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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

長谷部誠「心を整える」

2011-11-04 | エッセイ

『心は鍛えるものではなく、整えるものだ。いかなる時も安定した心を備えることが、
常に力と結果を出せる秘訣だ。自分自身に打ち勝てない人間が、ピッチで勝てるわけがない。』
日本代表キャプテンとして、チームを勝利へ導いた男の実践的メンタルコントロール術。

長谷部誠はサッカー選手としては、特に特徴がある選手ではない。試合を決定するフリーキックが蹴れるわけではないし、突出したテクニックを持っているわけではない。だが、彼はあらゆる指揮官に重宝される日本代表の中心人物だ。それに加え、浦和レッズではタイトルを総なめにし、移籍したドイツでは、クラブチームを初優勝に導いた。そして、記憶に新しいアジアカップでのチーム優勝……。彼は一体何を持っているというのか。それは、類まれなるメンタルコントロール力にある。心はよく「鍛える」「磨く」などと表現されるが、長谷部誠は違う。心を「整える」のだ。生活のリズム、睡眠、食事、そして、練習。日々の生活から、心に有害なことをしないように、少しでも乱れたら自分で整える。そうすることによって、いかなる試合でも、いかなる場面でも揺らぐことがなく、ピッチで力が発揮できるという。実践することはいたってシンプルながら、だからこそ、慌しい現代では意識をしないと難しいもの。力を抜いて無理なく自然体で行える姿は、まさに彼の心情が姿勢として表れている証明だろう。今最注目のアスリートのビジネスでも、スポーツでも、あらゆるシーンで応用できる新メンタルコントロール術

2011ワールドカップ日本代表キャプテン。

長谷部さんの内面がわかる一冊だった。

リーダー的立場になると。孤独!を感じることもあり、メンタルを鍛える。必要性を感じる。

長谷部さんの場合は、子供の頃から、学級委員長。部活では部長とずっと、仲間、チームををまとめる役目を担ってきて、自然とそういう感覚が磨かれてきたんだと思う。

誰とでも分け隔てなく、先入観なく付き合うし、仲間はずれがいれば、あえてその人に声をかけ付き合ったり、一方で、必要以上に一部の人間と仲良くしない。私的な遊びの付き合いは遠慮するなど。

入眠前の儀式6項目には圧倒されたが(そこまで毎日??)

サッカー小僧には、希少価値のある超度真面目人間だと感じました。

誠の名にふさわしく。正義感が強く{嘘をついてはいけない、人に優しく出来る人間になりなさい、常に誠実でいなさい」子供の頃からの良心や祖父にいわれ続けたことを大切にし、日々の生活や人間関係の中で、迷うことが会ったら「どちらの方が誠か」と自分に問いかける。

名前を誇りに思って生きる…。は~~っ。代表キャプテンになるべくしてなった男ぞっ。

一方で感じたのは、真面目すぎて、窮屈すぎる。仕事では、ご一緒したいが、私生活ではつきあえないような人間像だ。

社会人になってから、読書をするようになったという、長谷部さんは、そんな自分を、孔子の「直にして礼なければ即ち絞す」=正義感が強すぎて、真面目すぎると、かえって周囲を絞めつけてしまう。を自分の事を言われているようだと自戒する。誠という名に恥じない生き方を駿河、いくら自分が正しいと思ってもそれを人に強要してしまったら誤解を招くこともある。人にはそれぞれの価値観があって、正解なんて内。何かを伝えるときにはまずは相手の気持ちも想像しなければならない。正論を振りかざしたら、迷惑をかけてしまうことがあると肝に銘じていると。

ミーティングの時は、一人一人の選手の目を真っ直ぐとらえ、目をそらさず話す。時々、若い選手に厳しいことをいって煙たがれないかと杞憂するが、そこは、若い連中は、ご飯を綺麗に食べない奴がいるて「おい残っているぞ」っというと「おまえはハセベか~」と軽いのりで冗談をいったり、ふざけている奴がいたら、2時間前には精神集中する奴もいるんだぞと、キャプテンのミーティングネタをいいあったりと。天真爛漫。

いいチームを作り上げたのは、監督と監督の意図を理解しチームをまとめる孤独なキャプテンという中心人物がいてこそだなと感じた。

人生の岐路に立たされたとき。迷ったときこそ、難しい道を選ぶ。難しい道ほど多くのものをもたらし、新しい世界が目の前に広がる。また「どちらが難しいか」を考えると同時に「どちらが得るものが多いか」「人のせいにはしない」

便利な時代になっているからこそ、ITの恩恵を最小限にあえて、アナログ的な時間の過ごし方を大事にしたい。

さぼっていたら、ウンなんて来るわけがない。

がむしゃらに頑張っても運がくるとは限らない。

普段からやるべき事に取り組み、万全の準備をしていれば、運が巡ってきたときにつかむことが出来る。運は誰にでもやって来て、それを行かせるか、行かせないかは、それぞれの問題なのだと思う

運が味方してくれるのは、ただ運が良かったわけではなく、それにふさわしい準備をしていたはずで、結果が悪かったときは、運を味方につける努力が足りなかったのだと思う。

声を出す選手が少なかったら、自分が声を出す。逆にみんなが熱くなっていると思ったら、自分は冷静になる。何か思いを抱いていそうな選手がいたら、汲みとる。リーダーというより、組織の乱れを正しくしていくイメージ

私生活では、読書や一人温泉など、一人の時間を大切にする長谷部さん。貴重な人間である。



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