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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

宮澤賢治「永訣の朝」

2009-07-31 | 詩、短歌、俳句
賢治の書き遺した数多くの口語詩、文語詩、短歌の中から、その精髄を選んで編集。「永訣の朝」など妹トシとの別れを歌った挽歌やよく知られている「雨ニモマケズ」などを収録。 賢治と言えば。童話とか、独自のオノマトペの使い手として、好きです。中学で、この本に出ている詩や、高校でグスコードブリの演劇鑑賞など…。どれも、興味を持つことがなかったのですが、伊坂幸太郎さんの作品により、詩を再読することにしました。 . . . 本文を読む

細野晴臣「分福茶釜」

2009-07-28 | エッセイ
世間のこと、世界のこと、老いること、祈ること、そしてよりよく生きること――。還暦を迎えた音楽家・細野晴臣が、20年来の仲間・鈴木惣一朗を聞き手に、大事なことを“小声”で語った人生問答。とかく悩ましいこのご時世を生きぬくための「福」を「分」けてくれる80講。 ぼくはいつもぶれている ぶれないでいるっていうのは無理をしないとできないんだろうと思うよ。 本来は、ぶれなきゃおかしいんだから。 い . . . 本文を読む

忌野清志郎「十年ゴム消し」

2009-07-27 | エッセイ
「しかし、あの頃はほんとに、ヒマだったんだな。こんなにたくさん字を書くなんて、ほんとにやる事が無かったんだと思うよ。/でも、それも今じゃみんなチョー消しさ。十年や二十年なんて、ゴム消しさ。」永遠のブルース・マンが贈る詩と日記による私小説。時代を超えて語りかけるみずみずしい言葉の数々。自筆オリジナル・イラスト多数収録。忌野清志郎の生き方がにじみでる。 忌野さんが、22年前の2ヶ月ほどの間に、書き綴 . . . 本文を読む

バージニア・リー・バートン「ちいさいおうち」

2009-07-26 | 絵本
「むかしむかし、静かないなかにちいさいおうちがたっていました。それは、ちいさいけれどとてもがんじょうにつくられた、強いおうちでした」    こうして始まるバージニア・リー・バートンの『The Little House』(邦題『ちいさいおうち』)は、1943年、カルデコット賞に輝いた不朽の名作。    ピンクのばら色をしたちいさいおうち . . . 本文を読む

天童荒太「まだ遠い光り」~家族狩り第5部

2009-07-25 | 小説
浚介は游子の病室を訪れた。二つの心は、次第に寄り添ってゆく。山賀と大野は、哀しみを抱えた家の扉を叩く。ふたりの耳は、ただひとつの言葉を求めている。冬島母子をめぐり争い続けてきた、馬見原と油井。彼らの互いへの憎しみは、いま臨界点を迎えている―。悲劇によって結ばれた人びとは、奔流のなかで、自らの生に目覚めてゆく。永遠に語り継がれる傑作、第五部=完結篇。 やっと5部まで読みました。一部を読んだのが4ヶ . . . 本文を読む

加藤千恵「ハッピーアイスクリーム」

2009-07-24 | 詩、短歌、俳句
17歳の女子高生の、びっくりするほどまっすぐで鮮烈な言葉たち。特別なことじゃなく、誰もが感じ、考えることを、57577に結晶させる話題の新星歌人・加藤千恵の処女短歌集。 加藤 千恵1983年北海道生まれ。旭川在住の高校生だった2001年8月、インターネットで交流のあった歌人・枡野浩一氏のプロデュースにより、処女短歌集『ハッピーアイスクリーム』発表 いかにも女子高校生のストレートな気持ち。何かを感 . . . 本文を読む

小沼ようすけ「Beautiful Day」

2009-07-23 | 音楽・芸術
サーフィンとギターと音楽と…ギタリスト小沼ようすけの新たなる世界~小沼の「海辺の美しい一日」を体感。2001年のデビュー以来、日本を代表する若きジャズ・ギタリストとして活躍してきた小沼ようすけが、数年前から始めたサーフィンの魅力に惹かれるあまり、1年半前から神奈川県の葉山に移り住んで、毎日のようにサーフィンに明け暮れながら音楽活動を続けていた。この『ビューティフル・デイ』が醸し出す . . . 本文を読む

