肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『涙そうそう』、観ました。

2007-04-20 20:46:33 | 映画(な行)






監督:土井裕泰
出演:妻夫木聡、長澤まさみ、麻生久美子

 『涙そうそう』、観ました。
飲食店開業を夢見る洋太郎は、沖縄の那覇で必死に働いていた。そんななか、
高校に合格した妹カオルが島からやってきて同居することに。幼い頃、母親と
死に別れた2人は、親戚の家で助け合いながら生きてきたのだ。洋太郎は
ようやく資金が貯まり店の開店に漕ぎ着けるのだが…。  
 夏川りみの大ヒット曲「涙そうそう」と言われても、正直、オイラにはピンと
こない。いや、そもそも、これまでまとも聴いたことすらないのだから、映画の
エンディングに流れるまでは、原案となったその歌と、今作のストーリーに
どんな関連性があるのかさえ…。だから他でもない、今回オイラのお目当ては
“長澤まさみちゃん”に尽きるのだ(笑)。で、そんなオイラをして、長澤ちゃんの
側から映画を分析すると、近年の『タッチ』『ラフ』ときて、この『涙そうそう』は、
三度(みたび)あだち充作品「みゆき」の香りが漂う。血の繋がりのない兄妹間に
流れる淡い恋心と、その微妙な関係を描いた内容は、「みゆき」の“沖縄版”
といった感じだ。まぁ、結局のところ、その路線が彼女にとって良かったのか
どうかは別問題として、少なくとも今はまだ…、小さくまとまらずに“伸び伸び”
演じることを心がけ、どうかそのオーラを大切にして欲しい。勿論の事、沖縄の
太陽に負けない“輝き”を放つ彼女は、やはり、この映画でも眩しかった。
 と、そんな風にここまでは書いてきたが、この映画を長澤ちゃんファンの
側ではなく、かといって妻夫木聡ファンの側でもなく、“公平な映画ファン”の
立場から分析するに、やはり両者の“輝き”以外には見せ場の乏しい、“平凡な
作品”に終わってしまった感は否めない。映画終盤にみられる、人物の心情を
“手紙”にして、それに当人の朗読を被(かぶ)せちゃう手法は如何なものか。
むしろ、作り手からすれば(如何に言葉や台詞を使わずに描き切るという)
“そこ”に力こぶを入れて描くべきではないのかと。一方、妻夫木君も大熱演で
頑張ってはいるのだけど、途中、どうして泣いているかなぁ、とさえ思うシーンも
しばしば。それはあくまでも(コミカルの?)確信犯なのか、あるいは(真面目に
やって)そうなってしまったのかは定かじゃないが、オイラは若干の戸惑いを
感じた。主演の2人を含めて、麻生久美子、小泉今日子、平良とみなど、脇を
固める出演陣も豪華だったゆえに、演出面の安直感と、各エピソードが終盤に
なって一つに絡み合ってこないのが残念。いっそ、“このキャスト”で週1時間の
“連続ドラマ”にしたら、確実に数字(視聴率)が取れるじゃないか。長澤ちゃんが
出るんなら‥‥、当然オレも観ることになるだろうし(笑)。



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1 コメント

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Unknown (飲食店の集客向上ブログ~飲食・レストラン業界のインターネット戦略~)
2007-04-23 12:08:59
【お客様が集まるお店】が更新されました。飲食業を学びたいかたは、どうぞよろしくお願いします。
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