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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

三浦しをん「天国旅行」

2011-02-27 | 小説
そこへ行けば、救われるのか。富士の樹海に現れた男の導き、死んだ彼女と暮らす若者の迷い、命懸けで結ばれた相手への遺言、前世を信じる女の黒い夢、一家心中で生き残った男の記憶…光と望みを探る七つの傑作短篇 森の奥~富士の樹海での自殺未中年男と謎の男 遺言~同性愛者の純粋な恋愛の過程。と貫いた人生へ。二人だけの世界。残すことば。 初盆の客~ウメばあちゃんの不思議な体験と二人の夫。家族へ . . . 本文を読む

中島京子「小さいおうち」

2011-02-25 | 小説
赤い三角屋根の家で美しい奥様と過ごした女中奉公の日々を振り返るタキ。そして60年以上の時を超えて、語られなかった想いは現代によみがえる。 中島 京子1964年東京都生まれ。出版社勤務、フリーライターを経て、03年『FUTON』でデビュー。06年『イトウの恋』、07年『均ちゃんの失踪』、08年『冠・婚・葬・祭』がそれぞれ吉川英治文学新人賞候補となる タキさんが、老後に書き記した手記。昭和の戦前戦 . . . 本文を読む

言葉で世界を変えよう~万葉集から現代俳句へ

2011-02-24 | 詩、短歌、俳句
脳科学者と俳人が渾身の思いをこめて書く日本とは、文化とは、そして言葉とは何か。 茂木 健一郎脳科学者。東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了、理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。2005年『脳と仮想』で第4回小林秀雄賞、2009年『今、ここからすべての場所へ』で第12回桑原武夫 . . . 本文を読む

三崎亜記「コロヨシ!!」

2011-02-23 | 小説
200X年、掃除は日本固有のスポーツとして連綿と続きつつも、何らかの理由により統制下におかれていた--どこにもない「王道」しかも「熱血」! 奇才三崎亜記が真っ向勝負で挑む、新世代のスポーツ小説!! 高校で掃除部に所属する樹は、誰もが認める才能を持ちながらも、どこか冷めた態度で淡々と掃除を続けている。しかし謎の美少女・偲の登場により、そんな彼に大きな転機が訪れ―一級世界構築士三崎亜記がおくる奇想青 . . . 本文を読む

川上弘美「機嫌のいい犬」

2011-02-23 | 詩、短歌、俳句
川上弘美、初にして全句集300句人気小説家である著者が、俳句を始めて16年。恋愛、日常、食卓、旅・・・小説同様、なにげない日常の光景から、男女の機微が浮かび上がる300句をまとめた初句集。新たな川上ワールドの魅力が明らかに. 川上さんの感覚は、とても親近感があって、現代の女性ならではの気持ちがぎゅっと詰まった句だと思う。 575こんな短い言葉を選んで。一句一句に、なるほどなあ。あ~そうそう。げ . . . 本文を読む

益田ミリ「47都道府県女ひとりで行ってみよう」

2011-02-21 | エッセイ
32歳から37歳まで、毎月毎月出かけていった。わたしには、ひとり旅に出られない理由がないのだった 超羨ましいのだ。4年の年月をかけて全国一人旅。 旅することをエッセイにまとめて出版するから、旅もお仕事の様なもの。 30代は仕事でも脂がのって自由が利かないし。休日は家族サービスで自分の時間がない。 そんな世代にこんな自由があったなら、私も日本中を歩いてみたかった。 今、子育てが一段落したけ . . . 本文を読む

相田みつを「ある日自分へ」

2011-02-20 | 詩、短歌、俳句
没後20年近くたった今もなお、人気の相田みつを。本書は数ある作品の中から、相田みつをがひたむきに自分と向き合ったものを集めました。仕事や人間関係で疲れた心にじんわりとしみ込む書と詩が40点。イラストを入れて、より親しみやすくなっています。英訳つき おなじみ相田さんの書と言葉。 メルヘンタッチの装丁も、ゆったりとした気分でながめて。 気持ちがすっと素直になる。 みつをさんの詩を読みたくなる時 . . . 本文を読む

西原理恵子「きみのかみさま」

2011-02-19 | 絵本
ねえ、神さまって知ってる?見たことある?わたし、神さまを探しているの…。世界の子どもたちの目を通して描く「生と死」の物語。ロング&ベストセラー『いけちゃんとぼく』に続く、西原絵本第二弾 今日もどこかで子どもたちは、働いている。走っている。祈っている~。 神様にあいたい。どこに行けば あえるんだろうか 高い高い山の上か。ふかいふかい海の底か。 それとも あの花咲く向こう . . . 本文を読む

万城目学「かのこちゃんとマドレーヌ婦人」

2011-02-14 | 児童文学
かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。 ほのぼのとした読後感。児童文学になるのかな。新書だから文字は小さいけど。 このお話を書くために、実際の小学校を取材して、子どもの目線を実感したそうです。 かのこちゃんと刎頸の友のすずちゃん。 マドレーヌ夫人(豪雨の日犬小屋に避難して、かのこち . . . 本文を読む

小川糸「ファミリーツリー」

2011-02-12 | 小説
だって、ぼくたちはつながってる――長野県穂高の小さな旅館で生まれた弱虫な少年、流星は「いとこおば」にあたる同い年の少女リリーに恋をし、かけがえのないものに出会う。料理上手のひいおばあさんや、ちょっと変わったおじさんなど、ユニークなおとなたちが見守るなか、ふたりは少しずつ大人になっていく。命のきらめきを描き出す。 主人公の幼少時代から大学までだらだら~とした。 時間の経つのが早いこと。 そして . . . 本文を読む

藤谷治「船に乗れ!Ⅲ」合奏協奏曲

2011-02-08 | 小説
話題沸騰の青春音楽小説。3部作、ついに完結最終学年になった津島、鮎川、伊藤らのアンサンブル。伊藤は津島に言った。「僕たちはこれからの方が大変だ。甘くない」。それぞれの心がぶつかり合い、再びふれ合った果てに訪れる、感涙の最終楽章――。金窪先生が、ラストに登場。船に乗れ!(ニーチェの翻訳)のくだりは。クライマックスにずーんと。しっかし。高校生にむかって、こうも大人げない態度は何なんだ~と少しばかり腹が . . . 本文を読む

藤谷治「船に乗れ!Ⅱ」独奏

2011-02-06 | 小説
第1部刊行時、話題沸騰!さまざまな人のドラマがリアルでなければ、ここまで引き込まれないだろう。 続巻待望の青春音楽小説、「光と影」のさらに色濃い第2楽章とっても楽しみでワクワクしながら読み始めた2部 不穏な何かが襲ってくるよう。オペラ魔笛から始まる高揚感の影に潜む。得体の知れない不安。ぐいぐい引き込まれ、そして、とっても悲しくって、生きて別れ行く人の運命。なにが分岐点なのだろう。これをどう表現 . . . 本文を読む

益田ミリ「お母さんという女」

2011-02-05 | エッセイ
あんなふうに、なりたいような……なりたくないような……読むと、お母さんと話がしたくなる!◎みのもんたの勧める食材に目を光らせている◎写真を撮れば必ず斜めに構える◎小さい鞄の中には予備のビニールの手提げが入っている◎寒い寒いと言いながら裸足だったりする……etc. 身近にいるのに、なぜかよく分からない母親の、微妙にず . . . 本文を読む

伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」

2011-02-04 | 小説
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?。「オーデュボン . . . 本文を読む