食事が終わって風呂に入る前に
ここに向かう。
静かな夜だ。
外は雨。午後はほとんど雨が降っていた。
7時前に庭に出てみる。
私の日課のカエル点検である。
雨のときは特に
心がときめく。
今日は何匹確認できるのだろう、と。
繁殖期の3月ごろは
大きなカエルが主に出てくる。
中小のカエルの姿は見えない。
そして昨日あたりに中くらいのカエルが出てきていた。
今日はもっとそれより小さいカエルも出てきていた。
数えてみると大中小15、6匹はいたと思う。
自分の家の庭にカエルが15、6匹もいる光景を
想像すると、ゾッとする人もいるかもしれない。
うちでは当たり前の光景。
本当はもっともっといるはずである。
あるいは小さな隙間から隣地に行ったものもいる。
どちらにしても
こうして雨が降ると、健在を知ることが嬉しい。
そうそう、さっきは
寝床の巣の隙間(U字型のブロック系のものを花壇にしている)から
身体が引っかかって、抜け出せないのが1匹いた。
近づけばピョンとあわてて飛び出すはずが動かない。
刺激しても動かない。
どうも壊れた花壇の隙間に挟まっているというより
下で伸びた花か木の根がからまっているようなのだ。
雨の中、懐中電灯を置いて
そのブロックをどけると、やはりそうだった。
カエルの足はふにゃふにゃしているので
ブロックをどけるときも注意してどける。
ちょっとの動きの失敗で、つぶれたらどうしょうもないね。
無事救出。
そうか・・・土の下の根にも注意を払わなければならないんだ。
あまり巣を荒らさないようにしていたが、根のことまでは
気が回らなかった。
昨日の、境界石の窪みのカエルといい
今日の、木の根にからまって立ち往生しているカエルといい
そして、表通りの車道路で轢かれそうになるカエルといい
私はカエルを救助しているのだが、
カエルの恩返しはない。
だめだね、恩返しを期待しているようでは。
カエルの恩返しか・・・・。
無事、6月ごろに子ガエルがたくさん庭に出てくれることが
恩返しかな。
でももっと期待したりして。
タマがコタツのベッドで寝ていた。
珍しく、熟睡の姿勢で。
ところが、片目が半開き、
もう片目が全開。
手足をつっぱらせているので、
子ネコならとてもカワイイ姿勢なのだが
そのタマの姿は
目を開けたまま、足を突っ張らせているというのが
あれ、変だと思わせた。
いや熟睡しているようだ。
意識を失っているように見えたんだ。
タマ、
目がもう濁ってきているんだ。
目の輝きを失いつつある。
青い瞳のタマの目がもう、光を失いつつある。
タマを呼んでみた。
タマはようやく気づいて、目に少し輝きと焦点が戻ってくる。
涙が出そうになった。
見た目は、若い頃と変わらないのに、
人間なら
年を取ると、はっきりわかるのに
ネコは白髪になるとか、腰が曲がるとか
シワが寄るとか、変化がほとんどないから
それほど年を取っているとはわからないけれど
明らかに目の輝きに、老ネコだと思わせた。
よく人間にたとえるなら何歳とか、表現があるが
もう、80歳ぐらいの年齢なのだ。
初夏を乗り越えてほしい。
昨日の散歩や走っている姿を見ると
そのぐらいは行けそうだと確信するのだが
今日のような姿は、確信も揺らぐ。
あとで少しまた、好きなブラッシングを
してやろう。毛艶も無くなり、固まった毛になってきた。
しかたない、しかたない。
手助けするからね。毛づくろいもままならないか。