岩里祐穂「ほんの少しで暮らし上手おうち上手」

必要なのは少しのルールとアイディアと心意気。収納、料理、そうじ、せんたくなどほんの少しのアイディア、ほんの少しのテクニックが毎日の暮らしをうーんと楽しくしてくれる。おしゃれで賢い暮らしへ近づくためのライフスタイルエッセー。


岩里 祐穂～作詞家。新潟県生まれ。今井美樹「PIECE OF MY WISH」など

 

ほんのちいさな、出来事で、日々は作られている気がする。

とりとめのないことや、とるにたらないこと。

でも、暮らしとはそういうもので、

他人から見たらどうでもいい、些細な出来事に喜んだり、つまらない問題に悩んだり、ささやかな望みに振り回されたり、そんな風にして毎日、懸命に格闘している姿だと思う。

 

特別ではないことの、持っている意味。

小さな事を大事に育てていく日々が、大きな幸せに導いてくれるのだと思う。

身の回りのものに、今日までよりほんの少し愛情を注ぐ。

たったそれだけで、毎日は大きく変わります。

それだけで叶えられるものが、人生には無数にある。

海を愛する人が、波の音に癒されるように、

山を愛する人が、森の空気に心洗われるように、

自分の、心地よさやゆずれないものをさがす実験は実に楽しい。

 

1章～ほんの少しでインテリア上手

今すぐ実践できるアイディア。例えば、果物を冷蔵庫に入れないで、器にもって飾ると匂いも良く。見た目のインテリアになったり。貝殻でキャンドル作り、ファイルの整理術など…

 

2章～ほんの少しで家事上手

暮らしに必要なものや洋服の選び方や扱い方や、愛着を持つこと、著者がどのような目線を持って暮らしているかの雑感

 

3章～時といっしょに暮らしたい

日頃、暮らしの中で感じているエッセー集。

といった構成です。

ところどころに写真もあり、暮らし方の提案が前向きです。

 

シンプルで、飽きることのない美しさを持っていること。

いつでも、新鮮な驚きがあること。

流行に流されない、タフな作りであること　　～アルミのゴミ箱

 

自分の望むかたちはいつでも、最初はぼんやりしているものだ。

こだわることで、見えてくる。こだわることが、読んでくれる。

そして、会わせてくれるのだと思う。　　～自転車置き場

 

水の中で育つ緑の葉は、美しい。

光を浴びて、呼吸する。

息が、安房になる。

懸命に生きようと、根っこが生えてくる。

その一部始終を、透明なガラスが見せてくれる。　　～ガラスの実力