イタリアの繊維産業が集積しているカルピという街が、衰退の危機から右肩上がりに転じた分業ネットワークをスターコンセプトと呼びます。
最終製品を持たない分業はある時期効率的な生産方法であったが、販売力のある企業の下請けというリスクがモロに出てしまった中間事業者。
生地、裁断、縫製から製品パッケージに至る過程工程の事業者は、注文がなければ飯の食い上げとなり、即死活問題となるのです。
これでは生きていけないと、手を取り合って共同で商品開発をして共に生き残ろうという動きになるのは当然ですが、実際は企業規模や意識などバラバラの親分が集まっても、利害関係や余力の違いが損得勘定に働いて結局上手く進まない。
これは、イタリアや繊維産業という括りだけではありません。日本でも多くの業界で見られます。
そこで登場してきたのがスターコンセプト・ネットワーク。星のそれぞれの頂点に各分野の事業者が位置するが、その星全体の中心になる組織がファイナルファーム(FF)と呼ばれる事業体。
このFFは、生産設備を持たず、商品の企画や販売に特化されていることがポイントです。
各企業が共同するのではなく、各企業に注文してくれる別の新しい組織を作ったことで、個別事業者の影響を受けずに事業が推進されるからこそ、スピードが生まれ、顧客目線の販売に注力出来るのです。
うーん、なかなか文章で伝えるのは難しいのですが、ご興味のある方は是非調べてみて下さい。
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