1958年から62年にかけて建設。62年に聖別されました。

実はこの教会は私のお気に入りです。実際的な面で使い勝手がいいか?というと実はそうでもないのですが、デカすぎずに落ち着いているのと、ステンドグラスの青色が落ち着いていてコージーな雰囲気なのです。

日本から挙式に来られるカップルの多くがハットルグリムス教会を使いますが(バージンロードが長いのは確かです)、私が個人的にお薦めする機会がある際にはコーパヴォーグス教会を押しています。




「溶けちゃう!」キリスト?


聖卓の後方にはステイヌン·ソウラリンスドティールさんという芸術家の「弟子の足を洗うキリスト」というテーマの作品が1990年に捧げられました。私にはどうしても「溶けちゃう!キリスト」としか見えませんんが、それでも気に入っています。

さて、もうひとつ私のお気に入りの教会です。レイキャビク東にあるBreidholtskirkjaブレイズホルトゥス教会です。

この建物は非常に目につく外観を程しています。俗にTjald(テント)教会。ただ「テント」は日本語的には適訳ではなく、「幕屋」教会というべきでしょう。モンゴルとか遊牧民の人たちが使う幕屋のような形を模しているのです。




「幕屋」のブレイズホルトゥス教会


これはかつてモーセに率いられたイスラエルの民が幕屋の生活をしていたことによるのだと思いますが、「幕屋」というのは聖書的にはわりと馴染みのある事柄です。
   
十九世紀のイギリスの大説教家にC·H·スポルジョンという人がありましたが、この人がロンドンに建てた教会は「メトロポリタン·タバナクル(幕屋)教会」といいました。全然幕屋には見えませんが。

こちらのブレイズホルトゥス教会は幕屋に見えます。デザインはアーキテクトのグビュズミュンドゥル·Kr·クリスチャンスソン氏とフェルディナンドゥル·アルフレズスソン氏、さらにコーパヴォーグル教会でも出てきたハルズル·ビャルトナソン氏の三人によります。

建築は1980年に終わっていたようですが、なぜか聖別されたのは1988年になってからでした。これはちょっと謎です。宿題。




落ち着いた感じの教会内部


教会内部は木材の梁を基調にしたデザインで、柔らかく暖かく落ち着いています。聖卓の後ろの十字架も心なしこちら側に倒れかかってくるかのように傾斜しています。壁がまっすぐ直立していないで、円錐式に上部に向かって閉じていくデザインになっているためです。

平面的には建物は円形をしているために、階下のオフィスやホールは多少デザインに苦労している感はあります。丸い部屋の仕切り方は難しいようで。確か札幌のプリンスホテル?も円柱式ビルですが、中はどうレイアウトしているものやら。

実は今月からこの教会で月一の英語の礼拝を始めたのですが、参加した人の多くが「初めて中に入ったけど、いい雰囲気の教会ですね」と言っていました。はい、いい感じの教会なんです。(*^^*)


応援します、若い力。Meet Iceland


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is

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