こんにちは。レイキャビクでは先週は気温がグッと下がりました。二日ほどマイナス6-7˚Cの日が続きましたし、雪で一面が真っ白にもなりました。私はアイスランドに住んでいながら寒いのは嫌いなのですが、どこか「フツーになって良かった」というような気もしています。
本文とは無関係 ヴィークの町の教会
Myndin er eftir Jon_Flobrant@Unsplash
さて、前回まで何回かに渡って、私の緑の党に対する関わりについて ウダウダと書いてきました。もうここらでひと段落つけたいと思います。
「緑の党に対する関わり」と大層なことを書きましたが、実はもう十年以上前に、短い時期積極的に参加しただけのことで、それ以降は単なるいちサポーター以上のものではありません。
選挙の際などに、乞われれば党のキャンペーンに協力することはありましたが、普段の党の集会とかに参加することはありません。全般的に見て緑の党の考え方に賛同し、支持していますが、別にコアなサポーターでもなく、それなりにフォローしているだけとなっています。
私が積極的に党に参加した当時は、緑の党はまだマイナー政党で政権を担ったことはありませんでした。経済危機を転機として、ひとまわり支持を幅広く得て成長してきたことは前回書いた通りです。
そして2017年の秋以降、緑の党の党首カトリーン・ヤコブスドティールさんが首相の座に就いています。もっともこれは 連立政権で、 11議席の 緑の党が、16議席の独立党と、8議席の進歩党(という名前の保守党)と政策協定を結んだものです。
なぜ、多数派の独立党から首相が出なかったのか?というと、前回書きましたように、この突如の解散総選挙のきっかけが独立党のビャルトゥニ党首と関わりのあることだったため、世論がビャルトゥニ首相の続投に否定的だったことがあります。
解散のきっかけを作っていたのに、なぜ独立党は政権に生き残っているのか?日本の自民党と同じです。批判糾弾の最中(さなか)にあっても、考えを変えない(思考停止を)する固定支持者がいるのです。
庶民派カトリーン首相 アングルによってはちょいベッキー似?
Myndin er ur Wikimedia.org
カトリーンさんは清廉潔白で庶民寄りのイメージがあったため、個人的な人気度では圧倒的な支持を得ていました。ただ、保守党との連立だったため、当初よりその連立そのものに対する批判は、緑の党の内部からもかなりありました。
実際に、政権がスタートすると、実験を持っているのはビャルトゥニ財務相という感が強く、カトリーン色はあまり出ない時期が続きました。まあ、一般的に言って、野党時代は理想論をぶち上げていても、いざ政権につくとそうはいかない、とうのが政治の法則です。
コロナ危機に際して、カトリーンさんはようやく自分自身らしいリーダーシップを示し始め、世界からも高い評価を得ていることはいつか書いたことがあります。
カトリーンさんはイメージだけではなく、実際に庶民的で、首相になった現在も家族と共にフツーのアパートに住んでいます。私のかつての居候先のネス教会のすぐ前。まったく庶民のアパートで「よくあれで、プライバシーが保てるな?」と不思議になる感じさえします。
ネス教会に、同僚の女性牧師がいるのですが(ジュネーブ旅行仲間)、彼女によると「息子さんが十四歳で献信礼のクラスにいるから、よく一緒に日曜礼拝に来てるわよ」とのこと。なるほど。でも、よくそれでプライバシーが保てるな。
これまでも書いてきましたように、アイスランドは小国なので、政治家も普通の人々から近い距離にいます。全員とは言いませんが。それなりにVIPをきどって、下々から距離を取る政治家ももちろん多くいます。ただ、それでも日本の政治家よりはずっと近いところにあると思います。
ですから、なんというか世間の常識として「個人としてのプライバシーは尊重する」「やたらめったにVIP扱いしない」というのがあると見受けられます。
それでも「プライバシーが保てる?」と私が危惧するのは、やはり自分の窮状を訴えたり、ある政策に対する不満をぶちまけたい人は常にありますので、そういう人が群がってこないのかな?ということです。多分、なんとかなっているのでしょう。
カトリーン首相が住んでいるタイプのアパート (このアパートではありません)
また話しがちょっと脱線してきてしまった。まあ、いいや。勘弁してください。
で、私はかつて、短い時期でも緑の党の内部に入っていましたので、その頃からカトリーンさんには何度か会ったことがあります。彼女が政治家になる前に、あるカンファレンスのスピーカーとして同席したこともありますし、議員になってから難民問題の陳情に行ったこともあります。 教育大臣の頃には、私が企画した母国語教育のカンファレンスに来てもらったこともあります。
ただ、それでも個人的な友だちではありません。顔見知りではありますが、個人的な話しをしたりしたことはないですね。これは、まあ、私の性格的なものもあるのでしょうが、有名人とかに「お友だちになりましょう」みたいに擦り寄っていくの嫌なんですよね。
またまたウソウソ。嫌なんじゃなくて「できない」のでした。時折、なにかの機会で大統領とかが列席している集まりに参加することがあります。そういう時に、スルスルと近寄って行ってツーショットのセルフィーとか撮らせてもらう連中が、周囲にもいるのですが、よくああいうことできるなあ?