ルイス・キャロル「鏡の国のアリス」

2009-07-22 | 児童文学
鏡を通り抜けたむこうはチェスの国.おしゃべりする花たち,ハンプティ・ダンプティ,ユニコーン…奇妙な住人たちに出会いながら,アリスは女王をめざします.『不思議の国のアリス』に続く,世界で最も有名な少女〈アリス〉の2つ目の物語.おなじみのテニエルの挿絵すべてが彩色されたデラックス版。(20世紀初めに色付けされた8枚のスタイルに従って物語と共に愛されてきた挿絵に彩色した豪華愛蔵版。 ) ファンタジーや . . . 本文を読む

TOKU「Love Again」

2009-07-21 | 音楽・芸術
アトランタ録音による2年半ぶりのポップ・テイスト・アルバムフリューゲルホーンとボーカルを自在にこなすジャズ界のスター・プレイヤーTOKU。今回は2年半ぶりのアルバムでアトランタと東京での録音。自身のオリジナルの他、中西圭三のオリジナルなど、厳選された書下ろしを中心にマイケル・ジャクソンらのカバーも収録。AOR的な大人の味わいのウォームな作品となった。TOKUのオリジナル・バラード<Again . . . 本文を読む

三浦しをん「光」

2009-07-20 | 小説
暴力はやってくるのではない。帰ってくるのだ。自らを生み出した場所…日常の中へ。理不尽をかいくぐり生きのびた魂に、安息は訪れるのか。三浦しをん、渾身の最新長編。天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた. 映画、 . . . 本文を読む

山本文緒「アカペラ」

2009-07-19 | 小説
苦しみ抜いた日々から再生を果たした著者が贈る、ひたむきに、健気に、静かにそーっと生きているあなたに、切ないほどの優しさがゆるやかに胸にしみ入る珠玉の物語。無職で病弱な弟と暮す50歳独身の姉。20年ぶりに田舎の実家に帰省したダメ男。じっちゃんと二人で生きる健気な中学生。人生がきらきらしないように、明日に期待し過ぎないように、静かにそーっと生きている彼らの人生を描き、温かな気持ちと深い共感を呼び起こす . . . 本文を読む

村上春樹「東京奇譚集」

2009-07-18 | 小説
奇譚(きたん)とは、不思議な、あやしい、ありそうにない話。しかしどこか、あなたの近くで起こっているかもしれない物語――。 肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却…。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の . . . 本文を読む

伊坂幸太郎「魔王」

2009-07-17 | 小説
会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。自分が念じれば、それを相手が必ず口に出すことに偶然気がついた安藤は、その能力を携えて、一人の男に近づいていった。五年後の潤也の姿を描いた「呼吸」とともに綴られる、何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語 不思議な力(腹話術)を身につけた男が大衆を扇動する政治家と対決する「魔王」~安藤兄が語り手。 静謐な感動をよぶ「呼 . . . 本文を読む

江國香織「ぼくの小鳥ちゃん」

2009-07-16 | 小説
雪の朝、ぼくの部屋に、小さな小鳥ちゃんが舞いこんだ。体長10センチ、まっしろで、くちばしときゃしゃな脚が濃いピンク色。「あたしはそのへんのひよわな小鳥とはちがうんだから」ときっぱりいい、一番いいたべものは、ラム酒のかかったアイスクリーム、とゆずらないしっかり者。でもぼくの彼女をちょっと意識しているみたい。小鳥ちゃんとぼくと彼女と。少し切なくて幸福な、冬の日々の物語。  小鳥ちゃんは . . . 本文を読む

Toku&Yosuke Onuma

2009-07-15 | 音楽・芸術
Tokuのコンサート、年1度の楽しみ。デュオツアー(ベース、キーボードのないジャズ)は初めてで、新しい風に触れました。 小沼君とは、12年前大学のジャズ研で出会ったのが最初なのだそう。テクニックも素晴らしかったし、ギター1本からのパーカッションを作り出す。海辺の音楽、青空とからっとした空気を感じるサウンド。 オリジナルやオールドナンバーのジャズ曲が、まったく違う味わいの曲に生まれ変わるは、 . . . 本文を読む