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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

三浦しをん「神去なあなあ日常」

2010-02-28 | 小説
美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。 「なあなあ」…誰かに呼びかけているのでも、なあなあで済ませようといっているものでもない。「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」ってニュアンス。そこからさらに . . . 本文を読む

田辺聖子「人生の甘美なしたたり」

2010-02-24 | 新書・社会
だれもがハッとさせられる、男と女の心の中。ユーモアとペーソス溢れること愛の反対は無関心である。「死」の対極にあるのは「生」ではなく、「恋」である。お聖さんのふかーい洞察力によって引き出された、恋人、夫婦、家族たちの本音と真実。アフォリズムの名作! 恋愛の究極は手ェも握らんとこへ還る。しょせん男は気立てと甲斐性。人生エエとこどりでよい。血は水よりも薄い―。人間への深い愛と洞察力を持つ著者が行きつい . . . 本文を読む

笹生陽子「ぼくは悪党になりたい」

2010-02-22 | 小説
僕の名前は兎丸エイジ、17歳。父親は不在、奔放な母親と腕白な異父弟・ヒロトとの3人で平凡な生活を送ってる。毎日炊事、洗濯、ゴミ捨てと家事全般をこなす高校生が「平凡」かどうかは我ながら疑問なんだけど。ある日弟のヒロトが病気で倒れたのをきっかけに、僕の「平凡」な日常は少しずつ崩れてきて…。   タイトルを見るだけで…。この子は、どこにでもいるまじめな平凡な少年だろうと。まさに、その . . . 本文を読む

森博嗣「トーマの心臓」

2010-02-19 | 小説
萩尾望都の名作コミックを森博嗣が小説化!『トーマの心臓』の美しさの本質を再現したかった(森 博嗣)読み終わるのが惜しくなるような、澄んだ美しい物語でした(萩尾望都)   ユーリに手紙を残して死んだトーマという美しい下級生。ユーリを慕っていたという彼は、なぜ死を選んだのか。良家の子息が通う、この学校の校長のもとに預けられたオスカーは、同室のユーリにずいぶんと助けられて学生生活を送ってき . . . 本文を読む

三浦しをん「星間商事株式会社社史編纂室」

2010-02-17 | 小説
川田幸代。29歳。独身。腐女子(自称したことはない)。社史編纂室勤務。彼氏あり(たぶん)。仕事をきっちり定時内にこなし、趣味のサークル活動に邁進する日々を送っていた彼女は、ある日、気づいてしまった。この会社の過去には、なにか大きな秘密がある!……気づいてしまったんだからしょうがない。走り出してしまったオタク魂は止まらない。この秘密、暴かずにはおくものか。社史編纂室の不思議な面々、高校時代からのサー . . . 本文を読む

開高健「オーパ!」

2010-02-15 | エッセイ
ジャングルを蛇行するアマゾンは魚たちのユートピア。名魚トクナレや殺し屋ピラーニヤ、黄金の魚ドラドなど、巨魚・怪魚を求めて褐色の大河に挑んだ60日、驚異の16、000キロ 1979年版。集英社の大型本。ちょっとした美術本のようにがっしりしている。文庫版が出ているようですが。この厚みと大きさ…迫力です図書館で大型本で読んだ方が楽しめると思います。 表紙のピラーニャくんは、鋭い刃で何でもかみ砕きます . . . 本文を読む

柳広司「ジョーカー・ゲーム」

2010-02-11 | 小説
スパイ養成学校""D機関""。常人離れした12人の精鋭。彼らを率いるカリスマ結城中佐の悪魔的な魅力。小説の醍醐味を存分に詰め込んだ傑作スパイ・ミステリー。   結城中佐の発案で陸軍内に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「スパイとは“見えない存在”であること」「殺人及び自死は最悪の選択肢」。これが、結城が訓練生に叩き込んだ戒律だった。軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在 . . . 本文を読む

銀色夏生「春の野原 満天の星の下」

2010-02-10 | 詩、短歌、俳句
「人が、人は結局ひとりひとりなんだなあと、時々感じて、そのことを無意識にいろんな言い方でぼんやりと口にするのに出会うと、心に明かりがともったような気持ちになります。個人個人であるということを、恐怖心からでもなく冷たい感情からでもなく、ただそのままの事実として認められる人は、とても強くてやさしい人だと思います。人のこころは無限にひろく、人の素敵さも無数にあるので、私は、人生が、楽しみで、素晴らしいも . . . 本文を読む

スペンサー・ジョンソン「プレゼント」

2010-02-09 | 新書・社会
少年は、老人から不思議な贈り物の話を聞く。人生に幸福と成功をもたらす“プレゼント”さあ、みなさんも少年といっしょに、“プレゼント”を探しもとめる旅に出ませんか?『チーズはどこへ消えた?』のスペンサー・ジョンソン氏が、いままたあなたの人生を前向きなものに変えます!真に充実した生きかたを考える そう簡単にいかないのが人生だから。だから、こういう啓示のような、漠然としている心理系の本って、売れたん . . . 本文を読む

「君へ つたえたい気持ち三十七話」

2010-02-03 | エッセイ
「コミュニケーション」をテーマに、鷺沢萠、山本文緒、北方謙三、宮本輝など、37人の人気作家によるとびきりのエピソードをまとめた作品集。『ダ・ヴィンチ』に掲載した「日本テレコム マンスリーエッセイ」を単行本化 「コミュニケーション」は、人と人とを結ぶ行為であり、社会生活をするうえで欠かすことのできない大切な手段。心のふれあいの温かさに感謝できる時間を少しでも提供できれば~編者 here’s no . . . 本文を読む

誉田哲也「武士道セブンティーン」

2010-02-02 | 小説
早苗は成績重視・結果主義の剣道強豪高へ、香織は個人主義から部に忠義を尽くし始める。ふたりの武士道の時代(研究中)が幕を開けた?。新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち二本目 ~わたしたちは、それぞれ別の道を歩み始めた。でもそれは、同じ大きな道の、右端と左端なのだと思う。その道の名は、武士道。わたしたちが選んだ道。わたしたちが進むべき道。果てなく続く、真っ直ぐな道。 二年になり、 . . . 本文を読む