そういう写真を自宅に飾ったり、もっと多いのはFacebookとかでアップしているヤツ。平気でそういうことができる輩の面の皮の厚さを、私は軽蔑しています ... 軽蔑するフリをしながら妬んでいます。
脱線の度合いが増加してしまいました。
とにかくですねえ、「好きか?嫌いか?」と問われれば、私はカトリーンさんのことは好きなのです。恋愛感情とかではないですよ、もちろん。政治家としての基本姿勢、庶民生活を保っていること、頭は抜群に優れているし、美人じゃないけどカワユイ。最近はさすがに首相として険しい表情が多いですが。
これも「庶民派」? アーダーン・ニュージーランド首相
一国の首相としては、かなり好かれる要因を持っている人だと思います。単純なイメージに過ぎませんが、ニュージーランドのアーダーン首相なんかも同じようなオーラを持っているのではないでしょうか?
ここまではいいこと。問題はこれからです。
首相着任以来、ベテランのビャルトゥニ財務相の陰から抜けられず、独自性を出せないでいたカトリーン首相。それはそれで仕方ないです。私もコロナ直前の時期にはガッカリし始めていましたが、今はその点では持ち直しています。
別の問題がありました。それは難民に対する政府の方策。これは私の仕事に関する分野の問題です。そこでいろいろと困ったことというか、私が納得できない事象が生じてきて、この夏でしたがいよいよ「もう緑の党、やーめた!」というところまできてしまったのでした。
その顛末を書きたくて、この緑の党の話しをし始めたのですが、非常な廻り道と脱線を繰り返しています。コロナ以外に話題の少ない時期ですし、多めに見てあげてください。m(_ _)m
あと十日もしないうちに師走ですね。くれぐれも健康に気をつけてお過ごしください。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
本文とは無関係 ヴィークの町の教会
Myndin er eftir Jon_Flobrant@Unsplash
さて、前回まで何回かに渡って、私の緑の党に対する関わりについて ウダウダと書いてきました。もうここらでひと段落つけたいと思います。
「緑の党に対する関わり」と大層なことを書きましたが、実はもう十年以上前に、短い時期積極的に参加しただけのことで、それ以降は単なるいちサポーター以上のものではありません。
選挙の際などに、乞われれば党のキャンペーンに協力することはありましたが、普段の党の集会とかに参加することはありません。全般的に見て緑の党の考え方に賛同し、支持していますが、別にコアなサポーターでもなく、それなりにフォローしているだけとなっています。
私が積極的に党に参加した当時は、緑の党はまだマイナー政党で政権を担ったことはありませんでした。経済危機を転機として、ひとまわり支持を幅広く得て成長してきたことは前回書いた通りです。
そして2017年の秋以降、緑の党の党首カトリーン・ヤコブスドティールさんが首相の座に就いています。もっともこれは 連立政権で、 11議席の 緑の党が、16議席の独立党と、8議席の進歩党(という名前の保守党)と政策協定を結んだものです。
なぜ、多数派の独立党から首相が出なかったのか?というと、前回書きましたように、この突如の解散総選挙のきっかけが独立党のビャルトゥニ党首と関わりのあることだったため、世論がビャルトゥニ首相の続投に否定的だったことがあります。
解散のきっかけを作っていたのに、なぜ独立党は政権に生き残っているのか?日本の自民党と同じです。批判糾弾の最中(さなか)にあっても、考えを変えない(思考停止を)する固定支持者がいるのです。
庶民派カトリーン首相 アングルによってはちょいベッキー似?
