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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

角田光代「三面記事小説」

2008-04-30 | 小説
誰もが滑り落ちるかもしれない記事の向こうの世界。現実がうみおとした6つの日常のまぼろしを、鮮やかに描いた小説集。   ああ、あの事件…と思い浮かぶ。日常の茶飯事で、目にする三面記事。 それは、普通の人々が、なぜ?どうしてそこまで、背景は?などど、書かれていない当事者の背景や、事件への動機など、ちょっと想像をしたり、憤りを覚えたり、理解に苦しんだり(理解する必要も無いのだが…)する . . . 本文を読む

銀色夏生「テレビの中で光るもの」

2008-04-29 | エッセイ
銀色さんは、かなりテレビ好きのオバハンだなあ。 普通のオバさんが、番組をみて、辛口評論している程度の内容である。 退屈な授業を受けているとき、先生の話を聞かないで教科書に、先生の似顔絵を描くような感じで、全ページに芸能人のイラストがちりばめられている。これ結構気に入っています。よいよ。 芸能人に関しては、かなりの好き嫌いがあるらしいが…。 どっちかというと、私は、テレビは見ない派で、映画は . . . 本文を読む

「天使のたまご」

2008-04-28 | Weblog
文:押井守、絵:天野喜孝 最近、ほんわかしたパステル調の絵。可愛いだけじゃなくて、ちょっとクールな感じの野菜が主人公の「野菜のようせい」…短編アニメをみて。 天野さんの絵をもっと楽しみたいと、読んでみましたが…。 こ、これは暗いよ。 孤独って言うのかな? 少女と少年。廃墟。箱舟…。 うーん。詩も難しいな。 感覚で、孤独が浮遊してるよー。 絵もちょっと怖いなあ~。 やっぱり、わたし . . . 本文を読む

なおかつ、お厚いのがお好き

2008-04-25 | 新書・社会
マルクスの「資本論」はケーキで読み解ける? 視点を変えれば、ぶ厚い難解本もわかりやすく変身! 世界の名著18冊分の知識がこの一冊に。04年6月刊「お厚いのがお好き?」に続くフジテレビ系深夜番組の単行本化第2弾。 1巻は、あまりの意表をつく面白さに、図書館で借りたあと、即、Amazonで購入しましたが、続編は、まあまあと言ったところ。と言うより、そもそも、の人物を知らない方が多くて。凡人には、興 . . . 本文を読む

藤川洋子「春のはじまる朝」

2008-04-23 | 新書・社会
5000件もの少年犯罪に関わってきた元家裁調査官のエッセイ。 原因があって、結果がでる。因果って言うのかな。 ノンフィクションだから、リアル。。 もつれた親子関係。 淡々と、飾り気のない文章で、読みやすいが、 内容は、ハード。   誰にだって、幸せになる権利はある。 だけど、子供達は、安全で、安らげる空間で、すくすく、愛情を受けて育たなければ 小学5年生で家庭教師からう . . . 本文を読む

加島祥造「求めない」

2008-04-22 | 詩、短歌、俳句
現代語訳「老子」がベストセラーになっている詩人・アメリカ文学者の加島祥造氏が、長野県伊那谷の自然に住むなかで次から次へと湧き出てきた、すべてが「求めない」で始まる詩約100篇を収録した珠玉の詩集 最近続編「LIFE」が出ましたが。未読でしたので…。 84歳のおじいちゃんからのメッセージ…。   「求めない」って言ったって、どうしても人間は「求める存在」なんだ。 それはよく承知 . . . 本文を読む

小川宏「話し上手は聞き上手」

2008-04-21 | エッセイ
アナウンサーの小川宏さんのエッセー。 ちょっと、思ってたかんじと違う本でしたが…。 まあエッセーとして読めば、それはそれで…。 1章~話し方と聞き方 相手に話すとき ・わかりやすく→理解してくれる。 ・好感→記憶してくれる ・短く→耳を傾けてくれる ・”間”→余裕を持ってくれる 良い聞き手は、歓び、怒り、哀しみ、楽しみに対応できる、心の医者。 あいづちは、人の心の真実をくみ出す . . . 本文を読む

