肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『タッチ』、観ました。

2005-09-28 21:02:49 | 映画(た行)

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 『タッチ』、映画館で観ました。
上杉達也と和也は双子の兄弟。隣に住む浅倉家の一人娘の南とは、小さな
頃からの幼馴染みだ。スポーツ万能で成績優秀な弟の和也に反して、兄の
達也は落ちこぼれ。和也は好きな南の夢を叶えるために野球部のエースとして
活躍していくが……。
 まず、最初に断わっておくと、ボクは「タッチ」の原作なるものを一切
読んでいないし、観ていない。当時、学生だったオイラは、その甘ったるい
画風から受けるイメージが、どうにもこそばゆかったのサ(笑)。だから、
本作でオイラの目的は‥‥長澤まさみ、この一点。『ロボコン』『世界の
中心で、愛を叫ぶ』
で感じたオーラを、映画館の大スクリーンで体験し、
この目で確かめてみたくなった。で、観終わったオイラの結論は‥‥ズバリ、
“圧倒的”の一語に尽きる。超満員のスタンドに居てなお、そこだけに
スポットが当たったような存在感…。グランドに降りそそぐ真夏の太陽よりも
熱いエナジー…。向日葵(ひまわり)のような笑顔と、一方でその悲しい
瞳からこぼれ落ちる宝石のような涙の粒……。彼女は単に「綺麗」とか
「可愛い」といった類(たぐい)のタレントじゃない、すべてが「眩しい」
女優さん‥‥うん、その形容がピッタリだ。
 さて、映画は見ての通り、「アイドル映画」と言ってしまえばそれまでだが、
決して悪い出来ではないと思う。風吹ジュン扮する上杉ママの苦しみも
分かったし、長澤のオーラとは対照的に“陰のヒロイン”を演じた安藤希の
憂いも印象的。それと、あえて“それぞれの青春”にピリオドを打たないことで、
観る者に想像の余地を残したラストも好きだ。ただ、いくつか気になったのは、
途中カメオ出演する“ある有名タレント”が目立ち過ぎて、映画の雰囲気を
壊してしまったことと、映画クライマックスにかつての“TVアニメ版の主題歌”が
流れることだ。やはり、原作は原作と割り切った上で、映画版は“映画版なりの
良さ”を追求すべきだと、ボクは思うんだけどなぁ。

 



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