教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

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小田急相模原ライブハウス <T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。 音楽の話、音楽以外の話・・などなど色々!HPの 「教えて!TOSHIさん」も更新中! t-rocks@jcom.home.ne.jp

圧縮!

2013-10-07 | 音楽的アドバイス

さて今日は「コンプレッサー」

職工の方々にコンプレッサーって言うと、空気を圧縮してノズルの先から

勢いよく噴射するガンタイプのコンプレッサーのことだと勘違いされるよ。

粉塵だの切りくずだの吹き飛ばしたりする。ゴミ噛むと寸法出ないからね。

・・・いや、そんなことはここを訪れている人にはほぼ関係ない。

 

楽器用のコンプレッサーも同じく圧縮するわけだけど、空気は出ない。

単純に言えば、小さい音は大きく、大きい音は小さく、その差をなくし、

そのために相対的に全体のボリュームを上げられると言う便利な物だ。

・・・のはずだが、そこまで魔法の箱でもない。

小さい音を持ち上げると言うことは、当然小さかったノイズまで大きくなる。

大きい音を小さくすると言うことは、頭がつぶれて、不自然な音になったり、

歪んだりする。

また、「これ以上は絶対に音を通さない」って効果が欲しい時にはコンプより

リミッターがいい。リミッターはレシオにあたる圧縮率はない。

単純に「ここから先は絶対に音を通しませんよ」と言うだけだ。

大体、このレシオと言う圧縮率も大雑把に考えていいように思う(?)

大体5:1と6:1ってそこまで大きく変わらん気もするんだが。

ま、耳で判断すればいいね。楽器なんだから。自分が気持ちいいってとこで

OK。

アタックレベルは結構影響するね。ここを最速0.1とかにすれば、パコーンと

頭からつぶす。少し余裕を持たせればドンと音が通過してから圧縮が始まる。

あんまり遅いとコンプの意味がないけど。

 

ギターやベースで使っている人は、大きく分けて3パターンかなあ。

一つは文字通り、大きい音を小さく、小さい音を大きく、粒を揃えることを

目的にやや強めにかける。アタックは最速、レシオも8:1とか∞に設定。

リリースも長め(長くかかっていると言うこと)。

もう一つは、圧縮の方はそうでもなく、控えめにしてたまに軽く引っかかるくらい。

それよりもかけることによる音色の変化を狙う。コンプもそれぞれの機種の

音色があるからね。

もうひとつはその両方を狙うってやつかな。

 

ま、そんな感じで、コンプは音が劇的に変わるわけでもないんだけど、

奥が深く、気に入らないコンプはとことん使えないが、気に入った物は

手放せなくなる・・・可能性が高いエフェクター。

かく言う俺も、ずっとコンプはバンド演奏の際は必要ない派だった。

結局ドスンと来る迫力がなくなるから外すパターン。

ある種、矛盾しているわけだからね。「ここで強く弾いて音を強く出そう」と

するのにそれをつぶしてはみ出さないようにする機械なんだから。

ま、アタックを逃がせば可能ではあるんだけど。

でも最近ちょっといいのが見つかったので試している最中。

 


ゲイン

2013-10-07 | お店情報

「入力ゲイン」「マスターボリューム」

楽器を弾くほとんどの人は知っていると思うけど、よくわからない人のために

この「ゲイン」と「ボリューム」ね、どちらを上げても音量は上がる。

さてどちらを上げるべきか。

「そのままの音で音量」を上げたければ、マスターボリュームで、

「音質そのものを変えつつ音量を上げたい」場合は入力ゲインを上げる。

 

そこでゲインって何?って話だけど、ま、いうなれば、入力感度、例えて言うなら、

直径10cmの管に水が流れるとして、管の太さが太くて流れる水に対して余裕が

あれば、楽に水は流れ、「音」は歪まない。逆に細い管にギュウギュウに水が

流れれば「音」は歪む・・・。変な例えかもだけど、つまりそういうことね。

つまり入力の段階で負荷がかかっていると言うこと。

そしてその歪み感、あるいは独自のいっぱいいっぱい感、音圧・・・などなどが

ゲインを高く設定すると得られやすい。

 

なので、「わざと」ゲインを上げ目で、そう言った効果を狙うこともある。

マーシャルのドライブチャンネルはつまりそういうことだ。

逆に言えば、クリーンで余裕があり、Hifiな音を狙うには1ミリも歪まない方がいい。

昔のステレオアンプなどに「歪み率〇%」なんて書いてあったと思うけど、あの世界は

歪みが生じない方が都合がいい。

それを弦楽器の世界ではわざと歪みをもたせて迫力ある音にしているわけだね。

 

ちなみに真空管を使ってこの効果を生むと良い、とされている傾向にある。

デジタルでもそれっぽい歪みになるように設計されているアンプやエフェクターもある。

デジタル的に歪む場合はただ汚いだけだが、真空管は独自の色気がある・・・と言う

ことだね。

ま、自分の好みでいいんだけどね。

ちなみにベースの場合はゲインを上げて軽く歪ませると、倍音が出て、音的には

目立ちやすくもなるが、固い芯の部分は甘く削れて行く傾向にあるので、個人的には

あまり好きではない。キックに負けるときもある。個人的な好みの話よ。

(やり方によってはガリガリにも出来るけど)

 

そして、問題は(そんな大げさなことでもないが)、EFでゲインとボリュームがついていて、

ゲインを高く設定しすぎていて、歪み過ぎ、あるいはボリュームを1ミリ上げただけで、

音量が急にバカでかくなってしまって制御不能になってる場合。

まずはゲインを下げてボリュームで調整しよう。

大体、きちんと設定されているかどうかわからない状態で、よくエフェクターのスイッチを

踏めるね(苦笑)。俺は怖くて踏めない。どんな爆音が出るかわからないし、踏んだとたんに

バカでかい音がアンプから出て周囲の注目を集めてしまい、慌てて踏みなおすって図が

かっこ悪いと思うからなんだけど。踏んだとたん「ピー、ヒョロー!」って凄い音がアンプから

出てる人をよく見かける(笑)。

ノブを確認してからONにするか、全てのコントロールをゼロにしておいてからオンにして、

アンプの特性によって歪みを調整していく・・・などにした方がスマートかもね。