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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

三浦しをん「風が強く吹いている」

2007-10-31 | 小説
箱根の山は蜃気楼ではない。襷をつないで上っていける、俺たちなら。才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた者と箱根駅伝に挑む。たった十人で。それぞれの「頂点」をめざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた超ストレートな青春小説。 スポ根は、中高生を主人公なのが多いけど、お . . . 本文を読む

森さんちのあれこれ食べごと

2007-10-30 | エッセイ
料理は愛情である。 しょげている人や悩みに押しつぶされそうになっている人を見たら、 「美味しい物を作るから一緒に食べましょう」と誘ってあげ、とびっきりの一品を差し上げることだ。それで必ずまた元気や希望がわいてくる。 何を食べているかということと、どんな生き方をしているか、… 食は家庭の、すなわち信頼し合う人間関係を作る原点である。   男の料理、森厚さんこんなお父さんをもつ娘 . . . 本文を読む

Ecole de Paris

2007-10-29 | 音楽・芸術
20世紀前半にパリに集った画家たちの絵画展を見に行きました。 モディリアーニ、ピカソ、シャガール、藤田…マリーローランサン、キスリング、ユトリロ、パスキン… モンマルトルに共同アトリエを構え交友を深め、互いに刺激を受けながらそれぞれの個性あふれる作風を展開しています。 あわせて、戦前戦後にパリに渡った日本人画家の作品を見てきました。 日曜日で、少し混んでいましたが、ポスターで見るのと本物は . . . 本文を読む

向田邦子「桃から生まれた桃太郎」

2007-10-28 | 小説
早く妻を亡くした獣医の川田竜造は娘の桃子と二人暮らし。性格も体格も男まさりの娘を父親は「桃太郎」と呼んでいる。その桃太郎もすでに年頃、父親は男っ気がないのを心配しているが、娘にはすでに相手がいた。そして実は父親にも…善意からおこる父と娘の行き違いをユーモラスに描く向田ドラマの十八番。   なんか、やっぱり今の時代には合わないけど、懐かしき感じ、私が桃太郎の世代かも、しれません。暖か . . . 本文を読む

森絵都「ショート・トリップ」

2007-10-27 | Weblog
どこまで行ける? どこまでも行こう! 森絵都がおくる、「旅」をめぐる超短編集。毎日中学生新聞に「Further sight 旅のかけら」として連載したものの中から40編を選び、加筆する。 文庫版の48編を読みました。どれも3ページで終わるショート・ショート。 ユーモアとサービス精神にあふれた、旅を巡る物語。 よくぞこんなにネタが出てくるなあ~。森さんやっぱりすごい!!と思いました。 です . . . 本文を読む

リュドヴィック・ルーボディ「サーカスの犬」

2007-10-26 | 小説
俺たちバルトラングは、サーカスの裏方だ。テントの設営と解体が俺たちの仕事。華やかな舞台の陰で、興行が無事にすむように汗水たらして働いている。ある日、テントにやせこけた灰色の犬が迷い込んできた。シェパと名づけたその犬は、俺たちのアイドルになった。だが、それだけではなかった…。実はシェパは、ショーのために生まれたような天才犬だったのだ。シェパをスターにして、俺たちのサーカスを作ろう!バルトラングの男た . . . 本文を読む

重松清「くちぶえ番長」

2007-10-25 | 児童文学
小学四年生のツヨシのクラスに、マコトがやってきた。マコトは、転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言し、みんなはびっくり。小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも正義感が強く上級生にも立ち向かい、弱い者には優しく、そして友だち思いで、頼りになる女の子です。 マコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。   風の又三郎女の子バージョン!! ある日、頭 . . . 本文を読む

伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」

2007-10-24 | 小説
暑い夏の一日。僕は30歳の誕生日を目前に離婚しようとしていた。愛していながらなぜずれてしまったのか。現代の若者の生活を覆う社会のひずみに目を向けながら、その生態を明るく軽やかに描く芥川賞受賞作!他一篇収録。 4年の結婚生活が破局するまでの経過と主人公の気持ちが、淡々と描かれる。結婚に至るまでの経過もなんとなく…。夢を追い求めること、生活していくこと、仕事、支えるということ、愛することそのどれもがぎ . . . 本文を読む

