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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

角田光代「かなたの子」

2013-02-12 | 小説
生れるより先に死んでしまった子に名前などつけてはいけない。~かなたの子 過去からの声があなたを異界へといざなう八つの物語 おみちゆき、同窓会、闇の梯子、道理、前世、わたしとわたしではない女、かなたの子、巡る どの話も、ちょっと恐ろしく、不穏な感情に襲われます。けれど、なんとなく、ありそうな。そんな、ふわふわと雲の上を歩き渡るような。 スッキリしないのだけれど。でも、誰しも、なにかしら、不安 . . . 本文を読む

原田マハ「生きるぼくら」

2013-02-09 | 小説
こんなうまい米、はじめてだ! 驚いた引きこもりは、病気のばあちゃんのため米づくりへ一直線。それは自分を取り戻す旅だった。   いじめを受け、ひきこもりだった麻生人生。蓼科でひとりぐらしを続ける人生の祖母、中村真麻。対人恐怖症の中村つぼみ。田んぼから三人は前をむいて歩み始めた―。収穫のとき、それぞれの心に温もりが実る。山本周五郎賞作家が描く感動の成長小説   現代社会 . . . 本文を読む

伊坂幸太郎「PK」

2013-01-20 | 小説
その決断が未来を変える。連鎖して、「PK」「超人」「密使」三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは―。 あまり期待はしないほうがいい、一冊だったかな。 主人公に魅力ある人物が伊坂さんの魅力だから、少しがっかりな作品でした . . . 本文を読む

角田光代「紙の月」

2013-01-20 | 小説
わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が約1億円を横領した。梨花は発覚する前に、海外へ逃亡する。梨花は果たして逃げ切れるのか?―--自分にあまり興味を抱かない会社員の夫と安定した生活を送っていた、正義感の強い平凡な主婦。年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。夫とつましい生活をしながら、一方光太とは . . . 本文を読む

三島有紀子「しあわせのパン」

2012-12-24 | 小説
北海道洞爺湖畔の静かな町・月浦に、りえさんと水縞くんの営むパンカフェ「マーニ」があった。実らぬ恋に未練する女性・香織、出ていった母への思慕から父親を避けるようになった少女・未久、生きる希望を失った老夫婦・史生とアヤ……さまざまな悩みを抱えた人たちが、「マーニ」を訪れる。彼らを優しく迎えるのは、りえさんと水縞くんが心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。 . . . 本文を読む

謎解きはディナーのあとで2

2012-12-15 | 小説
毒舌執事&令嬢刑事の活躍を描く、第2弾! 今年の本屋大賞第1位を獲得し、ミリオンセラーとなった『謎解きはディナーのあとで』の第2弾が、早くも刊行です。ミステリ界の新たな名コンビ(!?)となった毒舌執事と令嬢刑事が、鮮やかに事件の真相を明らかにしていきます。宝生麗子は、世界的に有名な宝生グループのお嬢様にして、国立署の新米刑事。麗子は、上司でかつ風祭モータースの創業者の御曹司である風祭警部と捜査に当 . . . 本文を読む

道尾秀介「カラスの親指」

2012-11-04 | 小説
「こうしてると、まるで家族みたいですよね」“詐欺”を生業としている、したたかな中年2人組。ある日突然、彼らの生活に1人の少女が舞い込んだ。戸惑う2人。やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは!? 映画上映を前に、ぎりぎりセーフで読みました。 テンポ良く展開 . . . 本文を読む

真夜中のパン屋さん~午前1時の恋泥棒

2012-10-14 | 小説
「読むとお腹がすいてくる!」と発売直後から、大反響となった美味しい物語“まよパン”シリーズ第2弾!真夜中にだけ開く不思議なパン屋さん「ブランジェリークレバヤシ」。謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる。家庭の事情により親元を離れ、パン屋さんの2階に居候することになった女子高生の希実は困った . . . 本文を読む

大沼紀子「真夜中のパン屋さん~午前0時のレシピ」

2012-08-29 | 小説
都会の片隅に、真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんがあった。あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。心地良い居場所を見つける物語。謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる……。夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家。夜な夜な都会のはぐれ者たちが . . . 本文を読む

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」

2012-08-20 | 小説
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのよう . . . 本文を読む

近藤史恵「ホテル・ピーベリー」

2012-08-14 | 小説
  不祥事で若くして教師の職を追われ、抜け殻のようになっていた木崎淳平は、友人のすすめでハワイ島にやってきた。宿泊先は友人と同じ「ホテル・ピーベリー」。なぜか“滞在できるのは一度きり。リピーターはなし”というルールがあるという。日本人がオーナーで、妻の和美が、実質仕切っているらしい。同じ便で来た若い女性も、先客の男性3人もみな、日本人の旅行者だった。ある日、キラ . . . 本文を読む

朝井リョウ「少女は卒業しない」

2012-08-08 | 小説
高校最後の卒業式、7つのさよならの物語。校舎取り壊しが決まっている高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎えるそれぞれの別れを、瑞々しく描く連作短編集。恋愛あり、友情あり、成長あり、ミステリ的仕掛けあり。青春の全てがここに!   今日、わたしはさよならする。 図書室の先生と。 退学してしまった幼馴染と。 生徒会の先輩と。 部内公認で付き合ってるアイツと。 放課後の音楽室と . . . 本文を読む

近藤史恵「天使はモップを持って」

2012-08-02 | 小説
深く刺さった、小さな棘のような悪意が、平和なオフィスに8つの事件をひきおこす。社会人一年生の大介にはさっぱり犯人の見当がつかないのだが―「歩いたあとには、1ミクロンの塵も落ちていない」という掃除の天才、そして、とても掃除スタッフには見えないほどお洒落な女の子・キリコが鋭い洞察力で真相をぴたりと当てる キリコは十代の女の子…コギャル風ファッションで、ビルのお掃除の仕事のプロ。 何事 . . . 本文を読む

三浦しをん「舟を編む」

2012-07-25 | 小説
玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる   昨年の本屋大賞受賞作 . . . 本文を読む

万城目学「偉大なる、しゅららぼん」

2012-07-14 | 小説
琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。高校に入学した日出涼介、日出淡十郎、棗広海が偶然同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がった! このところ、読書の時間が極端に少なくなりました。 久々の万城目作品「しゅらら。。ぼ~~~~~~ん」って とにかくナンセンスギャグのような、相変わらずの万城目さん炸裂が楽しい。 白馬の清子と涼介、広海が、お . . . 本文を読む