先月の27日に国会議員選挙がありました。簡単に結果をご紹介しますと、やはりそれまでの(現)政権はこっぴどく負け、野党が議席を大きく伸ばしました。新しく出来た党の中にも健闘したものがありました。
まず議席数でのトップは独立党と進歩党が並び19議席ずつ。ただ得票率で独立党が26,7%、進歩党が24,4%でしたので独立等の勝利です。現政権(新政権が確立するまでは前政権が「職務執行内閣」として居座りますので「現政権」といっても良いと思います)の社民党は11議席減らして9議席。連立の緑の党は半減して7議席という敗退。
雨後のタケノコのように沢山あったミニ新党の中で議席を獲ることができたのは明るい未来党(6議席)とピラター(3議席)のふたつでした。ちなみにピラターは英語のパイレーツ(海賊)のことで党首も「キャプテン」と呼びます。
その他のミニ新党は5%条項のハードルを越えることができませんでした。そこへ投じられた票は結果死に票となってしまいましたが、これが12%。もったいない話しです。もう少し考えて提携をきちんとしておけばよかったものを。
こぼれ話しですが、今回アイスランド国会史上一番若い議員が生まれました。進歩党のヨハンナ・マリアさんで21歳と303日。これまでの最年少は1934年のグンナル・ソーロッドセンさんの23歳と177日ということです。このヨハンナさんは北部で農場の仕事をしている女性です。もちろんプロの政治家ではないのですが、そういう人でも国会議員になれるのがこの国の民主主義です。(もちろん良い働きができるかどうかは全く別の話しですが)
さてアイスランドでは選挙の後、どの党が新政権の編成をまず試みるかを大統領が指名します。私は当然一番の議席と得票率を取った独立党がその役割を与えられるものと思ったのですが、実際は得票率で落ちる進歩党でした。躍進率が高かったのがその理由なようです。
正直いって、私は今でも納得していません。選挙というからにはきちんと数字の上での結果を原則としなければなし崩しになります。躍進率などというものは恣意的な観点に過ぎないと思います。
ところが実際には誰も文句をいわず、進歩党と独立党というふたつの保守党の党首がのんびりと協議を続けました。開票日からなんと25日を経てやっと新政権の容貌が明らかになりつつあります。新首相は進歩党のシグムンドゥル・ダヴィ・グンロイグルスソン氏の模様。
ちなみに日本では選挙後(実際には選挙前後)に職務執行内閣が働いたケースとして、1980年6月22日に行われた日本選挙史上初の衆参ダブル選挙の前後があります。この時選挙を前にした6月12日に時の大平首相が急逝してしまい、次の鈴木善幸首相が7月17日に就任するまでの36日間は職務執行内閣が機能しました。この時、私はちょうど大学の二年くらいで政治を学んでいたので、よく覚えています。
1993年の細川内閣の時も組閣に時間がかかったのでは?と思うのですが、その時はもうアイスランドに移ってしまっていたので記憶も何も全くありません。グーグルしても見つけることができませんでした。
というように日本の場合は何か理由があって時間がかかってしまうのでしょうが、こちらはただのんびりしている、としか私の目には見えません。しかもみんながそれで納得している感じ。やっぱりこういうところが小国の気楽さか?という風にも感じられます。日本で理由なく組閣が遅れたら政治不安とか見なされていろいろ悪影響が出てしまうでしょうからね。
何はともあれ新政権の発足で、アイスランドの新しい門出となります。どうなりますことやら。
応援します、若い力。Meet Iceland
まず議席数でのトップは独立党と進歩党が並び19議席ずつ。ただ得票率で独立党が26,7%、進歩党が24,4%でしたので独立等の勝利です。現政権(新政権が確立するまでは前政権が「職務執行内閣」として居座りますので「現政権」といっても良いと思います)の社民党は11議席減らして9議席。連立の緑の党は半減して7議席という敗退。
雨後のタケノコのように沢山あったミニ新党の中で議席を獲ることができたのは明るい未来党(6議席)とピラター(3議席)のふたつでした。ちなみにピラターは英語のパイレーツ(海賊)のことで党首も「キャプテン」と呼びます。
その他のミニ新党は5%条項のハードルを越えることができませんでした。そこへ投じられた票は結果死に票となってしまいましたが、これが12%。もったいない話しです。もう少し考えて提携をきちんとしておけばよかったものを。
こぼれ話しですが、今回アイスランド国会史上一番若い議員が生まれました。進歩党のヨハンナ・マリアさんで21歳と303日。これまでの最年少は1934年のグンナル・ソーロッドセンさんの23歳と177日ということです。このヨハンナさんは北部で農場の仕事をしている女性です。もちろんプロの政治家ではないのですが、そういう人でも国会議員になれるのがこの国の民主主義です。(もちろん良い働きができるかどうかは全く別の話しですが)
さてアイスランドでは選挙の後、どの党が新政権の編成をまず試みるかを大統領が指名します。私は当然一番の議席と得票率を取った独立党がその役割を与えられるものと思ったのですが、実際は得票率で落ちる進歩党でした。躍進率が高かったのがその理由なようです。
正直いって、私は今でも納得していません。選挙というからにはきちんと数字の上での結果を原則としなければなし崩しになります。躍進率などというものは恣意的な観点に過ぎないと思います。
ところが実際には誰も文句をいわず、進歩党と独立党というふたつの保守党の党首がのんびりと協議を続けました。開票日からなんと25日を経てやっと新政権の容貌が明らかになりつつあります。新首相は進歩党のシグムンドゥル・ダヴィ・グンロイグルスソン氏の模様。
ちなみに日本では選挙後(実際には選挙前後)に職務執行内閣が働いたケースとして、1980年6月22日に行われた日本選挙史上初の衆参ダブル選挙の前後があります。この時選挙を前にした6月12日に時の大平首相が急逝してしまい、次の鈴木善幸首相が7月17日に就任するまでの36日間は職務執行内閣が機能しました。この時、私はちょうど大学の二年くらいで政治を学んでいたので、よく覚えています。
1993年の細川内閣の時も組閣に時間がかかったのでは?と思うのですが、その時はもうアイスランドに移ってしまっていたので記憶も何も全くありません。グーグルしても見つけることができませんでした。
というように日本の場合は何か理由があって時間がかかってしまうのでしょうが、こちらはただのんびりしている、としか私の目には見えません。しかもみんながそれで納得している感じ。やっぱりこういうところが小国の気楽さか?という風にも感じられます。日本で理由なく組閣が遅れたら政治不安とか見なされていろいろ悪影響が出てしまうでしょうからね。
何はともあれ新政権の発足で、アイスランドの新しい門出となります。どうなりますことやら。
応援します、若い力。Meet Iceland
コメント、ありがとうございます。
でも定期的?に政権が変わった方が癒着がこていしなくていいかも、です。何事にもいい面はあるはず。
という無理矢理ポジティヴです。