無印良品を復活させたしまむら商法

2007-10-23 | 新書・社会
いまや小売業界を「しまむら」抜きでは語れない。激動する10年の浮沈の中で、着実に成長を遂げ、あのヨーカ堂を抜き去った。「小売のトヨタ」「もう一つの生産方式」と賞賛される「しまむら方式」は、無印良品ばかりか他業界からも注目され、しまむらウォッチャーが増殖中だ。その知られざる勝ち組の真実を徹底究明する。   私は、しまむらに行ったことがない。しかし、住む町に2店目のしまむらが出現した! . . . 本文を読む

雫井脩介「クローズド・ノート」

2007-10-22 | 小説
香恵は文房具店のバイトとマンドリンサークルに勤しむ教育大の2年生。香恵の部屋に置き忘れられた一冊のノート。はじめは手に取るつもりもなかったのに。そのノートを開きはじめたとき、私の平凡な日常は大きく変わりはじめる―。 携帯サイトでの連載時から感動の声が続々。100万アクセスを突破した、切なく暖かい恋愛小説。 映画の予告をみて、これ、泣けそう!!切ない感じがよいなーと思い上映前に読破!!期待を裏 . . . 本文を読む

幸せのレシピ

2007-10-21 | 映画
today's menu ・自分の仕事は完璧にしたい ・プライベートを優先させるのは後ろめたい ・甘えている自分は嫌い ・楽をしていると不安になる ・人に弱みを見せたくない ・自分で決めたルールがある ・泣くときはいつも一人だ これは、そんなあなたと、よく似た誰かの物語…。   予告を見て、次はこれ見ようと思ってたから、やーわかりやすくて、展開は目に見えているけど、「 . . . 本文を読む

吉田篤弘「つむじ風食堂の夜」

2007-10-20 | 小説
食堂は、十字路の角にぽつんとひとつ灯をともしていた。私がこの町に越してきてからずっとそのようにしてあり、今もそのようにしてある。十字路には、東西南北あちらこちらから風が吹きつのるので、いつでも、つむじ風がひとつ、くるりと廻っていた。くるりと廻って、都会の隅に吹きだまる砂粒を舞い上げ、そいつをまた、鋭くはじき返すようにして食堂の暖簾がはためいていた。暖簾に名はない。舞台は懐かしい町「月舟町」。 . . . 本文を読む

10代からの子育てハッピーアドバイス

2007-10-19 | 実用書
子育てハッピーアドバイス1~3の著者。スクールカウンセラー、精神科医の明橋大二さんの、いじめなど思春期の子供の悩みに親が教師がどう接したら良いかの視点で説明している。 簡潔なのと、太田知子さんの4コマ漫画で、活字が苦手な方にも、読みやすくすんなり入ってくると思う。 10代はしつけも大事だが、一番大切なのは、自己評価(自己肯定、自己感情)を育てること。「自分は生きている価値がある」「大切な存在」 . . . 本文を読む

子犬のカイがやって来て

2007-10-18 | エッセイ
犬に笑い、犬に泣き。こんなに大変な思いをしても、どうして彼らと暮らすのか。たくさんの話題を提供してくれた「手を焼く問題児」たち、飼い犬との14のエピソードを描く。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)清野 恵里子文筆家。群馬県生まれ。雑誌を中心に、企画、構成、執筆活動を行っている。テーマは、デビューのきっかけともなった「きもの」に始まり、旺盛な好奇心のおもむくままにジャンルを広げ、いずれもそ . . . 本文を読む

劇団ひとり「陰日向に咲く」

2007-10-17 | 小説
お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。 昨年話題になった劇団ひとりの処女作。ほとぼりが冷めて読みました。書く才能は、あると思います。東京の片隅に生きていそうな人達の話。いそうでいない人間たちでが、気持ちはわかるな。芸人として、俳優としてジャンルを広 . . . 本文を読む