Myndin er ur Wikimedia.org
カトリーンさんは清廉潔白で庶民寄りのイメージがあったため、個人的な人気度では圧倒的な支持を得ていました。ただ、保守党との連立だったため、当初よりその連立そのものに対する批判は、緑の党の内部からもかなりありました。
実際に、政権がスタートすると、実験を持っているのはビャルトゥニ財務相という感が強く、カトリーン色はあまり出ない時期が続きました。まあ、一般的に言って、野党時代は理想論をぶち上げていても、いざ政権につくとそうはいかない、とうのが政治の法則です。
コロナ危機に際して、カトリーンさんはようやく自分自身らしいリーダーシップを示し始め、世界からも高い評価を得ていることはいつか書いたことがあります。
カトリーンさんはイメージだけではなく、実際に庶民的で、首相になった現在も家族と共にフツーのアパートに住んでいます。私のかつての居候先のネス教会のすぐ前。まったく庶民のアパートで「よくあれで、プライバシーが保てるな?」と不思議になる感じさえします。
ネス教会に、同僚の女性牧師がいるのですが(ジュネーブ旅行仲間)、彼女によると「息子さんが十四歳で献信礼のクラスにいるから、よく一緒に日曜礼拝に来てるわよ」とのこと。なるほど。でも、よくそれでプライバシーが保てるな。
これまでも書いてきましたように、アイスランドは小国なので、政治家も普通の人々から近い距離にいます。全員とは言いませんが。それなりにVIPをきどって、下々から距離を取る政治家ももちろん多くいます。ただ、それでも日本の政治家よりはずっと近いところにあると思います。
ですから、なんというか世間の常識として「個人としてのプライバシーは尊重する」「やたらめったにVIP扱いしない」というのがあると見受けられます。
それでも「プライバシーが保てる?」と私が危惧するのは、やはり自分の窮状を訴えたり、ある政策に対する不満をぶちまけたい人は常にありますので、そういう人が群がってこないのかな?ということです。多分、なんとかなっているのでしょう。
カトリーン首相が住んでいるタイプのアパート (このアパートではありません)
また話しがちょっと脱線してきてしまった。まあ、いいや。勘弁してください。
で、私はかつて、短い時期でも緑の党の内部に入っていましたので、その頃からカトリーンさんには何度か会ったことがあります。彼女が政治家になる前に、あるカンファレンスのスピーカーとして同席したこともありますし、議員になってから難民問題の陳情に行ったこともあります。 教育大臣の頃には、私が企画した母国語教育のカンファレンスに来てもらったこともあります。
ただ、それでも個人的な友だちではありません。顔見知りではありますが、個人的な話しをしたりしたことはないですね。これは、まあ、私の性格的なものもあるのでしょうが、有名人とかに「お友だちになりましょう」みたいに擦り寄っていくの嫌なんですよね。
またまたウソウソ。嫌なんじゃなくて「できない」のでした。時折、なにかの機会で大統領とかが列席している集まりに参加することがあります。そういう時に、スルスルと近寄って行ってツーショットのセルフィーとか撮らせてもらう連中が、周囲にもいるのですが、よくああいうことできるなあ?
そういう写真を自宅に飾ったり、もっと多いのはFacebookとかでアップしているヤツ。平気でそういうことができる輩の面の皮の厚さを、私は軽蔑しています ... 軽蔑するフリをしながら妬んでいます。
脱線の度合いが増加してしまいました。
とにかくですねえ、「好きか?嫌いか?」と問われれば、私はカトリーンさんのことは好きなのです。恋愛感情とかではないですよ、もちろん。政治家としての基本姿勢、庶民生活を保っていること、頭は抜群に優れているし、美人じゃないけどカワユイ。最近はさすがに首相として険しい表情が多いですが。
これも「庶民派」? アーダーン・ニュージーランド首相
一国の首相としては、かなり好かれる要因を持っている人だと思います。単純なイメージに過ぎませんが、ニュージーランドのアーダーン首相なんかも同じようなオーラを持っているのではないでしょうか?
ここまではいいこと。問題はこれからです。
首相着任以来、ベテランのビャルトゥニ財務相の陰から抜けられず、独自性を出せないでいたカトリーン首相。それはそれで仕方ないです。私もコロナ直前の時期にはガッカリし始めていましたが、今はその点では持ち直しています。
別の問題がありました。それは難民に対する政府の方策。これは私の仕事に関する分野の問題です。そこでいろいろと困ったことというか、私が納得できない事象が生じてきて、この夏でしたがいよいよ「もう緑の党、やーめた!」というところまできてしまったのでした。
その顛末を書きたくて、この緑の党の話しをし始めたのですが、非常な廻り道と脱線を繰り返しています。コロナ以外に話題の少ない時期ですし、多めに見てあげてください。m(_ _)m
あと十日もしないうちに師走ですね。くれぐれも健康に気をつけてお過ごしください。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
私も近く、Covidの影響次第ですが、アイスランドに移住、飲食店開業を計画しています。日本の大使館に問い合わせをしたり、藤間さんと同じく現在レイキャヴィック滞在中のShusukeさんとも連絡を取りながら様子伺いの途中です。
いつも高尚なお話にも現地の政治的背景がわかりやすく説明されているのですが、もし差し支えなければ移住に際に伴うビジネスの構築や、現地での外国人雇用体制など、存知の上で結構ですので教えていただければと思いコメントしました。
個人開業もしくはビザ取得の順番で法人設立の手順を踏まずとも現地で会社なりスモールビジネス的な商店を営んでおられる外国人(EEAを除く)が、長くアイスランドに滞在されてる藤間さんのお知り合いにおられましたら是非、情報をいただければと思います。
唐突で厚かましいおかしな(笑)コメントになりましたが、お時間のある時で結構ですのでお返事いただければ幸いです。
情報公開が難しければメールでも構いません、同内容をご記載のアドレスにお送りしています。
ブログを訪ねていただき、またコメントを付けていただきありがとうございます。
nishimachihitori(アット) gmail.com
まで、もう一度メイルいただけますか?よろしくお願いいたします。m(_ _)m