はじめて育てる四季の鉢花

2008-04-20 | 実用書
182種の花を四季に分類して、最低限必要な植物名、学名、科名、属名園芸分類などを記載して、更に育て方のポイントを簡潔にまとめて紹介しています。 オールカラーなので、ああこの花!ってぱらぱらめくり、名前を調べるにも良いです。   毎年、一年草みたいに、秋に買って、春にダメにしてしまうシクラメン…を 今日は、休眠という方法で、管理してみようと思いました。   本格的園芸 . . . 本文を読む

プーさんの絵本

2008-04-19 | 絵本
A.A.ミルン文  E.H.シェパード絵 石井桃子訳 先日、児童文学者の石井桃子さんが亡くなりました。101歳。 子供達に夢と希望を沢山与えて…。 なんか、とても懐かしく、プーさんの絵本を読みたくなりました。 「プーのはちみつとり」 「プーあなにつまる・ふしぎなあしあと」 「プーのゾゾがり」   プーのウィニーと仲良しのクリストファー・ロビン。 プーの考えることは、子 . . . 本文を読む

私の頭の中の消しゴム

2008-04-18 | 映画
2004年 韓国~a moment to remember 監督  イ・ジェハン 出演  チョン・ウソン、ソン・イェジン、ペク・チョンハク   社長令嬢のスジンと工事現場で働くチョルス。育った環境の違う二人だが、互いに惹かれ合い結婚する。幸せな日々を送っていた矢先、スジンが若年性アルツハイマー病に侵されていることが判明する。それは徐々に記憶障害が進行し、肉体的な死よりも精神的な死 . . . 本文を読む

田村裕「ホームレス中学生」

2008-04-17 | エッセイ
内容紹介麒麟・田村の自伝中学生時代の田村少年が、ある日突然住む家を無くし、近所の公園に一人住むようになる超リアルストーリー。 ダンボールで飢えを凌ぎ、ハトのエサであるパンくずを拾い集めた幼き日々から、いつも遠くで見守ってくれていた母へ想いが詰まった、笑えて泣ける貧乏自叙伝。     お母さんへの想いがいっぱいつまった本でした。 小学校5年生の田村少年が母を失い、中 . . . 本文を読む

荻原浩「さようならそしてこんにちは」

2008-04-15 | 小説
いっしょうけんめいに生きて翻弄される人々を描く 世のため、人のため、家族のため、働き者の悲哀を描く。 荻原さんの作品は、最初に読んだ神様の一言から、ユーモアとまじめさ、まじめの中に人生の哀愁、苦しみ、そして歓びと、切なさが感じられて良いなあと思います。 一生懸命が笑えるって、なんか、お笑いの世界に通じるような、人間の可愛らしさ? それで、この短編集は 「さようなら、そしてこんにちは」~葬 . . . 本文を読む

東山魁夷「残照」

2008-04-13 | 音楽・芸術
夕陽に映える房総の山々。 終戦後、家族を次々と亡くし、日展にも2度落選、失意のどん底にいた東山が、千葉県鹿野山に登り、連なる山々の姿に圧倒され、風景画家としてわき起こる魂を描いた作品。1947年・39歳   東山魁夷の作品と言えば、=「緑響く」1982年。ですが。 スタートをきった「残照」の雄大さと、見たままありのままの風景ではなく、2面性をもつ心を表す。静と動き。ダイナミズム。 . . . 本文を読む

寺山修司「われに五月を」

2008-04-12 | 詩、短歌、俳句
寺山修司の第一作品集『われに五月を』の初版本を底本に、平仮名は底本の通りに、旧漢字は新漢字に改めた。内容は、俳句、短歌、詩、散文詩、日記風散文の五ジャンルにわたり、俳句が「燃ゆる頬」「鳥影」「雉子の詩」、短歌が「森番」「真夏の死」「祖国喪失」、詩が、「楔形文字」「三つのソネット」「かずこについて」に分けられている。俳句九一、短歌一一二、詩一八(「序詞」を含む)、散文詩二を収める。   . . . 本文を読む

重松清「カシオペアの丘で」

2008-04-08 | 小説
読んだ!!700ページ。上下巻あると、なかなか手を付けられませんでしたが、しかも重松さんだし、暗いよこれは、絶対…と後回しにしていた本。 でも、これは、重松作品の中でもやっぱりはずせないかも…。   ガン、不倫、子供の事故、過去の恋と流産、新聞連載だけあって内容がてんこ盛りになったのはしかたないが、根底にある、ゆるされたい人、許したい人辛さ…。ずーっと貫いて、やっぱり、最後は、 . . . 本文を読む